ONE PEICEの連載夢小説の設定は本編の『設定・注意書き』をお読みください。
第29話 操り人形
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その頃、モリアのところには珍客が来ていた。
「キシシシシ・・・まさかお前がここに来るとはな、くま!!」
「・・・・・」
その人物とはモリアと同じく王下七武海の一人であるバーソルミュー・くまである。
「今は珍客が来てるんだよ、お前に構っている暇はないんだ、黙ってろ。それとも何か?海軍はあんな小物海賊団に七武海を二人も当てようって言うのか?」
「・・・・・・・・」
「まただんまりか!!お前は本当に何を考えているのかわからねぇ・・・なァ『暴君(ぼうくん)』くま!!
七武海にして唯一政府の言いなりになっている男、政府はお前を重宝しているんだろうが・・・・何を企んでやがるのか、お前みてェなのが一番不気味だぜ。
まぁいい、お楽しみをこれ以上長引かされるのはオレもゴメンだ、さっさと要件を話せ」
「・・・・・・王下七武海・クロコダイルの後釜が決まった。後継者の名はマーシャル・D・ティーチ、通称『黒ひげ』と呼ばれている男。世間ではすでにちょっとした騒ぎになっているが・・・霧の海には届いてはいまい・・・」
「『黒ひげ』?聞かねェ名だな」
「『白ひげ』の一団から逃亡した男だ・・・確かな実力を示して加盟した」
「もともとの懸賞金は?」
「『0』だ」
「ーーーーなるほど、未知数か・・・政府もよく認めたもんだ、キシシシシ・・・・!!
でもまあ、よかったじゃねェか、穴埋め作業が上手くいったんだろう?これで世界の均衡とやらも保たれるだろ?」
「いいや、俺は全く逆の想像(イメージ)をしているが・・・まァ、それはいい。それよりも政府は今気がかりなことが一つあるらしい」
「?」
「エニエス・ロビーの一件以来・・・やつら麦わらの一味の動向を常に警戒している、W7(ウォーターセブン)から魚人島への記録(ログ)を見ると奴らは彦名島で新たに仲間を増やしている。
カヤノという女剣士だ、元棘海賊団幹部・『青バラ』のカヤノ。懸賞金は1億5000万ベリー、現在麦わらの一味の中で懸賞金が1億超えしているのは船長のモンキー・D・ルフィと副船長のロロノア・ゾロ。この二人と肩を並べ、また戦闘能力はこの二人にも引けを取らない逸材だ」
「ほう、しかし話じゃその棘海賊団ってのは気分屋で明確もなしに騒ぎを起こしてはいるが二年くらい前に消息不明となったそうじゃねェか。そんな三流海賊団の女剣士にそこまで政府が気にする神経が俺には理解できんな」
「そうだな、本当に三流ならばな」
含みを込めて尚且勿体付けるくまに少しイラつくモリア。
「棘海賊団は消息不明になったのではない、彦名島という島に二年居座っていただけだ」
「彦名島?ああ、ちょうどここと廃船島の中間にある小島だったか・・・」
「そうだ・・・そこは独自のルーツで物資を輸入輸出して生計を立てていた、こちら(外)の法律も把握しつつ、政治、経済、医療、警備、すべてを島民たちで賄ってきた。そこに目をつけた船長のバーグマンはならず者から彦名島へ行く手段を仕入れて攻め込み、占領した」
「ふーん・・・解せんな、そんなに豊富な領地なら何故、政府が手を付けなかったんだ?」
「目もつけた、交渉もしに行った、だが拒まれた・・・・あくまで島民は『自分たちで島を守る』とな。だが政府は何度も足を運んだ・・・だが、そのときはもう彦名島はバーグマンに占領されていた」
「何だ、結局は落ちちまってるじゃねェか!!島民たちもバカだな!!キシシシシ!!」
「まあ、そうだな。話が逸れたがカヤノが厄介なのはこの後だ。政府は彦名島がバーグマンの手に落ちたとわかったときすぐに奪還しようとしたがそれを力づくで排除したのがカヤノだ。
