「お、おい・・・何だありゃ・・・？」

屋敷の外にいるゾンビ集団、しかしその目に映るのは両足だ。それもひっくり返ったため上を向いている。

「アレ・・・オーズだよな？」

「でも何だ？あの状態は？」

「何かの曲芸か！？」

「いやどちらかと言えば何かにひっくり返されたような・・・」

「バカッ！何言ってやがる！！オーズだぞ！！」

「そうだ、千人の軍隊でも無理なスーパーゾンビだぞ！！」

言葉ではそう言うものの目の前の状態はオーズに異変が起きていることを物語っている。



「あ・・・あでででで・・・！！！」


ひっくり返されたオーズは自分をこんな状態にした一味を睨みつけている。

「クソ～～～！！！お前らコノヤロ～～！！！」

立ち上がろうと腕を地面に押し当てる。


「もう怒った！！ブッ飛ばしてやるっ！！」


ズズズッ・・・と力が入る。


「おめェら覚悟しろよ！！全員ぺちゃんこにしてやる！！！骨も残らないと思えェ！！！」

怒りを爆発させるオーズ、一味に向かって叫び、体を起こそうとするが――・・・。


「あ、アレ・・・？」


こことで予想外のことが発生、角が地面深く突き刺さり、抜くことができないのだ。

「つ、ツノが抜けねェっ！！！」





「・・・・・・（キラーン！）」

「・・・・・（フフフ、ギラリ！！）」

「あァ、抜けねェのか・・・」

「・・・・・（刀を舌なめずり）」

「あーあー・・・」

「・・・・・・・」


「それじゃあ、しょうがないね・・・」






「あ、ああ・・・あ”ァああああああああ～～～～っ！！！」







ズドーンッ！

ボゴォン！！ズドォン！！バキバキッ！！


キュドォ――ンッ！！ベキベキッ！！


角が抜けないことをいいことにオーズをボコりまくる一味、それを屋敷の外で呆然と見ているゾンビ集団。




「ごのォ～～～！！いい加減にしろォ～～～～！！！」



集中攻撃を受けている内に地面が砕けたため動けるようになったオーズ、ようやく立ち上がることができた。


「ハア・・ハア・・・鬼みてェな奴らだ・・・！！」







さて本番はここからだ、起き上がったオーズをどうやって倒すのか。

「なあ、一つ思ったんだがよ」

ウソップの言葉に耳を傾ける一同。

「アイツの中に入っているのがルフィの影なら弱点はある」

「あァ？弱点？」

「いくら戦闘能力が同じであってもあれはゾンビよ？」

「思い出してみろよ、あのドッキングが失敗した時のアイツのリアクション！」


言われてみれば・・・ドッキングの失敗にはかなりのショックを受けていたオーズ。

「あのリアクションは確かに『ルフィ』だった、少なからず適応しているのが戦闘能力だけじゃないとすれば『ルフィの弱点』がそのままアイツの弱点になる！」

「一理あるね、試してみようか」

「よっしゃ！！じゃあさっそく！！

うお―――！！見ろ、大量の肉が！！あそこにあるぞ！！」

「うわ――！！うまそ～～っ！！」


大声でウソップとチョッパーがあるところを指さす。