ONE PEICEの連載夢小説の設定は本編の『設定・注意書き』をお読みください。
第13話 解禁!ソノソノの実の能力!
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「災難だったね」
彼女はその後、自分の部屋にトーマスを連れて行き、手当をしてくれた。
「この薬は内傷に良く効く、飲んでしばらく横になっていれば痛みが引いてくるよ。
部屋にまで行く余裕はないだろうからここで休むといい」
そう言って薬の錠剤と水を持って来てくれた。
「・・・・・」
「どうした?」
薬を受け取らない自分を不思議そうに見ているカヤノ。
「何で僕を助けたの?」
なので率直に聞いてみることにした。
「僕はあんたの父親を殺した海賊の一味なのに・・・僕の事、憎くないの?」
「・・・・・・」
そう聞くと彼女は薬とコップをテーブルに置いて自分の横に座った。
「憎いよ、どちらかと言えばね」
「じゃあ、何で?」
「君は迷っているようだから」
「?」
「たまに私が島の人たちと会うときに監視役としてついてくる時、気まずそうにしてるようだったから。
島のみんなは敵意剝き出しだけど君はその視線に対してどことなく居心地が悪そうだった。
だから・・・もしかしたら悩みや迷っていることがあるんじゃないかって思ったんだ。
まあ、私の見当違いならいいんだけどね。はい、まずは体を治すことが先だよ」
彼女は再び薬とコップを持つと自分に渡して飲むように薦めた、もちろん毒薬じゃないから安心してほしいと付け加えて。
言われた通りに飲んで休むと体が軽くなっていて痣になるかもしれないと思っていた心配もなかった。
後日礼を言ったら彼女はただ一言、『よかった』と笑顔で答えてくれた。
トーマスはますます分からなくなった、バーグマンとカヤノ、二人の対照的過ぎさに・・・それに日々悩んでいた、その答えが出ずに鬱憤を島の民にぶつけてしまったこともあった。
でもそれをしてしまう度に思い出されるのはフツヌシを殺された時のカヤノの涙を流した顔だ。
そして彼女が棘海賊団に入った後も影ながら涙を流していることも知っていた。
おそらく島の民が傷つけられたことに対して苦しんでいるのだろう、いくら一時的にしのげたとしても守れたわけではない。そのことに彼女は涙を流している。
自分のしていることが彼女を泣かせていると考えた時、とても辛かった。
自分はどうすればいいのか・・・それに対する答えをくれたのがアワだった。
『戦う力のある人が強いんじゃないよ、守る者がある人が強いんだよ』
彼女はそう自分に言った。
『戦う力がある人』と『守る者がある人』、その違いは何か?
考えた時トーマスの頭に浮かんだのはバーグマンとフツヌシ、そしてカヤノだった。
『力で相手を捻じ伏せ従わせている者』と『力を持っていても心で繋がり、支え合っている者』、トーマスはそこで違和感の正体がわかったような気がした。
カヤノに対して安心したのは彼女が力で自分に語るのではなく心で語りかけてくれていたからだと。
「僕はバーグマンみたいなクズになる気はないよ」
トーマスは持ってきた自動拳銃を取り出し、船員たちを攻撃する。
「僕はマルメゾンみたいに自分のホタルを犠牲にするような真似はしないよ、たとえ短い命でも燃え上がらせるのは死ぬ時じゃない」
14歳の少年とはいえ彼は狙撃手、狙いは的確でリロードをしながら連発。
しかもちゃっかり足元を狙っての威嚇射撃だ。
そして足元が覚束ない船員たちをツラナギが殴り倒していく。
「さあ、行こう!」
ノームとウィンディに向かって言うと二人は頷いて走り出す。人質はもはやいない、これでカヤノたちは鎖はなくなったのだ。
――――――――――――――
「バーグマン、私は忠告したはずだ。
部下をあまり蔑ろにするといつか手を噛まれるとな」
「くっ・・・」
クスクス笑うカヤノに眉根を寄せるバーグマンだが強がる様子もなかった。
「役立たずが一丁前に噛み付いてきたか・・・どいつもこいつも」
