第11話 皇帝と吊られた男~エンペラーとハングドマン~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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ジョースターの血族としての証が聞かされた里美。
そして一行がエジプトに向かうためインドを横断しようとしていた。
「アヴドゥル、わしはどうも心配なんじゃ。
いや・・・もちろん、敵スタンドももちろんなんだが・・・・、わしはインドという国がどうも初めてなんじゃが。
なんというかインドという国はこじきとか泥棒ばかりでいてカレーばかり食べていて熱病かなんかにすぐかかりそうなイメージがある」
「俺はカルチャーギャップで体調を崩さねぇかが心配だな」
ジョセフとポルナレフが言いにくそうだった。
しかし、アヴドゥルはそれを笑い飛ばした。
「それは歪んだ情報です、心配ないです。
みんな素朴な国民でいい国です、私が保証します」
そして船はインドの港へ着く。
「さあ!カルカッタです、出発しましょう!」
アヴドゥルが扉を開ける、その先には・・・。
「バクシーシ!(恵んでくれよ!)」
人、人、人。
車、道を塞ぐ牛、歌を歌う人、彫り物をすすめてくる人、駄賃をせがむ子供。
あちこちから聞こえる声、声、声。
港は人が溢れかえっているのだ。
「ア、アヴドゥル!?これがインドか?」
「ね?いい国でしょ?これがいいんですよ、これが!」
にこやかに言ってはいるが里美とジュナはもうギュウギュウである。
「おい、大丈夫か?高瀬」
「ジュナ、こっちへ」
承太郎と花京院に助けられる2人。
インド・カルカッタ
人口100万人
浮浪者の数200万を超す19世紀のイギリス人はこの街を「この宇宙で最悪の所」と呼んだ。
そして一行はとあるレストランに入り、お茶を飲んで落ち着いた。
「はぁ・・・美味しい」
「うん、やっと落ち着いたね」
インドの庶民的飲み物「チャーイ」を飲んで一息ついている里美とジュナ。
「ハハハ、要は慣れですよ。慣れればこの国の懐の深さがわかります」
「ああ、なかなかにいい国だぜ」
「マジか、承太郎!マジに言ってんの?お前」
ジョセフが信じられないという風な顔をする。
「俺は驚きのカルチャーショックだったがな、慣れれば好きになる・・・・か。
ま・・・人間は環境に慣れるっていうからな。
んじゃ、食事前に手洗いに行ってくるわ」
「うん」
ポルナレフを見送ると花京院がいきなり承太郎に言った。
「ところで承太郎」
「ん?何だ?花京院」
「君はいつまで高瀬さんを名字で呼ぶんだい?」
「あ?」
「君、無自覚だろうが、たまに下の名前で彼女を呼んでいるよ」
「・・・・・」
これには里美も何も言えない。
「そういえばそうじゃな」
「うむ、確かに」
「・・・・・・」
「もう旅を始めてから幾日も経つんだ、下の名前での方が呼びやすいならいいんじゃないかい?
高瀬さん、いや里美。どうかな?僕も承太郎も君をジョースターさん同様、下の名前で呼んでもいいかい?」
「・・・うん、全然構わないよ。空条くん、今更じゃない」
「・・・・わかった」
少し照れ臭そうに言った承太郎。
「だったらてめーも俺のこと下の名前で呼べ」
「え?」
「下の名前で呼べ、いいな」
「あ、うん」
その様子を見て孫の普段見せない様子に面白がるジョセフと微笑ましそうに見るアヴドゥルと花京院とジュナ。
「うわあああああ!!!」
その時、ポルナレフの大声が聞こえた。
「どうしたんだろうね?」
「さあ?」
しかしその後、しばしの静けさの後に何かが割れた音がした。