杜王町編・第21話 振り返ってはならない場所~杉本鈴美~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「私の名前は吉良吉影・・・今まで四十八人の手の綺麗な女性を殺しました。あなただけだッ!私の『正体』を知る者はあなただけになる!」
「「!」」
そう吉良が言った時、承太郎と里美は走り出した。
ヤツが『やる気』だと本能的に感じ取ったからだ。
「来るか・・・」
吉良もそれを理解している。
「『バイツァ・ダスト』はお前たちに再び出会いたくないという一心で発現した能力だ・・・近づいて来いッ!時を止めてみろッ!」
吉良は挑発している、もっと追い詰めろ、自分をもっと追い立ててみろ・・・その限界、ギリギリが再び『バイツァ・ダスト』を発現させると確信しているからだ。
「承太郎さん!時を止めろ!!キラー・クイーンに『スイッチ』を押させるなッ!!」
〈わかってるよ!でも・・・!〉
まだ承太郎の射程距離に吉良たちは入らない。
「いいや、限界だッ!押すねッ!」
カチッ――
ドグオオオォォン!!
吉良の体は硝煙に包まれた、そして彼が降り立った場所は――・・・。
「・・・・・」
チュンチュン・・・チチチ・・・
長閑な朝・・・今朝、家を出た時と変わらない朝だった。
「ふ・・・フハ・・フハハハ!!戻った、戻ったぞ!!」
吉良は再び『バイツァ・ダスト』が発動できたことに喜ぶ。
これで自分に恐れることはない、危機は去ったのだ――・・・また平穏の中、生きていくことができると。
スカッ――・・・
「!」
その直後、不思議なことが起こった。
自分に向かってきたはずの小鳥が体をすり抜けたのだ、いや――・・・そもそも野鳥がこんなに人の近くに来るだろうか?見えているのだろうか?
そしてもう一つの疑問が――・・・自分のいる『場所』だ。
通勤路でもこんな景色は見たことがない、『バイツァ・ダスト』で一時間前に戻ったのだとしたら自分は『通勤途中』のはずだ。
「今何時だ?」
吉良は戻った時間を確認しようと腕時計を見ようとする、しかし――・・・ない、腕にはめていたはずの腕時計がない。
そこで早人とのやり取りで朝食のコーヒーをこぼして火傷をしたので胸ポケットにしまったのを思い出した。
ジャケットの胸ポケットから折りたたんである時計のベルトを掴んで引っ張り出した。
「つっ!?」
ところが時計はグシャグシャのベコベコになっていた、そして曲がった長針と短針は『八時二十九分』で止まっている。
しかしあり得ない、時間が戻っているなら時計の針はもっと前の時刻をさしているはずだ。
「気付いてないの?自分に何が起こったのか?」
「!」
その時だ、可愛らしい声が吉良の耳に入る。
「・・・・・」
「露伴ちゃんが撮った写真に写っていた『川尻浩作』が『吉良吉影』だったのね。
そして・・・とうとう終わったのね・・・みんながついに・・・『吉良吉影』、あんたを追い詰めたのね」
吉良は振り返ればそこには一人の少女が立っていた。