「おい、貴様誰だ！！ゾンビじゃねェのか！？」

ゾンビ蜘蛛も困惑の中、ようやく言葉を放った。

「お前もこの海賊の仲間だな！？おい！！ガイコツ！！」

「つっ」

蜻蛉を構えるカヤノ、しかしブルックが彼女の肩を優しく叩いた。
まるで『あなたは手出し無用です』と言っているように。

「えェえェ・・・大丈夫です、もう決着はついてますから」


「え？」



見ればブルックの手には剣がある、いつ抜いたのか気づかなかった。
いや、もしかしたら自分の側に来る前に抜いていたのかもしれない。


「『鼻唄三丁』・・・」



スウウ――・・・と剣を鞘に収めるブルック。





「『矢筈斬り（やはずぎり）』！！」



キィン！と収め終わった音と共にゾンビ蜘蛛の体が裂けた。



「でも相手はゾンビ・・・！ただ斬っただけではっ！！」

「ヨホホ、ご心配なくそちらも対処しました！」

「え？」

「ゾンビにも弱点はあるのです！！」



「アーア――ア―！！！」



「！？」


見ればゾンビ蜘蛛の口から黒いモノが見える。


「アレは？」

「あれこそがゾンビの魂です！」




ブルックが魂と言ったものはゾンビ蜘蛛の体から抜け出そうとしている。


「さァ帰りなさい！！主人の元へ！！！」





その言葉と同時にひゅーんと黒いモノは飛び立った、するとゾンビ蜘蛛の体は崩れ落ち、完全に動かなくなった。


「ギャ―――！！！タララン隊長――！！」

「隊長！！！隊長がやられた―――！！！」

スパイダーマウスたちが動揺している。




不思議なガイコツ・ブルック。
彼は一体何をしたというのか・・・。










続く