彼女は父譲りの武術と悪魔の実の能力を駆使してバーグマンが居座っていた二年間で軍艦三隻を破壊、負傷させられた海兵は上位階級を含めて二万人だ」
「!?」
モリアは愕然としている軍艦三隻に上位クラスの海兵を含めて二万もの人間を小娘一人で退けたという、いくら二年という期間があったとしても驚かないわけがない。それでは確かに懸賞金があがるというものだ。
「さらに彦名島のことは海賊も狙っていた、お前のように引きこもっている奴らは別だが・・・・」
「つっ・・・」
「本物の三流の海賊団、そしてならず者どもからもカヤノは島を守っていた、そいつらを撃退していたのであれば十万や二十万の規模ではないだろうな」
「・・・・・・で?オメェは何が言いてェんだ?」
くまが何を言いたいのかのおおよその検討はついたが敢えて質問してみるモリア。
「政府はここでまた一人、七武海が倒れるのではないかということを危惧している」
「フザけんじゃねェ!!!」
直接本人からその言葉を聞いてしまうと怒りをあらわにするモリア。
「俺の心配だと!!?ザコ海賊抑制のためにこの座についてやっている俺に向かって!!?」
「・・・・必要ならば俺が貴様に加勢しても構わない」
「誰に向かって口利いてやがんだ!!てめェ!!!あんな少数の経験も浅い海賊団に俺が敗けるかもしれねェと!!?」
「勝負に100%はない、エニエス・ロビーの一件でロブ・ルッチの敗北など一体誰が予想した?」
「だからといって!!政府は奴らに七武海を二人もぶつけるほどビビってんのか・・・!?あァ!?」
「いや・・・あくまで報告のついでだ。何もそういう指令を受けたわけではない・・・」
そう言うくまにモリアは詰め寄った。
「じゃあついでによーく見ていけ!!そして温室のバカ共に伝えろ!!!
『てめェらを出し抜いた麦わらの一味はいとも簡単にゲッコー・モリアのゾンビ兵になった』とな!!!」
――――――――――――
「キシシシシ・・・・!!!図らずも清々しい夜空、もう夜明けも近いか・・・グスグスしてていいのか?貴様ら・・・」
麦わらの一味は驚いた、ルフィが追っているはずのゲッコー・モリアがオーズの腹の内側に現れ、こちらに話しかけているのだから。
「おおー!!コクピット!?何だ、俺の腹コクピットなのか!!?すっげーイカス!!俺、ロボみてェじゃん!!」
「・・・・・・・」
『何でそんなところのリアクションもルフィなんだろうか』と若干呆れてしまったカヤノ。
〈あれがくまの言ってた女か・・・・〉
モリアはカヤノを観察しているが『二ィ・・・』と笑って一味へ告げる。
「キシシシシ・・・まさかお前がここに来るとはな、くま!!」
「・・・・・」
その人物とはモリアと同じく王下七武海の一人であるバーソルミュー・くまである。
「今は珍客が来てるんだよ、お前に構っている暇はないんだ、黙ってろ。それとも何か?海軍はあんな小物海賊団に七武海を二人も当てようって言うのか?」
「・・・・・・・・」
「まただんまりか!!お前は本当に何を考えているのかわからねぇ・・・なァ『暴君(ぼうくん)』くま!!
七武海にして唯一政府の言いなりになっている男、政府はお前を重宝しているんだろうが・・・・何を企んでやがるのか、お前みてェなのが一番不気味だぜ。
まぁいい、お楽しみをこれ以上長引かされるのはオレもゴメンだ、さっさと要件を話せ」
「・・・・・・王下七武海・クロコダイルの後釜が決まった。後継者の名はマーシャル・D・ティーチ、通称『黒ひげ』と呼ばれている男。世間ではすでにちょっとした騒ぎになっているが・・・霧の海には届いてはいまい・・・」
「『黒ひげ』?聞かねェ名だな」
「『白ひげ』の一団から逃亡した男だ・・・確かな実力を示して加盟した」
「もともとの懸賞金は?」
「『0』だ」
「ーーーーなるほど、未知数か・・・政府もよく認めたもんだ、キシシシシ・・・・!!
