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真の歴史へ・その二

ハーピーとの戦いから数日後…

令子はハーピー戦での怪我などの為入院していたが、数日で退院していた

美智恵がヒーリングなどの心霊治療を得意とする霊能者に頼んで、心霊治療で怪我などを治したのだ

入院は検査と静養の為の入院で、異常が無いとわかると令子はさっさと退院してしまう


小さな令子はその間に、過去から来た美智恵により無事に過去に帰っている



そしてこの日、令子は職場復帰をして西条と2人で、美智恵の部屋でハーピーの事件の説明をしていた


「2人共まだまだね…」

美智恵は険しい表情で西条と令子を睨む

西条は申し訳なさそうに小さくなるが、令子は逆に不満のようでムスッとしている


「でもママ! そもそもあんな魔族に狙われる理由を作ったのはママでしょ?」

令子は言いたい事が山ほどあるらしく、美智恵に詰め寄るように言い放つ


「令子…、時間移動能力者の家系に生まれたからには仕方無い運命なのよ。 それにあの程度の魔族に勝てないようならGSも失格よ」

美智恵は冷静に厳しい表情で令子に語っていく

「あなたは霊能者としてまだまだ未熟よ。 もっと修行をして経験を積まないと、生き残れないわ」

美智恵の言葉に令子は顔を歪める

散々苦労したのに終わってみれば小言ばかり…

令子としては面白くない


「次に西条君。 あなたも詰めが甘いわね。 敵を罠にかけるまではいいけど、二度もトドメを刺せなかった。 あれじゃあ命がいくつあっても足りないわ。 もっと慎重かつ徹底的にやりなさい」

美智恵は西条を見つめ厳しい口調で説教する


西条も令子も実力の割にプライドが高いのだ

西条は正義を心情にする為、考えなどが甘すぎるし

令子は面倒くさがり屋で、お金が関わらないとやる気を出さない

そんな2人の精神的脆さを美智恵は改善していこうとしている


「すいませんでした」

西条は頭を下げて謝る

西条も言いたいことは多少あるが、上司で師匠の美智恵にあんなに言われては謝るしか方法が無い


「2人共、これからは少し厳しく接していきます。 あなた達はもっと強くならないとダメなのよ」

美智恵は希望を込めた強い眼差しで令子と西条を見つめる


それに対し西条はしっかりと美智恵の目を見つめるが、令子は困惑気味の様子だ

何故、美智恵が突然こんなことを言い出すのか、その心中を理解出来ない


「令子、魔族にいいようにやられて悔しいでしょ? なら強くなるしかないのよ… 本当にピンチになった時、自分を助けるのは自分しか居ないんだから…」

美智恵は優しい目になり、令子に言い聞かせるように話していく


その表情に令子は幼い頃の美智恵を思い出す

強くて厳しかったけど、優しさに満ちていた美智恵を…


「ママ…」

令子は美智恵が自分の事を今も想ってる事を理解した


「あなたは誰よりも強くなれるわ。 私の娘なんだから… 神にも魔にも負けない、そんな強さを手に入れられるわ」

美智恵は優しく微笑み令子に言い聞かせる


「わかったわママ。 私はもっと強くなる。 ママに負けない最高のGSになるわ」

令子は美智恵の想いに答えようと自分に気合いを入れて誓う


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