第1話 星と法皇と・・・
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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祖父であるジョセフ・ジョースターから自身にとり憑いたもの、スタンドのこと。そしてジョースター家の血を引く者としての運命と倒さなければならない宿敵であるDIOの存在を明かされた承太郎。
初めは突拍子もないことで半信半疑だったが自身のスタンドや自分を牢から出し、祖父とともDIOを探している炎のスタンド使いのモハメド・アヴドゥル。
同じく祖父のジョセフもハーミット・パープルという『隠者』の暗示をもつスタンド使いだという。
承太郎はもう信じざるを得なくなったのである。
その翌日、承太郎はまだ若干の違和感を体に残して学校へ行こうとした。ところが・・・。
「承太郎~待って待って~!」
承太郎の母・ホリィが走り寄って来た。
「はい、行ってらっしゃいのキスよ」
そう言って息子の頬にキスをしたホリィ、しかし承太郎は嫌そうである。
「いい加減子離れしやがれ」
承太郎は優しく振り払った。
「は~い、行ってらっしゃーい!」
語尾にハートでもつきそうなくらいふにゃりとした見送りである。
「・・・・やれやれだぜ」
帽子を深く被りながら承太郎はため息をついた、しかし、それだけでは終わらない。
ルックスがピカイチの承太郎は当然モテる、さらに逞しい体格と長身の彼は登校していればこれでもかというくらい目立つ。そのため・・・。
「あっ!ジョジョだわ!」
「え!ジョジョ!」
あっという間に承太郎の周りには女子でいっぱいになる。
女子たちは次々に挨拶を言い、承太郎の隣にくっついてきた。
「もう、ジョジョ。四日も学校休んで何してたのよ~?」
一人の女子が承太郎の腕にくっついてきたが別の女子に突き飛ばされていた。
「ちょっとぉお!あなた何、ジョジョの腕に擦り付けてんのよ!馴れ馴れしいのよ、離れなさいよ!」
「何よ!ブス!」
「うるさいわね!ぺちゃパイ!」
「・・・・」
承太郎は後ろで言い合いを始めた女子たちを見て、重いため息をついた。
「!」
その時、自分の横を何か通り過ぎた。
視線を前に移すと長い金髪を揺らして歩く一人の女子生徒だった。
彼女の制服を見ると自分と同じ学校のものだ。
しかし、あれだけ綺麗な金髪だ。見れば誰だかわかるはずだ。
承太郎は自分のクラスの顔を思い出そうとしていると・・・・。
「ブス!ブス!ブス!ブス!ブス!」
「ぺちゃパイ!ぺちゃパイ!ぺちゃパイ!ぺちゃパイ!」
後ろの女子たちはまだ言い合いを続けている、さすがの承太郎も我慢できなくなった。
「やかましいっ!鬱陶しいぞっ!!」
怒鳴りつけるが女子たちは怯えるどころか逆に喜んでしまっていた。
承太郎は「やれやれ」といった感じに歩き出した、そして石段を降りようとした時、先ほどの女子生徒がいた。
ーーー里美視点ーーー
後ろから怒鳴り声が聞こえた、誰かは分かりきっている。
クラスメイトの空条承太郎である。
彼は不良と言われながらも赤点を採ったことがない頭脳の持ち主である。
さらにあの外見である、朝のこの光景は里美にとってはこれがいつものことなのだ。
だからいつも横を素通りしていく、何故か・・・簡単である、『怖い』からだ。
不良を怖がるのはごく当たり前である、さらに承太郎はあの長身。
里美も女子の中では身長はある方(166㎝)だ。
しかし190以上ある承太郎から比べれば小人だろう、それに目つきがどうも苦手なのだ。
「はあ・・・」
里美は関わらない方が一番だと思い、そのまま石段を下っていった。
ーーーーーーーーー
承太郎は騒がしい女子たちから逃げるように石段を降りていった、するとちょうど里美が石段を下り終わって、こちらを振り返っていた。
「「・・・・」」
少しの間、視線が交わったとき・・・・。
ズパッ!
承太郎の膝あたりが何かに切られた。承太郎は足を踏み外し、落下する。
「つっ!」
このままでは石畳に激突してしまう。
そう思ったとき、石段の横にある木の枝が見えたので自身のスタンドで掴もうとした。
「?」
ところがそれとはまた別に自分の身体を支えるものがあった。
(髪?)
それは真っ白な長い髪だった。
そのおかげで承太郎はなんとか石畳から逸れた草陰に落ちることができた。
「ほぉ、なかなか強力なスタンドを出す奴だ。あの方が始末しろというのもわかる、だが・・・・」
『承太郎に危害を加えた男』が里美に視線を移す。
「あれが例の・・・なるほどな。
ふん、まあいい。たとえどのような者が相手でも私のスタンドの敵ではない」
そう言って男は不適に笑った。