杜王町編・第17話 7月15日(木)の刺客
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「何も入ってねェ・・・左右とも空だ、この紙以外は」
そう言って1枚の4つ折りになった紙を取り出す仗助。
「何だ、コレは?」
仗助は紙を広げていく。
ドンッ!
「これはっ!」
「仗助ェ――ッ!!」
「仗助くんッ!!」
破裂音がしたと思うと仗助の体が吹っ飛んだ。
紙から出てきたのは拳銃だ、今の破裂音は弾丸が発射された音だ。
「大丈夫かッ!仗助!」
「・・・・大丈夫、仗助くんの『クレイジー・ダイヤモンド』は承太郎の『星の白金(スター・プラチナ)』と同じくらい目が良い」
里美の言った通り、クレイジー・ダイヤモンドで弾丸を受けとめている。
「『クレイジー・ダイヤモンド』か・・・聞いていた通り、銃の弾丸くらいじゃあどうにもならないか!」
声が聞こえると銃が仗助に向かって投げつけられる。
「さあ、噛めよ!東方仗助、下唇を!」
「つっ・・・」
紙からは褐色の手が出てくる。
「それがお前のスタンドか!吉良の親父と同じくらいに薄っぺらくてチンケなスタンドだな!」
「チンケか・・・まあ、そうかもしれないな」
貶されたにも関わらず仗助の前に出てきた輝之輔。
「良い度胸だ、テメー」
「確かに僕の能力は『チンケなもの』かもしれないな・・・だがな、こうやっていろんなものを『紙にしてファイルしておく』能力は抜群だよ」
懐からまた4つ折りの紙を取り出したかと思うとビリッと破く。
すると『ガシャンッ!』と音を立てて器に入ったラーメンが落ちて来た。
「「「!?」」」
「フフフフ・・・紙っていうのは弱いもんだが、便利に物を持ち運びすることもできれば・・・こうやって簡単に破壊することもできるのさ。
そしてこれは広瀬康一、こっちがハトホルさ」
「!」
〈こいつが持っていたのは3人の持ち物じゃないっ・・・3人自身だったのか!〉
裕也自身も予期せぬことだ。
「安心しろ、生きている・・・・僕の能力はとてもチンケな能力だからね、人を傷つけたり、殺したりする力はない。
ただし・・・今の僕がやったように誰かが破いてしまえば別だがね・・・」
「・・・・っ!」
仗助は輝之輔に迫る。
「ぶちのめすだけで済ませてやる・・・3人をここに戻せ」
「取ってみな・・・できるならね?」
「この野郎ッ!!」
『ドラララララララッ!!』
クレイジー・ダイヤモンドが攻撃が当たる前の一瞬、輝之輔は紙に身を沈めて回避する。
そして紙の束から『ハトホル』と書かれたものを落とす。
「ハトホルッ!」
仗助の脳裏に輝之輔の言葉と行動が思い出される。
「仗助!それが罠だ!俺ならあの紙は追わないッ!無視しろ!」
止めるつもりで裕也は仗助に叫ぶ。
「っ・・・!」
その時だ、仗助は下唇を噛んだ。
「『噛んだ』な?とうとう下唇を噛んだな!
その恐怖のサインを待っていた、僕の『エニグマ』がそのサインを感知した時、お前は僕のスタンドの術中に落ちる!」
「!」
仗助の体が紙に沈む。
「仗助くんッ!」
里美が仗助の右手を掴み、近くの道路の鉄棒にアイス・フェアリーの髪を縛り付けて固定する。
「うっ・・・!」
「つあっ・・・里美さんっ・・!」
「仗助を助けに入るとは・・・高瀬里美、余裕そうだがお前も心配じゃあないのかね?」
「!」
紙の中から輝之輔が出てきて、1枚の紙をヒラヒラさせている。
それには『空条静亜』と書かれている。
「静亜っ!」
「そう、お前の娘はこの中だ。だが、仗助を庇いながら助け出すことが出来るかね~?それ、広瀬康一もついでに返してやるよ」
「!?」
2枚の紙をフッと手放す輝之輔。
紙はハトホルのものと一緒に飛んでいき、車に轢かれそうになる。