第12話 女帝~エンプレス~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「ジュナがどうかしたのかい?」
「それが部屋に入ってすぐに『ちょっと飲み物買ってくる』って言って出て行ってから帰ってこないの・・・」
「どれくらい?」
「30分くらい・・・」
「確かに遅すぎる」
「どうした?」
花京院が戻ってこないのを不思議がって承太郎もやってきた。
「承太郎、ジュナが飲み物を買いに行ってから30分も戻ってこないそうなんだ」
それを聞いた承太郎も眉間にしわが寄る。
「このホテルの近くにも店はあったからそこに行ったんだと思うんだが、だったら30分も帰ってこないのは長すぎる」
「ああ、何かあったとみるべきだろうな。ポルナレフはどうした?」
「あのネーナっていう人を連れて街に行ったみたいだ」
「やれやれだぜ」
「とにかく手分けして探そう、・・・どうしたんだ?里美」
花京院が急に考え込んだ里美を見た。
「もしかして・・・・ジュナ、ジョースターさんのところに行ったのかもしれない」
「どういうことだ?」
「さっきのバスで、ジュナは治療しようとした私を止めた。
あの時のジュナ、何か様子がおかしかった。もしかしたらジュナ、ジョースターさんのあの瘤のことで病院に行ったのかも」
「よし、このホテルから近い病院からあたってみよう」
―――――――――
その頃、ジュナはジョセフを探していた。
「ジョセフさん、間に合って・・!」
すると真正面からジョセフが走ってきた。
「ジョセフさん!」
「おお、ジュナか!これは助かったわい!」
「病院はどうしたんですか?」
「それがな・・・」
するとパトカーの音が聞こえた。
「とりあえずこっちに来てくれ!」
店の脇道に入ったジョセフとジュナ。
「実はこいつのせいで今警察に手配されているんじゃ」
「キキキキッ、チュミミ~ン!!」
腕を見ると瘤がしっかりとした顔になっており、しかも言葉を話している。
「や、やっぱり!『女帝(エンプレス)』!!」
「ぬう!知っていたのか?ジュナ」
「いえ・・もしかしてって思っただけですけど、バスの中で顔みたいな瘤が出来てるって言っていたから」
「アンタ、ジュナだね!!チュミミ~ン!!アンタには会ったことがあったねぇ、DIO様の屋敷でね!
そういえばアンタもジョセフジジイたちと一緒にいるんだったね、こりゃ、あんたも始末する絶好の機会だね!!」
「このアマぁ!」
「こんな軟弱な性格の子供なんか私の障害にはならないってことだよ!
むしろ、始末できるのが2人に増えて一石二鳥ってわけなのさ!!」
「つっ!叩き潰してくれる!」
ジョセフはエンプレスを窓の格子の欠けた先端にぶつけようとする。
ところが―――――
ガシィィィン!!!
「なっ!?」
「腕がはえおった!」
「ヘイ!自分の腕なんだよッ!叩きつけるとはなんだいッ!もっと大切に扱いなよ、クソジジイ!!」
「ジョセフさん、エンプレスは人に寄生するスタンドなんです・・・!最初は小さいけどどんどん成長してくるんです・・・・!」
「な、なんじゃとォォ!!」
「そういうことさ!このまま成長してアンタをぶち殺してやるってことだよ!」
そしてエンプレスは格子にしがみついた。
「な、貴様!放せ!放さんかい!!」
「フン、嫌だわよ!!
お巡りさ~~ん!犯人はここよ!ここにいるわよォ―――!!」
「「なっ!」」
エンプレスの声にちょうど通りかけた警官が立ち止まる。
「ん?君かい?声をかけたのは」
「え?ち、ちが・・・」
「そうよ~~!助けてちょうだーい!!」
訂正しようとするジュナの声を遮ってエンプレスが叫ぶ。
「くそっ・・・そうなったら」
ジョセフは呼吸を整える。
「『波紋疾走(オーバー・ドライブ)』!」
エンプレスに波紋で攻撃する、しかし――・・・。
「ギャハハハッ!!このトンチキィィィィィィッ!!
自分の腕なんだよッ!自分の肉体に自分の『波紋』が通じるかいッ!!」
そう、エンプレスは敵とはいえ今はジョセフの腕の肉体の一部なのだ、細胞や血液と同じ。つまり外部の攻撃でない限りダメージはない。
「そこの男、動くな―――ッ!!」
警官がこちらに銃を構えてやってくる。
「ジョセフさんッ・・・このままじゃ!」
「わかっておるッ!こうなったら『隠者の紫(ハーミット・パープル)』!」
ジョセフは自分のスタンドでエンプレスを雁字搦めにする。
「ううっ!うぶうぅっ!!」
ギュウギュウに締め上げられていく。
「し、しめつけられるっ~~!!」
「『隠者の紫(ハーミット・パープル)』にはこんなスタンド利用法もあるのじゃ!!」
「『動くな』と言っているだろう、貴様!」
『ドンッ!』と銃弾が放たれる。
「つっ!?『癒しの樹(レスト・ウッド)』!」
ジュナのスタンドが植物の蔦を生やし、銃弾を受け止める。
「ジョセフさん・・・!今のうちに・・・ッ!」
「ああ、助かったぞ!」
二人は急いで路地裏から抜け出す。