第10話 もう一人の血統者
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「お、噂をすればか」
電話に出るとフロントからだった、やはりスピード・ワゴン財団の団員が到着し、面会を希望しているとのことだ。
ジョセフはすぐに部屋に通すようにと伝えた。
そしてしばらくするとフロントマンと一緒にスピード・ワゴン財団の団員が部屋に現れた。
「結果が遅くなり申し訳ありません」
「いや、こちらも急がせてすまなかった。それで・・・」
「はい、こちらが調査結果の報告書です」
報告書を渡すと団員は「健闘祈ります」と言い、早々と部屋を出て行った。
「報告書が来た」
ジョセフは内容に目を通す。
「なっ!?」
「どうしたんです?ジョースターさん」
アヴドゥルが不思議に思い、ジョセフの持っている報告書を見た。
「こ、これは!!」
アヴドゥルもまた驚いている。
「おい!何だってんだよ!こいつ(里美)のことがわかったんだろ?驚いてるだけじゃなくてちゃんと説明しろよ!」
ポルナレフが痺れを切らせる。
「ああ、すまん・・・では最初に簡潔に結果だけ、まず伝えよう。里美・・・君はわしや承太郎と同じジョースター家の人間じゃ」
「え!?」
「!?」
「「「なにィィィ!?」」」
あまりにも衝撃的なことに驚く。
「ど、どういうことだよ!ジョースターさん、あんたには承太郎の母親、つまり一人娘しかいないはずだろう!?
その娘の子供が承太郎だろう?だったら里美がジョースター家の人間ってどういうことだよ!」
「落ち着けポルナレフ、それを今、説明する」
ジョセフは椅子に腰をかける、アヴドゥルにも座るように促す。
「正確に言えば里美は承太郎とわしの遠い親戚ということじゃ」
「遠い親戚?」
「承太郎、お前にも話したことはなかったが・・・・わしのお祖父さん、ジョナサン・ジョースターには歳の離れた兄がいたのだ。
里美はその兄の家系の子孫なのじゃよ」
「ジョースターさんのお祖父さんのお兄さんが私の・・・」
「そうじゃ、名前はジャック・ジョースター。わしも面識がある。わしの祖父みたいなものだったからのう。
わしの実の祖母であるエリナ・ジョースターをDIOとの戦いで祖父のジョナサンが亡くなった後に引き取ってイギリスへ連れて帰ってくれたのはジャック・ジョースター夫妻じゃ。
彼には感謝しても感謝しきれん、わしの父親の面倒もみてくれたそうじゃ」
懐かしむように語るジョセフ。
「それに波紋使いでもあった、わしの母のリサリサと同じくわしの波紋の師匠じゃ。
そしてそのジャックには息子がいた、名をジーク・ジョースター。つまり、わしの父方の伯父で君の・・・」
「ひいお祖父ちゃん・・・」
「そうじゃ」
財布から古い写真を取り出す。
「これがジャック祖父さんとジーク伯父さんが映っている写真じゃよ」
受け取った写真には若き日のジョセフとその家族が映っていた。
そしてジョセフが隣にきてジャックとジークがどの人なのか教えてくれる。
「この人がジャックさん・・・」
「そうじゃ、男気と優しさに溢れた良い男じゃったよ、何より笑顔が良かった。
そしてその下にいるのがジーク伯父さんじゃよ、わしの兄弟子兼第2の師匠でな、こってりしぼられたわい!やんちゃ坊主みたいに無茶が好きでな、よくからかわれたもんじゃよ」
「2人とも笑顔が素敵・・・お顔もそっくり・・・」
「ああ、そうじゃな」
里美の顔を見て少し安心するジョセフ。
「しかし、ジーク伯父さんは少々読めないところもあってな」
「読めない?」
「ああ、何を考えているのかわからない部分もあった。やんちゃで分かりやすそうな性格のようにも見えるが、なかなかしたたかな部分もあった。
あ~、悪く思わんでくれよ、その読めない部分にわしは到らぬ若い頃の戦いで幾度も助けられた」
「はい、ジョースターさんは騙すことは得意でも嘘はつけない人だと思ってますから」
「そ、そうか」
一応褒め言葉として受け取っておこうと思ったジョセフ。
「ごほんっ・・・話を戻すが、ジャック祖父さんとジーク伯父さんだが既に亡くなっておる。
亡くなった理由についてはまた別の機会に話すとして、スピード・ワゴン財団の調査でジーク伯父さんは生前どうやらアメリカの女性と交際していたそうじゃ。
そして伯父さんが亡くなった後に生まれたのが君のお祖母さんジェシカ・ジョースターじゃ。
ただ当時は母の姓を名乗っていて、成長後ブライアン家に嫁いだため伯父さんの子孫は無く、途絶えたということになっていたらしい」
「じゃあ、ジェシカお祖母ちゃんがジャックさんの子孫でそれが母や私に受け継がれているということですか」
「そういうことじゃ・・・君の首筋にある星の痣が何よりの証拠じゃ。それに・・・」
ジャックとジークの写真と里美を見比べ・・・。
「似ているよ、ジャック祖父さんとジーク伯父さんにな」
「見せてくれよ、里美」
ポルナレフをはじめ里美の周りを囲む。
「ホントだ、とてもよく似ているね。ジョースターさん、このジャックさんの横にいる女性は・・・」
「ジャック祖父さんの奥さんじゃよ、ナージャお祖母さんじゃ」
「髪の綺麗な人・・・里美も綺麗だけど」
「里美、君はこの人の者たちから多くの物を受け継いでいるんだな。
君はご両親を亡くして寂しい想いをしていると思うがこの写真の人たち全てが君の家族だ。
もちろん、ジョースターさんや承太郎もそうだ」
アヴドゥルが力づけるように肩に手を置いた。