第16話 恋人~ラバーズ~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「あの方が・・・このわしにこのようなことをするはずが・・・肉の芽をうえるはずが、ない・・・」
「肉の芽!?」
「DIO様はわしの生きがい・・・信頼し合っているッ・・・・」
「くそッ!バアさん!!」
ポルナレフがシルバー・チャリオッツで触手を切り裂いた。
切断され、飛び散った触手が太陽の光にさらされる。
すると、触手の断片はすぐに蒸発してしまう。
「と、溶けた!太陽の光で溶けたぞ!!
間違いないッ!肉の芽じゃ、DIOの奴の細胞だッ!」
「いかにも!よーく観察できました!!
それはDIO様の細胞である肉の芽が成長したものだ、今、私がエンヤ婆の体内で成長させたのだ。
エンヤ婆、あなたはDIO様にスタンドを教えたそうだが・・・DIO様があなたのようなちっぽけな存在の女に心を許すわけがないのだ。
それに気づいていなかったようだ」
ダンが嘲ながら言い放つ。
エンヤ婆は血を流しすぎ、尚も触手に体内を蝕まれ、もはや言葉は愚か呼吸をしているのがやっとの状態だ。
「バアさん!DIOのスタンドの正体を教えてくれッ!」
そこへジョセフが駆け寄る。
「DIOという男に期待し、信頼を寄せたのだろうが、これで奴があんたの考えていたような男ではないということがわかったろうッ!
わしはDIOを倒さねばならんッ!頼む!言ってくれッ!
教えるんだッ!DIOのスタンドの性質を教えるんだァ―――――ッ!!」
唯一の手がかりが消えてしまう、ジョセフはただ必死だった。
「D・・IO・・・様・・は」
ジョセフの耳元でエンヤ婆はゆっくりと言葉を紡ぐ。
「このわしを信頼してくれている・・・言えるかッ・・・・」
そう言い残してエンヤ婆は死んだ――――
「なんてことだッ・・・」
唯一、DIOの情報を持つものが死んでしまった。
「うくっくっくっくっ・・・くっくっくっ・・・悲しいな、くくっ・・・・・」
哀れだが滑稽だとでもいうように笑い出すダン。
「どこまでも悲しすぎるバアさんだ、だが・・・ここまで信頼されるというのもDIO様の魔の魅力のすごさでもあるがな・・・・」
一服というようにお茶をすする。
「ダンッ・・・」
承太郎たち7人はダンを取り囲む、しかしダンは余裕である。
「俺はエンヤ婆に対しては妹との因縁もあって複雑な気分だが、てめーは殺す!」
「7対1だが躊躇はしない、覚悟してもらおう」
いつもは温厚な花京院も今回ばかりは怒っている。
「立ちな・・・カッコつけて余裕こいてんじゃねーぜ、このタコ!てめーがかかってこなくても俺たちはやるぜ」
「ダメよ、承太郎!そいつは・・・」
「止めるんじゃあねえぜ、イシズ。俺は今、このスカシ野郎にむかっぱらが立ってるんでな」
「いつでもどうぞ、といってもイシズの忠告は聞いた方がいいと思うがな・・・何故なら君たちはこの『鋼入りのダン(スティーリー・ダン)』に指1本触ることはできない!」
『オラッ!』
カチンッときた承太郎がスター・プラチナでダンの腹を殴り、吹っ飛ばす。
だが、吹っ飛んだのはダンだけではなかった。
「ぐはっ!?」
「な、何ッ!!」
ジョセフが吹っ飛んだことに攻撃を受けたダンと忠告をしようとしたイシズを除いた皆が驚く。
「承太郎!むやみに奴を攻撃するんじゃあないわよ!!」
「どういうことだッ、イシズ!!」
「ぶっ!馬鹿が・・・全くせっかちな奴だ・・・」
吹っ飛ばされた先の瓦礫の中から起き上がってきたダンが口から血を拭いながら歩いてきた。
「だから忠告は聞いてやれと言ったんだ、それに私の説明もまだ途中だった・・・・もう少しで貴様は自分の祖父を殺してしまうところだった」
「っ!」
「まさかこの私がエンヤ婆を殺すためだけに姿を見せたとでも思ったのか?」
服の埃をはらうダン。