杜王町編・第17話 7月15日(木)の刺客
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「どうしたんっスか?」
「今、静亜とハトホルがカメユーデパートに2人で買い物に行ってるの」
「何ですって!?」
カメユーデパートといえば自分たちの通学路だ、彼女たちがそこにいるということは康一を襲ったスタンド使いと鉢合わせをする可能性もある。
「行きましょう、里美さん!今、康一の居場所を捜し出すことが出来るヤツのところに行く途中なんっス!」
「わかった」
仗助と一緒に来たのはぶどうヶ丘総合病院。
そう、仗助のいう『康一を捜し出せるヤツ』というのはハイウェイ・スターの噴上裕也のことだ。
「―――っというわけでよォ、オメーの匂いの追跡能力で康一を探すのに協力してくれんならよォ―、今すぐに怪我を治してやるぜ、噴上裕也」
裕也は先日の仗助のクレイジー・ダイヤモンドの攻撃をくらったことにより、事故の時より重傷になり、入院生活が長引いていた。
「これは取引だ」
「『取引』だとォ~~~?ふざけるなよ、東方仗助!!
俺はこんな体にしたお前のことを許さないィィ!俺をこんな風にしたオメーを絶対に許さねェぞッ!!それに協力だとォ?この噴上裕也のプライドが『YES』と言うと思ってんのかよォ~~~ッ!!」
まあ、怒るのも最もなことだ・・・しかし、こちらとしては時間がないのだ。
「はあ~・・・仗助くん、諦めた方が良さそうだね、他の手を探そう」
「そーっスね、まあ『NO』っていう返事を予想していなかったわけでもねーからな。
じゃあな、裕也。時間ねェーから俺たち帰るぜ」
「え?」
いやにあっさりとした幕引き。
「あ、あれ?いや・・・いやいやいやっ!ちょっと待てよ!そんなあっさり引き下がるのかよ?もうちょっと駆け引きしてくれよ!」
「『YESって言うと思ってんのか?』ってことは嫌なんでしょう?嫌がる怪我人を治す気はないから」
「あっ!あああああァァァ~~~ッ!!待った待った!待てって!分かったッ!OK!OK!
答えは『YES』だよ!質悪いな~~ッ!へへへッ!」
「「・・・・」」
急にコロッと態度を変えて来た裕也に呆れ顔の2人。
「このまんま意地はっても入院生活が長引くだけだし?こんな体で女たちに優しくしてやれねーから、最近あいつらが俺から離れていくんじゃねーかと寂しくて不安なんだよォ~!」
〈そっちの心配かい・・・〉
ますます呆れ顔の里美、仗助やハトホルから裕也のことは聞いてはいたのものの、ここまで女にだらしがないとは・・・・。
「元々最初に事故ったのは俺の自業自得だし~?仗助にだって恨みはねェよ!
だからよォ~、早くこの怪我治してくれよ~!辛くて仕方がないんだよォ~!」
「もう治ってるぜ」
「え?」
「俺の『クレイジー・ダイヤモンド』も怪我は治せるがな、ここにいる里美さんは『生き物の怪我や負傷を治す』能力のスタンド使いだ。
俺なんかが治すよりもっと確実に、繊細に治せるぜ」
そう言われて体を動かす裕也。
ベッドで寝ていた時の痛みもなし、怪我の傷跡もなし、骨折そのものの痛みもなし、快調そのものだ。
「んん~~ッ!!」
鏡を見ながら何度も何度も確認する。
「俺ってよォ~、やっぱりカッコよくて美しいよなァ!控えめに言ってもミケランジェロの彫刻のようによォ~!」
「・・・・ミケランジェロに失礼じゃない?」
女好きな上にナルシストとは・・・。
「ところでよォ~・・・アンタ、里美さんっていったかい?」
「ええ」
「感謝するぜ、俺の顔をこんなに寸分の狂いもなく治してくれたのをなァ~・・・嬉しいぜ。
どうだい?この後、お礼にお茶でもどうだい?」
「ごめんね、私、既婚者だから。それに夫以外の男と2人っきりでお茶は飲まないの」
「き、既婚者だとォ!!」
「しかも2児の母だよ、これでも」
「しかも子持ちだとォ~~~ッ!!」
本気でショックを受けてる裕也、年上の彼女も作ってもいいと思っていたのだろうか・・・。
「裕也・・・ふざけてねェでよ、匂い嗅ぐ能力っていうのはどの程度頼れんのか早く説明しろ!」
「どの程度・・・それはよォ~~、そりゃあ猟犬のように頼ってくれても困るけどよォ?」
さっそく『クンクン』と匂いを嗅ぐ。
「例えばだな・・・今、廊下を女が3人歩いてくるのがわかる。
これはレイコにアケミとヨシエだな、取り巻きの女どもだよ、しかもパチンコ帰りだってこともわかる!」
「何で?」
「スカートのケツあたりが汗臭せェからだ、アイツらが長い時間ビニールの椅子に座るのはパチンコ以外にねェ!」
〈あ、確かに下品〉
ハトホルが嫌がるわけだ、確かに女性を前にしてこの言動・・・下品すぎる。
「裕ちゃ~ん!」
顔を見せた取り巻き3人の女子高生、そして裕也が起き上がっているのを見て大はしゃぎだ。