第14話 平和の杖~パシフィック・ワンド~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「そんな私にDIOはこう言った。
『怖がらせて申し訳ない、でも私は君を襲いに来たんじゃない・・・・』
人の部屋に忍び込んどいて『何を言ってんのよ』って思ったわ。
そしたら彼、『君は特別な力を持っている・・・マジックに使うだけではもったいないほどの力をね。1つ私に力を貸してくれないか?
君は退屈をしている、私は君の求めているものをあげられる』って・・・・」
「あなたが求めているものって?」
「私、売り始めの時は大変だったけど、評判が良くなって来たときにはもう、結構自分自身の生活に退屈していたわ。
マジックが嫌いになったわけじゃないけど、日常に刺激が無いのを心のどこかで感じていたのかもしれないわ」
「・・・・・・」
「でもあの男と組むのは私でも危険だってわかったわ・・・だから、逃げ出したわ。寸でのところでね。でも、逃げ切れなかった・・・・」
「え?でも部屋からは逃げられたんですよね?」
「私にもわからないわ・・・一瞬の出来事で、次に目が覚めた時にはDIOのベッドに寝かされていたわ。
そこで『おいで、君に刺激をあげよう・・・・』って囁かれた」
「・・・・・・」
「でも馬鹿よね・・・いくら汚い仕事をしても刺激にはならないわ。短い間とはいえDIOの下で色んな危険な仕事をやってきたわ。
確かにスタンド使い同士が集まる場所で非日常的なスリルがあった、でも・・・私は満たされなかった」
「満たされなかった・・・共感がなかったからですか?」
「そうね、私たちはあなたたちと違って味方だからって仲良しこよししてるわけじゃないの。
共通の目的のための一時共闘という感じかしら、だから・・・寂しかったのよ」
頭を撫でながら笑い出した。
「イシズさん・・・泣かないで・・・」
「泣く・・・?私が?お嬢さん、あなた、目はちゃんと見えてるの?」
「うん、イシズさん、泣いてる・・・心では、泣いてる・・・」
「・・・・・・」
「・・・・嫌な子ね」
「ごめんなさい・・・」
「ううん、私の勝手な嫉妬・・・あなた、元はこっちにいたじゃない、でも今は楽しそうだから」
「里美や空条さんや典明たちのおかげ・・・私を認めてくれたから」
「・・・そう、よかったわね」
「イシズさん、一緒に行こうよ・・・」
「え?」
「イシズさんが求めていたもの、もしかしたらこっちなら手に入るかもしれないよ・・・?」
「・・・・」
黙ってしまったイシズ。
「考えてみてくれませんか?イシズさん」
「・・・・自分を殺そうとした奴を味方にするなんてあんたたち本当に・・・相当にお人よしね。花京院にしろポルナレフにしろ、ジュナ、あなたも・・・聞いた話と違うわ。
本当に・・・・強い、はずだわ・・・・・」
「なら、君も強くなってみたくはないか?」
そこへジョセフ達も入ってきた。
「強く・・・?」
「そうじゃ、彼らは最初は君と同じだったかもしれない。じゃが我々はDIOの仲間たちとは違う!
仲間を思う者は強い、ならば君もわしらと絆を育み、思って強くなってみないか?」
「・・・・私にもできるかしら・・」
「おう、できるぜ!俺だってこいつらに助けられてんだ、お前だってできるぜ!」
「助け助け合う仲になろう、お互いに」
ポルナレフや花京院も賛同してくれる。
「空条承太郎・・・あなたはそれでいいの?」
一番後ろにいる承太郎を見るイシズ。
「・・・・・・」
「私はあなたの大事な人をDIOに捧げに行こうとしたのよ?」
「・・・・お前は、DIOに操られただけだ」
「そう言えば聞こえはいいわ、でも私は・・・納得いかないのよ」
「うるせー、俺は面倒くさいことは深く考えないことにしてるんだ。
里美がいいって言ってんならそれでいいじゃねぇか」
「・・・・・似た者同士ね」
「ああ?」
「いいえ、何でもないわ」
クスクス笑うイシズ。
「空条くん、面倒くさいこと嫌いだもんね」
「お前も黙れよ・・・」
帽子で顔を隠す承太郎。