第12話 女帝~エンプレス~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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ホル・ホースの逃走後、逃走補助をした女性とべナレスの街へ向かうことになったジョースター一行。
「いいか?俺はね、普通は説教なんてしない」
移動しているバスの中でポルナレフが女性に話しかけている。
「嘘・・・私には説教した」
花京院の隣で通路側の席に座っていたジュナが頬を膨らませる。
「あのな~~、ジュナ!それはお前を思ってのことだぜ?お前は素直で頭のいい子だからだ!」
頬を突くポルナレフ。
「俺はね、何べん言ってもわからん奴には言わないのよ?こういうことは。
たまにいるだろう?何を何回何十回言ってもわからんタコがよ!」
「話の通じない人・・・?」
「そうそう!でもな?お前は違うだろ?
お前は1度言えばわかるし、ちゃんと考えられる子だ!この子も一緒さ、・・・・え~っと、名前聞いてなかったな」
「・・・・ネーナです」
「ネーナ!うん、いい名前だ!いいか?君はこれから通る聖地ベナレスの良家の娘なんだろう?
美人だし、ここにいるジュナと一緒で頭のいい子だと見た!
俺は人を見る目があるしよ、だから説教するぜ。
ホル・ホースはとっても悪い嘘つき野郎なんだよ、君は騙されている、親がきっと悲しむよ?」
「・・・・・」
ネーナは話を聞いているんだか聞いていないんだかだんまりだ。
「あのね?こ――なっちゃあ――いけねーぜ!恋をするとなりやすいけどよ、こお~~~~いうふーに物事見ちゃいけないぜ!冷静に広く見ることが大切だな!」
うんうんというように頷くポルナレフを見て吹き出してしまう里美、ちょうど窓側の席で花京院たちを挟んでいるためポルナレフからは見えない。
「どうした?」
承太郎が気づく。
「ううん、ポルナレフが冷静っていうのがちょっとおかしくて・・・・一番冷静さを欠くのに」
「ふ・・・」
クスクス聞こえないように堪えて笑う里美に承太郎も微笑む。
「おいおい」
「ん?」
「お前たち、な~~んか親密になっとるな、旅に出てから2週間くらいじゃが、早いな」
ジョセフが前の席から振り向いてくる。
「一緒にいる時間が長いですし、それに遠縁とはいっても家族だと思うと嬉しくて」
「ま、そういうことだ」
「ほお~~~、そういうもんかのぅ」
「みんな、見えてきたぞ」
花京院の言葉に一同は外を見る。
外にはカルカッタとは別世界のように静かな風景が広がっていた。
聖なる河ガンジス――
姓じゃ、老人、病人、こじき、子供、牛、犬、食べ物、排せつ物、燃える屍体。
全てを優しく包み、流れ続ける河――
この河には生まれてから死ぬまでの全てが凝縮としてある。
ここ聖地ベナレスに人は何カ月いても飽きないといわれてるが・・・それはここで出会う風景がきっとその人の魂の内なる風景だと感じるからだろう。
「それにしてもジョースターさん、さっきから腕を掻いてますけど、どうしたんですか?」
「ああ・・・虫に刺されたと思ったところにバイ菌が入ったらしくてのう」
腕を見せて貰うと確かに大きくなった瘤がある。
「腫れてますね、それ以上悪化しないうちに医者に見せた方がいい」
「あ、それくらいなら私が・・・」
その時、里美の腕をジュナが止めた。
「・・・・私もお医者さんに診せた方がいいと思う」
「はあ~~、そうするしかないのう」
「なんかよォ~~、これ人の顔に見えないか?」
「ちょ、気持ち悪いこと言わないでよ!ポルナレフ!」
「へへへへへっ」
「おい、冗談でもそういうことはやめろ、ポルナレフ」
言われたジョセフが一番迷惑そうである。
バスから降りた一行、そしてジョセフはホテルを取った後に早々に病院へ向かったのだった。
コンコン・・・・
残ったメンバーは自由時間になっていたが承太郎と花京院の部屋のドアがノックされた。
「ん?どうしたんだ?里美」
「ねえ?ジュナ来てない?」
「え?来てないけど・・・」
「そう・・・」
困った表情でうなだれる里美。