杜王町編・第19話 誰か止めて
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「気のせいか・・・いや、変なこと言ってゴメンね。8時33分か、時間を教えてくれてどうもありがとう」
康一はそう言って歩き出そうとした時、早人にはあるものが見えてしまった。
「!」
あの写真だ、岸辺露伴が自分に質問をしてきた時に持っていたあの写真。
「承太郎さーん!里美さーん!静亜ー!やっぱり待ち合わせ時間過ぎてるみたいです!」
「そうですか、でも車はここにあるのに・・・露伴さんどこに行っちゃったんだろう?」
「そうね」
「・・・・・」
康一の向かった先には連れの三人がいる、早人は思った。彼らは岸辺露伴と同じく『能力を持つ者』で仲間だと、そして岸辺露伴と同じく自分を探りに来たのだと。
「あら?」
すると里美がある物を拾い上げた。
「これって・・・」
イヤリングだ、マンガを描くペンの先のデザインのイヤリング。
「あっ!それ・・・露伴先生のイヤリングですよね!」
「何でこんなとこに?」
「・・・・・」
静亜と康一を余所に承太郎と里美の表情がどんどん強張ってくる。
〈まずいッ!〉
ここで自分が川尻早人だということがバレてしまっては四人を殺すことになってしまう。
もうこれ以上、見出した希望を失うわけにはいかないと早人はその場を離れようとした――、しかし何と魔の悪い事か。
「おっと、ゴメンな・・・」
そこには仗助と億康がやってきた。
「あ・・・」
「仲間との待ち合わせに寝坊したんで遅れちまったもんでよ~~」
後ろに仗助たちが来たのに気が付かずに踵を返したのでぶつかってしまったようだ、しかも億康の手には露伴と康一が持っていたのと同じ写真がある。
最悪である、吉良吉影の言っていた追跡者がどんどん集まってくる。
ここで彼らが自分に『吉良吉影について質問』をしてしまったらっ―――・・・!!
仗助と億康の間をすり抜けようとした。
「あ!思い出した!待ちなよ、お前!!」
「つっ!!」
仗助に襟首を掴まれた。
「うっかりおめーの帽子握ってるのを思い出したよ・・・ホレッ!帽子!」
そう言ってぶつかった際に掴んだ帽子を渡してくる仗助。
「ど、どうも・・・」
自分の正体に気付かれてないことに安堵した早人は帽子を受け取った。
「う~ん・・・」
「どうしたんですか?康一さん」
「あの顔の角度・・・あの顔の角度なんだ・・・!確かにどこかで見たんだよ!どこだっけなあ~~」
未だに『ウンウン』言っている康一、しかし億康の言葉が全てを解消した。
「でもよ、こいつよー!写真の小僧に似てるよなあ―――っ!」
その言葉に康一は顔を上げた。
それは仗助と静亜も同じだ。
「似てるんじゃあない、ランドセルの名前を見ろ・・・」
「そうね、露伴くんが接触しようとしていた人物に偶然にも会えたみたい。ね?川尻早人くん」
「「「!?」」」
「この子が・・・」
一気に早人の顔が真っ青になり、頭も真っ白になる。