第13話 運命の輪~ホウィール・オブ・フォーチュン~
名前変換
この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「どうせあたしは家出少女よ!ミソッカスよ!誰にも愛されずに独りぼっちでみんなのつまはじき者なんだわ!!クキィィ――!!」
立ち上がることもせずただジタバタと泣き喚く。
「死んでやるッ・・・」
「やれやれ・・・」
「え!?」
するといきなり体が浮いた。
「アンちゃん、泣いて叫ぶ暇があるなら逃げなさい」
「全く、手のかかるガキだぜ」
呆れている承太郎と里美がいる。
どうやら承太郎がアンを持ち上げたらしい。
「わーん!承太郎、大好き♡」
全員無事に崖上にのぼった承太郎たちだがホウィール・オブ・フォーチュンは既に下まで来ていた。
「フヒャホハッ!フン!のぼるがいいさァ!
だがお前らには文字通りもう『道』はない、逃げ道も助かる道も、エジプトへの道も、輝ける未来への道もない!!」
するとホウィール・オブ・フォーチュンのタイヤに鋭く尖った突起物が生えた。
「何故なら・・・この『運命の輪(ホウィール・オブ・フォーチュン)』でひき肉にしてこの岩場に、ブチ撒けるからだあぁ!!」
そしてそのまま岩をのぼってきた。
「オオ――――のオオオ――――!!」
「おい、のぼってくるぞ!!」
「何でもありかッ、この車は!!」
いくら逃げても追ってくるホウィール・オブ・フォーチュンに精神がすり減らされていく。
「やれやれ、やり合うしかなさそうだな。
みんな下がってろ・・・奴はここに登り上る、車のハラを見せるそこでひとつ奴とパワー比べをしてやるぜ」
「なるほど・・・奴が何を飛ばしているかの正体は不明だがハラを見せた時なら、こっちから攻撃ができるかもしれん」
迫ってくるにつれて岩の飛礫が上がってくる。
「来たぞ!」
そしてホウィール・オブ・フォーチュンが上がってきた。
「おおおおおおっ!!!」
承太郎がスター・プラチナで車のハラに拳を打ち込もうとする。
「フヒャホハッ!元気がいいねえ、承太郎くん!だが、渋くない!
自分たちの体から何か臭いっているのに、まだ気づかないのか!?」
「!?」
その言葉に全員がある臭いに気づく。
「そういえばさっきからガソリンの匂いが・・・」
「つっ!?俺たちだ!俺たちの体からガソリン臭い!」
「まさか・・・」
そこで里美が気づいた。
「まさかさっきあの車が飛ばしていたのはガソリンの液体の粒!!」
「そうか、ガソリンを超高圧で少量ずつ弾丸のように飛ばしていたのか!だから傷口には物的ものは何も突き刺さっていなかったんだ!」
「ということは・・・奴の狙いはただ攻撃していただけではなく、俺たちにガソリンを滲み込ませるためか!?」
「その通り!だがッ、今更気づいても・・・もう遅い!!」
ホウィール・オブ・フォーチュンの本体はスタンドから火花を散らす。
「電気系統でスパーク!!」
「ううっ!」
火花は承太郎の体に飛び移り、燃え上がる。
「承太郎が炎に包まれたぞ!!」
「近づくな、ジョースターさん!我々の体にもすでガソリンがかけられている!!」
「きゃああぁぁ!!承太郎!!」
「空条くんッ!」
里美が走り出す。
「やめるんだ、里美!!」
「放して、花京院くん!空条くんが!!」
「君も巻き込まれるッ、近づくんじゃあないッ」
「いやあぁぁ、お願いッ、放してってば!!空条くんッ、空条くん!!」
炎に包まれて焼かれていく承太郎を目の前にもう平常心ではいられない里美。
そのうち完全に炎に飲まれた承太郎の体が地面に倒れる。
「承太郎――――ッ!!」
「フヒャホハッ!勝った!第3部完!ヒヒ、ヒャホハハハ、ヒャホハハハハ!!」
「・・・・・」
焼死体になっていく体を見ながら力なく膝から崩れる里美。
「里美・・・」
彼女の目からは涙がとめどなく流れている。