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真の歴史へ・その二

ワルキューレの協力を得た横島達はホッとした笑顔を浮かべる


「それで、私は何をすればいいんだ?」

和らいだ空気を再び引き締めるようにワルキューレが横島に問いかけた


「いきなりで済まんが、原始風水盤の調査に向かってくれないか?」

横島が説明を始めると、ルシオラは原始風水盤に関する情報をモニターに見せる


「最有力地点は香港よ。 後はニューヨーク、イスタンブール、カイロ、バチカンなど世界に数ヶ所」

モニターに映る世界地図に数ヶ所点滅する地点がある

ルシオラはそこを指しながら、個別の地域の場所や周辺の神魔やGS協会やオカルト団体の勢力なども見せていく


「アシュ様の目的が何か不明だし、本気度もわからないわ。 個別に危険度などは出したから、現地へ行って確認して欲しいの」

ルシオラはそれらに関する書類をワルキューレに渡して細かな相談をしていく


「能力的にはヒャクメが一番向いてるんだがな、相手の現場指揮官は多分メドーサだろう。 万が一違っても、それ相応の力を持ってるだろうしな。 正直、ヒャクメじゃあ戦力不足なんだ」

横島に戦力不足と言われたヒャクメは、少し申し訳無さそうにしゅんとしてしまう


「戦う必要も無いですし、見つけても無理に防ぐ必要もありません。 原始風水盤を使う場所と敵戦力などを調査して欲しいのです。 前回の歴史を踏まえて、今回もギリギリまで泳がせて阻止しますから」

小竜姫が堅い表情でワルキューレに説明を続ける

任務の為なら無理をし過ぎるワルキューレにそれとなく釘をさしたのだ


「武器や資金はこちらで提供するわ。 変化の札も用意するから、並みの霊能者にはバレないはずよ」

様々な説明が終わった頃、ルシオラは自分が改良した武器の数々をワルキューレに見せた


「試し撃ちしてかまわんか?」

生粋の軍人であるワルキューレは、自分で確認した武器でなければ納得がいかないようだ

そんなワルキューレを研究室の外に連れ出して、試し撃ちを始める


バン! バン! バン!


数百メートル先の小さな的を正確に打ち抜いていくワルキューレ

その速さと正確性は素晴らしい物であった


「さすがね… 銃器の腕では私達は勝てないわ」

感心するように見つめるタマモ

横島達も一応、銃器の使い方や訓練はしているが、ワルキューレに比べたらまだまだらしい


「常に危険と隣り合わせの生活ですからね。 最近平和に慣れた私達よりも実戦感覚は上ですよ」

隣で同じく感心したような小竜姫も、ワルキューレが撃つのを見守っていた


「うむ、悪くない。 弾は銀の銃弾だけか?」

ワルキューレは数種類の銃を試すように撃ちながら、細かな設定などをルシオラと相談していた


「後は精霊石弾と、霊体破壊弾もあるわよ」

「霊体破壊弾だと?」

ワルキューレは自分の知らない銃弾があった為、少し驚きながらルシオラを見た


「霊体破壊弾は霊体ゲノムを破壊するウイルスが仕込まれた弾よ。 まあ、精霊石弾が通用しないような高位神魔には効かないし、即効性がないけど… チャクラのポイントとかに撃ち込めば、霊体ごと消滅させられるわ」


あまりに危険過ぎる弾な溜、さすがのワルキューレも少し顔を歪めていた


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