杜王町編・第16話 ハイウェイ・スター~噴上裕也~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「何だァ~?このガキは?」
「ここは裕ちゃんの部屋なんだよ!」
「テメーの病室間違えてんじゃあねぇぞ!!」
木刀を持ったヤンキー女子高生がからんで来る。
「ほっとけ、そんな奴らは!」
すると男が愉快そうに話し出す。
「大丈夫か?お前・・・1人目の養分をトンネルの中でいただいてから随分時間がかかると思ったが、そこの男の方か・・・追跡していた2人目は」
「ぐっ・・・ぐおっ!」
仗助が何かに抑え込まれる。
「仗助さ・・・つっ!」
ハトホルも一緒に倒れ込む形になるが背中越しにスタンドがのしかかっているのが見える。
「裕ちゃん、こいつらのこと知ってるの?」
「いいや、全然知らねぇな・・・興味もねぇ~ッ!
それよりよォ~、こっち来て俺のこと構てくれよォ~ン!
まだこの裕ちゃん、動けないんだぜ~!なんか小便したくてよォ~、一杯溜まってんだぜ~!」
〈下品・・・〉
暴走族ってだけでも最悪なのに女子の前でのこの発言・・・ハトホルの中の噴上裕也の第一印象は最悪である。
しかもヤンキー女子高生たちは我先にとお世話をやきに行く。
そのうち1人が果物かごに入っている桃を剥こうとする。
「おい、アケミ!その桃、腐ってるぜ。別のやつ剥いてくれよ」
「え?どうしてわかるの?」
「何でって・・・匂いだよ、腐ってる匂いがするだろう?」
「そんな距離で?」
「そういえばそうだな・・・急に鼻が良くなったようだな」
裕也の言葉に桃を剥いてみると本当に腐っている。
「ホントだ、腐ってる・・・」
当たったことに気を良くしたのか裕也がまた話し出す。
「お前ら3人の中に生理中のやつがいるだろう?違うか?いるよな、生理!」
すると金髪の女子高生が顔を真っ赤にしている。
「おいおい、ヨシエ!お前か!図星だったな・・・それからよォ~、怒ってるやつもいるな。
怒ると体内で分泌されるアドレナリンってやつの匂いがプンプンするぜ、おいおい、レイコお前か?」
「え?私、別に怒ってなんかいないけど?」
「じゃあヨシエ、お前か?生理のこと言われて怒ったのかよォ?」
「違うわよ!それにアタシたち、裕ちゃんが元気になってくれたからとっても嬉しくって!」
「そうよ!みんなHAPPYよ!」
「おいおい、おかしぜ?思いっきり怒っている匂いがプンプンするぜ!」
「それ・・・私たちよ」
「ああ・・・そうだな、アドレナリンの匂いがプンプンしてんのは」
「!」
裕也が振り返ると仗助とハトホルがいつの間にかベット横まで迫っていた。
「ば、バカな!?干からびさせたはずなのにっ!」
「ああ~・・・それは、これをちょっと借りたのよ」
「俺の治療用の点滴っ!それを飲んだのか!」
「ええ、仗助さんの栄養補給のためにね」
そうしてハトホルは自分のスタンドのエチドナを出現させる、エチドナの肩にいるコブラが『シャーッ!』と牙を剥ける。
「トンネルの中にいる露伴先生を開放して」
「つっ・・・!」
ハトホルもスタンド使いだと分かった裕也、しかしこの距離だ、匂いでなくとも攻撃はできる。
尽かさずハイウェイ・スターの標的をハトホルに変更するが・・・。
「ぐおっ!!」
何やら自分の体が悲鳴を上げた。
「私のスタンドの『エチドナ』は敵から与えられたダメージを吸収して自分の攻撃として消化することができる。
今のは仗助さんがあなたから受けたダメージを吸収してあなたに返したの」
「な、何ィッ・・・!」
「サンキューな、ハトホル・・・おかげでだいぶ体が動かせるぜ」
さっきまでのフラフラ感が嘘のような仗助。
「俺の名前は東方仗助、スタンドの名は『クレイジー・ダイヤモンド』・・・近距離型パワータイプだ。
射程距離は短いがパンチは時速60kmなんて欠伸が出るモンじゃあねーんだぜ。
計ったことはねーがよォ・・・もっと近づけば時速300kmは出せるぜ」
「ちょ、ちょっと待て!俺はまだ背骨も折れてるし、手足も折れてて寝返りもうてねぇ負傷者なんだぜ?
そんなやつを殴る気なのか?直に痛めつけるっていうのかよ!?」
「はあ?」
「ぐおおおおッ!!」
裕也の体にまた重みがかかる。
「ぐがっ・・ああああっ・・・体に、また・・」
「あなたさ、自然回復で治すってこと知らないの?自分が回復するためなら他人から養分を取って良いなんて都合のいい事が成立するわけないでしょ?
これは元々そっちが受ける痛みなの、『アンタが私たちにかけたダメージを返してるだけ』だって説明したでしょ?」
ハトホルとエチドナの顔がますます怖くなる。