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真の歴史へ・その二

戦いが終わった横島達は、ワルキューレをルシオラの研究室に連れて行った


「改めて自己紹介するわね。 私はルシオラ、アシュ様によって生み出された者よ。 得意分野は魔科学」

「私は初めてですね。 竜神族で元妙神山管理人の小竜姫です。 現在は最高指導者様の特務に就いてます。 得意分野は武術全般」

「私はタマモよ。 金毛白面九尾の妖弧。 得意分野は様々な術よ。 一応仙術なんかも少し出来るわ。 ほとんどオリジナルだけど」

「私はヒャクメなのねー 神族の調査官で、最高指導者様の特務でここにいるわ。 得意は、もちろん心眼や情報収集なのね!」


研究室に入るとルシオラ達とヒャクメは改めて自己紹介をする

ワルキューレのことだから調べたとは思うが、一応礼儀として語っていた


「最後に知ってるだろうが、俺は横島忠夫。 人間であり人間ではない。 未来で転身の儀式をして神魔化したからな」

最後に横島が自己紹介をしてワルキューレの言葉を待つ

自己紹介の必要無いジークは、ワルキューレの隣に座り様子をうかがっていた


「我が名はワルキューレ。 魔界第二軍所属特務部隊大尉… まあ、知ってるんだろうがな。 では詳しい話を聞こうか」

立ち上がりキリッとした表情で語ったワルキューレだが、すぐに表情を緩めて座る


そんなワルキューレの様子に安堵した横島は、前にジークやヒャクメに見せたように、未来での自分の人生を文珠でワルキューレに見せていく

今回はそれに続き、天竜事件やGS試験の時の様子もワルキューレに見せて大まかな現状を見せていた


ワルキューレは静かに見ていたが、明らかに困惑の表情を浮かべる


「……お前は本当に元人間か?」

全て見終わったワルキューレの第一声はそんな一言であった

半分呆れ気味な表情で見つめるワルキューレに、横島は少しショックを受けたような表情になる


「クスクス…」

「アハハッ…」

ルシオラ達とヒャクメは、ワルキューレの一言に思わず吹き出して笑ってしまう


「アシュタロス様の件や神魔戦争はジークから前に聞いていたから理解するが、お前の未来での人生は人間には見えん」

話を聞き調べて実際に戦ってみても、未来での横島は信じられない思いのワルキューレ

どこかその思いを理解出来るルシオラ達は懐かしそうに笑顔を見せる


「昔っからよく言われたよ。 非常識だとか人間離れしてるとか…」

少し拗ねた表情でルシオラ達に抗議の視線を送り、軽いショックが残る横島であった


「それで、ワルキューレさん。 私達と共に行動するか、決まったかしら? これはあくまでもあなたの意志が第一よ。 私達は今は神魔界とは協力してるけど、状況によっては敵対することもありえるわ」

拗ねた横島をなだめつつ、ルシオラはワルキューレに決断を迫る


ワルキューレの協力は横島達にとって喉から手が出るほど欲しい

しかし、横島達は神魔界を完全には信用してないのだ

神魔最高指導者でさえ全知全能では無いし、アシュタロスの反乱や神魔戦争を止められなかったのだから…


ワルキューレは静かに答えを待つルシオラ、小竜姫、タマモの目を見つめる


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