第11話 皇帝と吊られた男~エンペラーとハングドマン~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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ここはインドの郊外・・・
一頭の象に男女が乗っている。
「降りな、俺は友人に用がある」
男は象を止め、女に降りるように言った。
「ここからは1人で帰れ」
「嫌です!ホル・ホース様、どうか!私をあなたの妻にしてください!!
あなたに仕えます!なんなりとお申し付け下さい!
だから、あなたの傍にいさせてください!!」
「おめー、馬鹿な気は起こすなよ。まだ16じゃねーか」
「もう結婚はできます!愛しているのです!」
決して引かない女にホル・ホースと呼ばれた男は象から飛び降りた。
「いいか?俺はただの風来坊さ、その日その日を気ままに暮らし、いずれは野垂れ死ぬ運命なんだぜ。
貴族の名門の家柄のおめーが俺と結婚するなんざ考えちゃいけねーぜ。いくらお互いに愛し合っていてもな」
ホル・ホースは女の顔を撫でる。
「ほんと?私のことを愛してくれているのですか?」
「ああ、世界でただ1人さ。
だからだよ・・・お前を愛しているからこそ結婚なんかしちゃいけねーのさ。
わかってくれるな?俺だって辛くて胸が張り裂けそうなんだぜ」
ホル・ホースの言葉に女は涙を流す。
「でも時々は会って、こういう風に抱きしめてやるよ。俺はそれで幸せだぜ」
「・・・・はい」
ホル・ホースは象に飛び乗った。
「じゃあな!愛してるぜ!!」
女はホル・ホースの後ろ姿をいつまでも見送っていた。
――――――――――
「ククク」
「盗み聞きたぁ趣味が良くねーぜ?
まあ、相変わらず回りくどいことをやってると言いてぇだろうがよ、ああいう女が世界中にいるとよ、何かと便利なのよ。
何でもしてくれるぜ、命も惜しくないって風にな・・・・」
遺跡のような石壁を背もたれにしている男に気づくホル・ホース。
「ククク」
「俺のやり方はわかっているよな、J・ガイルの旦那よ」
「ああ」
そう、この男こそポルナレフの妹を殺した犯人でエンヤ婆の息子であるJ・ガイルである。
「ところで、シルバーチャリオッツのポルナレフだが単独行動でお前を探し回っているぜ。
どうするね・・・・?おめーがわざとおびき出しているのに引っかかりやがったな、殺るのは奴からか?」
「・・・・・」
そこへコブラが現れる。
J・ガイルめがけて噛み付くため飛び掛かる。
しかし、ホル・ホースのスタンドで撃ち抜かれ、胴体と頭が離れる。
さらにJ・ガイルの横に置いてあった酒瓶にコブラが映るとその中にポルナレフを襲ったスタンドが現れ、コブラの頭をズタズタに切り裂く。
「それじゃあ行くか、『吊られた男(ハングドマン)』のお前と『皇帝(エンペラー)』のこのホル・ホースがいれば奴らは皆殺しだぜ」
「だがよ、ホル・ホース。高瀬里美とかいう女は生け捕りにするんじゃねーのか?」
「ん?ああ、そいつはDIO様が用があるから殺すなって言ってたぜ」
「それにジュナも向こうにいるだったか」
「ああ。あいつも花京院、ポルナレフ同様に肉の芽を抜かれて仲間になったらしい」
「ヒヒヒヒ・・・」
薄気味悪い笑みを浮かべるJ・ガイル。
「何考えてるんだ?J・ガイルの旦那」
「聞いてみりゃ高瀬里美は17とはいえ結構美人らしいだそうじゃねーか。それにジュナもよ・・・あんときゃ、DIO様の手前で手は出せなかったからよォ。
敵となったからにゃ、生かすも殺すも俺達次第ってことだろが。
高瀬里美は生かしておけばいいんだ、その前に何をしようが問題ねぇだろう」
愉快そうに笑うJ・ガイル。
2人は砂塵の中、承太郎たちを抹殺するため歩いていた。