第16話 恋人~ラバーズ~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「遅くなってすまんないな、ほれ!ケバブを買ってき・・・つっ!」
ジョセフが馬車のいるジュナにケバブを渡そうとすると、1番後ろに寝かせているエンヤ婆が目覚めていた。
「おいッ!みんな!そのバアさん、目を醒ましておるぞ!」
ジョセフの言葉に一同後ろを振り向く。
ところがエンヤ婆は攻撃してくるでもなければ喚きもしない、ただただガタガタ震えているだけだった。
「わ、わしは!わしは・・・何もしゃべっておらぬぞッ!」
ジョセフ達はエンヤ婆が何を言っているのかわからなかった。
「な、何故・・・お前がわしの前に来る?
このエンヤがDIO様のスタンドの秘密をしゃべるとでも思っていたのかッ!」
「・・・・ふふふふ」
「!」
男の笑い声にイシズが反応した。
「あなた、まさか・・・」
「あババババババァ―――――!!!」
その時だ、エンヤ婆の目や鼻、口から謎の触手が生えてきたのは・・・。
「な、何だああ―――ッ!この触手はッ!?」
触手は大量にエンヤ婆の体から生え続け、馬車をも破壊した。
承太郎たちは馬車が壊される寸でのところで飛び降りた。
「何故、貴様がわしを殺しに来る・・・ッ!」
「DIO様は決して何者にも心を許していないということだ、口を封じさせて・・・いただきます」
さっきのケバブを売っていた男がサングラスを取り、衣装を脱ぎ捨てる。
「あなた、ダン!!」
「久しぶりだな、イシズ」
「知っているのか?イシズ!」
「ええ、彼はDIOの仲間よ」
「肉の芽が無くなったからか?随分とそちらに馴染んでいるみたいだな、イシズ」
「おかげ様で、あなたたちとつるんでいるときよりも楽しいわよ」
「ふふふふ・・・それはなによりだ」
「がぱぱぱぱッ・・・ぐあぱあぁぁッ!!」
触手はエンヤ婆の体を蝕み、皮膚を突き破り、体の外へ大量に生えてくる。飛び出す時は大量の出血とともに突き出てくる。
「いやッ・・・」
「ジュナ、見るんじゃあないッ・・・」
それはいくら戦闘経験のあるジュナや今までいくらかの血生臭い現場を見ている承太郎たちも目を瞑りたい衝動にかられる。
「ダン、あなた・・・相変わらずえげつない殺し方するわね」
「私にとっては褒め言葉だな、だがな・・・・私はエンヤ婆の始末だけをしに来たわけではないのだよ。
空条承太郎、花京院典明、ジャン・ピエール・ポルナレフ、ジョセフ・ジョースター、お初にお目にかかるがあなた方の命も頂戴いたします。
そしてジュナ、イシズ・・・女性ながら可哀そうとは思うがDIO様を裏切った報いだ。君たちにも死んでもらう」
ジュナにも目を合わせて不敵に微笑む。
「自己紹介が遅れたな。
私の名前はダン・・・・『鋼入りのダン(スティーリー・ダン)』
スタンドは『恋人(ラバーズ)』のカードの暗示、君たちにもこのエンヤ婆のようになっていただきます」
「なんてことを!!このバアさんはてめーらの仲間だろうッ!」
「無駄よ、ポルナレフ。
私たちの間に『仲間同士の心』なんてものはないわ、前にも言った筈よ!
『共通するものが同じ者同士が集まっているだけ』だって!
その『共通するもの』がDIOよ!
つまり『DIOのため』に奴らは動き、仇なすものは排除する、『敵』と思える者ならば全て!!
それがたとえ・・・・『同じく仕えた者』であっても!!」
「うそ・・嘘、じゃあぁ・・・!!DIO様がこのわしにこんなことを・・・するはずが・・・ない」
「しかしこの老婆の体から出ている触手は何なんだ!?スタンドじゃあないぞ!
実体だッ!本物の動いている触手だ!!」