杜王町編・第20話 勝機
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「お前は『猫草(ストレイ・キャット)』の事を知っている・・・、もうこれ以上、この朝を戻らせるのは危ないことだ・・・。
また攻撃されるからな、フフフ・・・。
そいつらが死んだ後で、一旦『バイツァ・ダスト』を解除する!」
「・・・・・っ」
殺される、岸辺露伴も広瀬康一も承太郎や里美、静亜、そして億康と仗助も・・・。
「フフフフフ・・・フフフフフッ・・・!
『バイツァ・ダスト』は無敵だッ!そしてlこの吉良吉影に『運』は味方してくれているッ!フフフフフフ!」
高らかに宣言した吉良、その時だ。
「名前・・・」
「ん?」
「今、言った・・・その・・・名前」
「おっと・・・私の本名を言っちゃったかなァ~~~!フフフ・・・、そう私の名は吉良吉影、フフフ!ハハハハ!誰かに喋っても構わないよ・・・」
喋れるものならやってみろとでも言いたげだ、しかし早人が言いたいのはそんなことじゃない。
「僕は喋っちゃいない、最初から僕はアンタの事を一言だって喋っちゃあいないんだ!」
「・・・?ああ、でも相手に質問されても『バイツァ・ダスト』が作動するのだ、書いたりしてもな・・・」
「いいや、僕は電話をしただけなんだ。
『寝坊した』って言ってたから番号を調べて・・・起こしただけなんだ。朝・・・コールしただけなんだ」
何を言っているのか分からない吉良。
「あんたが喋ったんだ・・・喋ったのはあんた自身だ。
僕はただ待ってただけなんだ、寝坊しないで早く来ることを待っていただけなんだ」
―― 待っていた ――
この言葉に吉良は何かを感じ取り、後ろを振り向いた。
「・・・・・」
「!?」
立っていた、自分の背後に立っていた、早人の待ち人である東方仗助が立っていたのだ。
「おい、仗助ェ~~、雨が降ってきたけどよォー、みんなとの待ち合わせの時間に間に合うぜ~~!」
なんということだ、虹村億康まで一緒とは・・・。
「待て!億康・・・」
仗助は億康を諫めると吉良を睨みつける。
「偶然か!これは運命なのか!今よおー、ブッたまげる名前をよぉ・・・こいつが喋ったんだぜッ!」
「バ、バカなッ!!」
「てめー・・・今、確かに『吉良吉影』つったよなあぁ~~!!」
早人にとってこれは賭けだった、ストレイ・キャットのことももちろん手段ではあったが成功する可能性が低くとも一番この男を倒せる確率の手段に賭けたのだ。そして彼は来てくれた。
「確かに聞いたぜ・・・!おめーは今・・・確かに名乗った!!」
『ドラァッ!』
迷わず仗助はクレイジー・ダイヤモンドを打ち込んだ。
「同姓同名の人違いだったらよォ~~~~ッ、負傷はいつでも治せっからよォー!」
吉良は鼻血を噴いて倒れた、なんてことだ、正体が知られてしまった。もはや『バイツァ・ダスト』を早人に仕掛けておく理由もなくなった。
『ドラララララッ!』
「戻れ、『キラー・クイーン』!」
スタンドを戻してクレイジー・ダイヤモンドの攻撃を防ぐ吉良吉影。
だが手元に戻したということは同時に『バイツァ・ダスト』も解除されるということ。
早人が露伴の方を見ると・・・。
「つっ!冷たい・・・雨が背中に入ったじゃないか、ったく・・・・時間通りに来る奴はいないのか・・・・?」
露伴は無事だ、そして時刻は8時29分59秒・・・・。待ち合わせの時間に現れた康一と承太郎、里美、静亜。
露伴も気づいたようで四人と合流した。
「やった!間に合った!運命に勝った!」
早人は歓喜の表情だ、勝機はできた、絶望の中切り開いてみせたのだ。
「激しい喜びはいらない・・・そのかわり深い絶望もない・・・植物の心のような人生を・・・そんな平穏な生活こそ私のも目標だったのに・・・」
「そうかい、そりゃあ残念だったな。
正体を現したな、そんじゃあよォー・・・・平穏じゃねえ顔面に変えてやるぜ!!」
続く