「キーシシシ！！」


二人の後ろにモリアが立っている。



「惜しかったな・・・だが、残念」



二人は驚いた、確かにモリアはオーズの腹の中にいたはずだ。


「不思議そうな顔してやがるな、俺の能力を使えば何も驚く事じゃない！！
俺と影法師（ドッペルマン）はいつでもどこでも居場所を逆転できるんだ」

「「！？」」


そこで違和感の正体がわかった、モリアに関節技を決めたはずなのに手応えがなかったことも、ルフィと追いかけっこをしているはずなのにここに来れたのも・・・すべて影法師（ドッペルマン）と位置を逆転したからなのだ。


「勝負ありだな」


モリアはそう言うと地面にあるカヤノとロビンの影を引っぺがす。


「「！？」」


「カヤノとか言ったな？」

「つっ！」

「さすが１億５０００万ベリーの賞金首だ、やり手だぜ・・・厄介者は早く動けなくしてしまうに限るな」


『！？』


モリアの言葉にカヤノを除いたメンバーが驚く、彼女の懸賞金の額を初めて聞いたからだ。


「ニコ・ロビン、お前もキレ者だな・・・一緒に始末してやるぜ」


二人の影を掴んだモリアは巨大なハサミを取り出す。


「「・・・・っ！！」」



ジョキンッ！！




「ロビンちゃんっ！！」

「カヤノっ！！」



ロビンとカヤノの影が本体から切り離された。


「嘘でしょっ・・・！！」

「ロビンたちまで！！」

「うわあああ～～～っ！！」



「キシシシ・・・これで麦わらの一味のうち五人までは消去したが・・・、コイツらは死体（入れ物）がない、まァ後からゆっくり選べばいいか・・・」


「このっ・・・！！」


「！？」


「二人の影を・・・」


「「返しやがれっ！！」」


「『欠片蝙蝠（ブリックバット）』」


サンジとゾロが攻撃するがまた影と場所を入れ代えられてしまう。

「・・・・っ！？くそっ！！」

「また場所が入れ代わった！！」



そしてモリア本体はまたオーズの腹の中に戻ってしまう。


「コノヤロー！！ご主人様！！俺のケンカだっつってんのにィ！！！」


主にやりたい放題されたオーズはカンカンである。

「そこの女どものとどめは俺が刺してやる―――！！！」

オーズがまた攻撃を繰り出す。

「させるか！『悪魔風脚（ディアブルジャンブ）』！！」


サンジの足が赤く熱を帯びる。


「『揚げ物盛り合わせ（フリットアソルティ）』！！」


サンジの強烈な蹴りによってオーズの攻撃が逸れた。