でもまあ、よかったじゃねェか、穴埋め作業が上手くいったんだろう?これで世界の均衡とやらも保たれるだろ?」
「いいや、俺は全く逆の想像(イメージ)をしているが・・・まァ、それはいい。それよりも政府は今気がかりなことが一つあるらしい」
「?」
「エニエス・ロビーの一件以来・・・やつら麦わらの一味の動向を常に警戒している、W7(ウォーターセブン)から魚人島への記録(ログ)を見ると奴らは彦名島で新たに仲間を増やしている。
カヤノという女剣士だ、元棘海賊団幹部・『青バラ』のカヤノ。懸賞金は1億5000万ベリー、現在麦わらの一味の中で懸賞金が1億超えしているのは船長のモンキー・D・ルフィと副船長のロロノア・ゾロ。この二人と肩を並べ、また戦闘能力はこの二人にも引けを取らない逸材だ」
「ほう、しかし話じゃその棘海賊団ってのは気分屋で明確もなしに騒ぎを起こしてはいるが二年くらい前に消息不明となったそうじゃねェか。そんな三流海賊団の女剣士にそこまで政府が気にする神経が俺には理解できんな」
「そうだな、本当に三流ならばな」
含みを込めて尚且勿体付けるくまに少しイラつくモリア。
「棘海賊団は消息不明になったのではない、彦名島という島に二年居座っていただけだ」
「彦名島?ああ、ちょうどここと廃船島の中間にある小島だったか・・・」
「そうだ・・・そこは独自のルーツで物資を輸入輸出して生計を立てていた、こちら(外)の法律も把握しつつ、政治、経済、医療、警備、すべてを島民たちで賄ってきた。そこに目をつけた船長のバーグマンはならず者から彦名島へ行く手段を仕入れて攻め込み、占領した」
「ふーん・・・解せんな、そんなに豊富な領地なら何故、政府が手を付けなかったんだ?」
「目もつけた、交渉もしに行った、だが拒まれた・・・・あくまで島民は『自分たちで島を守る』とな。だが政府は何度も足を運んだ・・・だが、そのときはもう彦名島はバーグマンに占領されていた」
「何だ、結局は落ちちまってるじゃねェか!!島民たちもバカだな!!キシシシシ!!」
「まあ、そうだな。話が逸れたがカヤノが厄介なのはこの後だ。政府は彦名島がバーグマンの手に落ちたとわかったときすぐに奪還しようとしたがそれを力づくで排除したのがカヤノだ。
彼女は父譲りの武術と悪魔の実の能力を駆使してバーグマンが居座っていた二年間で軍艦三隻を破壊、負傷させられた海兵は上位階級を含めて二万人だ」
「!?」
モリアは愕然としている軍艦三隻に上位クラスの海兵を含めて二万もの人間を小娘一人で退けたという、いくら二年という期間があったとしても驚かないわけがない。それでは確かに懸賞金があがるというものだ。
「さらに彦名島のことは海賊も狙っていた、お前のように引きこもっている奴らは別だが・・・・」
「つっ・・・」
「本物の三流の海賊団、そしてならず者どもからもカヤノは島を守っていた、そいつらを撃退していたのであれば十万や二十万の規模ではないだろうな」
「・・・・・・で?オメェは何が言いてェんだ?」
くまが何を言いたいのかのおおよその検討はついたが敢えて質問してみるモリア。
「政府はここでまた一人、七武海が倒れるのではないかということを危惧している」
「フザけんじゃねェ!!!」
直接本人からその言葉を聞いてしまうと怒りをあらわにするモリア。
「俺の心配だと!!?ザコ海賊抑制のためにこの座についてやっている俺に向かって!!?」
「・・・・必要ならば俺が貴様に加勢しても構わない」
「誰に向かって口利いてやがんだ!!てめェ!!!あんな少数の経験も浅い海賊団に俺が敗けるかもしれねェと!!?」
「勝負に100%はない、エニエス・ロビーの一件でロブ・ルッチの敗北など一体誰が予想した?」
「だからといって!!政府は奴らに七武海を二人もぶつけるほどビビってんのか・・・!?あァ!?」
「いや・・・あくまで報告のついでだ。何もそういう指令を受けたわけではない・・・」
そう言うくまにモリアは詰め寄った。
「じゃあついでによーく見ていけ!!そして温室のバカ共に伝えろ!!!
『てめェらを出し抜いた麦わらの一味はいとも簡単にゲッコー・モリアのゾンビ兵になった』とな!!!」
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「キシシシシ・・・・!!!図らずも清々しい夜空、もう夜明けも近いか・・・グスグスしてていいのか?貴様ら・・・」
麦わらの一味は驚いた、ルフィが追っているはずのゲッコー・モリアがオーズの腹の内側に現れ、こちらに話しかけているのだから。
「おおー!!コクピット!?何だ、俺の腹コクピットなのか!!?すっげーイカス!!俺、ロボみてェじゃん!!」
「・・・・・・・」
『何でそんなところのリアクションもルフィなんだろうか』と若干呆れてしまったカヤノ。
〈あれがくまの言ってた女か・・・・〉
モリアはカヤノを観察しているが『二ィ・・・』と笑って一味へ告げる。