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平和な日常~春~

「これは面白くなって来たネ。 今年一番の話題になるの間違いないヨ」

横島がすんなり了解した事で話は正式に決まるが、超は意味深な笑みを浮かべていた


「思い切った事するな。 しかし雪広グループと超包子の提携に俺が入る意味あるのか?」

麻帆良祭が並の学園祭の規模でないのは最近理解したが、2-Aのクラスのやる事もまた普通じゃない

ただ横島としては雪広グループと超包子の提携になんで自分が入ってるのか理解に苦しむが……


「またまたご謙遜を。 貴方の料理が超一流なのは私がよく理解してますわ。 超包子と貴方の料理ならば、雪広グループとしてもいい宣伝になります」

不思議そうに首を傾げる横島にあやかは謙遜したと勘違いしたらしく当然の事だと告げる


「いや、俺は料理人じゃないんだが……」

「本当にご冗談がお好きですね」

微妙に困ったように自分は料理人ではないと呟く横島だが、あやかや千鶴や五月は冗談だと受けとったらしく笑ってしまう


(本人に料理人の自覚はないですからね。 ただあれだけの料理を作っておいて素人だなんて誰も信じないですよ)

あやか達が笑う現状に横島はそのまま問題を流してしまうが、夕映を始め木乃香達は横島が本当に困惑してるのに気付いている

まあいい加減ちょっとはプライドを持って欲しかった彼女達としては、ちょうどいい機会でもあったのだが……



結局この日は統一店舗の話が正式に決まり、メニュー作りや運営方針なんかは2-Aのクラスで話し合う事で合意する


「詳しい事は木乃香ちゃん達に任せるわ。 みんなが納得するようにすればいい」

そしてただ一人外部の人間であり2-Aの話し合いに参加出来ない横島だったが、細かい要望など全くなく全部木乃香達に任せてしまう

横島としては彼女達が楽しむ事を最優先したのだが、木乃香達は何故か横島側の代表のような扱いになり超包子やあやかと話し合う事になる


(横島さん細かい事気にせえへんからな~)

横島が自分達の事を優先させてるのは木乃香も当然気付いているが、だからと言って横島がバイトのお手伝いさんのようにならないように木乃香達が交渉する必要があった

と言うかほっとくと横島がタダで手伝うとか言いそうで怖いのだが……


「とりあえず調理担当者は近いうちに会う必要があるネ。 場所は……、この店を借りていいかナ?」

一応2-Aのクラスの出し物の為に詳しい事はそちらで決めるが、横島と超包子の調理担当者は早いうちに会う必要があった

近日中に横島の店で顔合わせをする事に決まる

他に経費の負担割合や利益の配分など細かな交渉は残るが、これは雪広グループから担当者が別にくるらしい

ただ基本的に生徒の出し物である事や宣伝活動の一貫である事から、利益は生徒に還元する割合が増えそうである

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