そして拳を握ると地面を殴る。
「叩き潰してやるよ」
その言葉を後に地面が水晶に覆われていった。
続く
彼女はその後、自分の部屋にトーマスを連れて行き、手当をしてくれた。
「この薬は内傷に良く効く、飲んでしばらく横になっていれば痛みが引いてくるよ。
部屋にまで行く余裕はないだろうからここで休むといい」
そう言って薬の錠剤と水を持って来てくれた。
「・・・・・」
「どうした?」
薬を受け取らない自分を不思議そうに見ているカヤノ。
「何で僕を助けたの?」
なので率直に聞いてみることにした。
「僕はあんたの父親を殺した海賊の一味なのに・・・僕の事、憎くないの?」
「・・・・・・」
そう聞くと彼女は薬とコップをテーブルに置いて自分の横に座った。
「憎いよ、どちらかと言えばね」
「じゃあ、何で?」
「君は迷っているようだから」
「?」
「たまに私が島の人たちと会うときに監視役としてついてくる時、気まずそうにしてるようだったから。
島のみんなは敵意剝き出しだけど君はその視線に対してどことなく居心地が悪そうだった。
だから・・・もしかしたら悩みや迷っていることがあるんじゃないかって思ったんだ。
まあ、私の見当違いならいいんだけどね。はい、まずは体を治すことが先だよ」
彼女は再び薬とコップを持つと自分に渡して飲むように薦めた、もちろん毒薬じゃないから安心してほしいと付け加えて。
言われた通りに飲んで休むと体が軽くなっていて痣になるかもしれないと思っていた心配もなかった。
後日礼を言ったら彼女はただ一言、『よかった』と笑顔で答えてくれた。
トーマスはますます分からなくなった、バーグマンとカヤノ、二人の対照的過ぎさに・・・それに日々悩んでいた、その答えが出ずに鬱憤を島の民にぶつけてしまったこともあった。
でもそれをしてしまう度に思い出されるのはフツヌシを殺された時のカヤノの涙を流した顔だ。
そして彼女が棘海賊団に入った後も影ながら涙を流していることも知っていた。
おそらく島の民が傷つけられたことに対して苦しんでいるのだろう、いくら一時的にしのげたとしても守れたわけではない。そのことに彼女は涙を流している。
自分のしていることが彼女を泣かせていると考えた時、とても辛かった。
自分はどうすればいいのか・・・それに対する答えをくれたのがアワだった。
『戦う力のある人が強いんじゃないよ、守る者がある人が強いんだよ』
彼女はそう自分に言った。
『戦う力がある人』と『守る者がある人』、その違いは何か?
考えた時トーマスの頭に浮かんだのはバーグマンとフツヌシ、そしてカヤノだった。
『力で相手を捻じ伏せ従わせている者』と『力を持っていても心で繋がり、支え合っている者』、トーマスはそこで違和感の正体がわかったような気がした。
カヤノに対して安心したのは彼女が力で自分に語るのではなく心で語りかけてくれていたからだと。
「僕はバーグマンみたいなクズになる気はないよ」
トーマスは持ってきた自動拳銃を取り出し、船員たちを攻撃する。
「僕はマルメゾンみたいに自分のホタルを犠牲にするような真似はしないよ、たとえ短い命でも燃え上がらせるのは死ぬ時じゃない」
14歳の少年とはいえ彼は狙撃手、狙いは的確でリロードをしながら連発。
しかもちゃっかり足元を狙っての威嚇射撃だ。
そして足元が覚束ない船員たちをツラナギが殴り倒していく。
「さあ、行こう!」
ノームとウィンディに向かって言うと二人は頷いて走り出す。人質はもはやいない、これでカヤノたちは鎖はなくなったのだ。
――――――――――――――
「バーグマン、私は忠告したはずだ。
部下をあまり蔑ろにするといつか手を噛まれるとな」
「くっ・・・」
クスクス笑うカヤノに眉根を寄せるバーグマンだが強がる様子もなかった。
「役立たずが一丁前に噛み付いてきたか・・・どいつもこいつも」
そして拳を握ると地面を殴る。
「叩き潰してやるよ」
その言葉を後に地面が水晶に覆われていった。
続く