杜王町編・第16話 ハイウェイ・スター~噴上裕也~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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PRRR!PRRR!
「つっ!」
その頃、ハトホルは仗助の運転するバイクで街はずれの海岸倉庫まで逃走していた。
「はい!」
『ハトホル!本体の居場所がわかった、ぶどうヶ丘病院!』
「病院!?何でそんなところに!」
『2日前にあのトンネルで自損事故が起きてる、被害者は少年A。
おそらく吉良の父親が矢を打ち込んだことで事故を起こしたんだと思う、全身打撲で集中治療中らしいの。
自分の怪我を治すために他人の養分を奪っている、その標的を物色するためにトンネルに罠を張ってたんだろうね。
今、康一くんにも頼んで病院に先回りしてる。私もこれから向かう!』
「わかりました!仗助さん、ぶどうヶ丘病院です!本体は2日前に事故を起こして病院で集中治療を受けてるらしいです!」
「なるほどな!合点がいったぜ!『養分』ってのはそういうことか・・・つっ!?」
走り続けているが先には海だ、このままでは突っ込んでしまう。
どこかで曲がらなければと考えているとコーナーがある。
「ハトホル、俺に掴まってな!」
ハトホルの電話を持っている手を自分の腰に添えさせる。
「曲がるぜ!!」
時速60km以上のまま右にハンドルを切る。
〈や、ヤバイッ!このままじゃぶつかっちまう!〉
しかし減速すればハイウェイ・スターに掴まる、ぶつかればハトホルと自分が死ぬ。
「つっ・・・」
60km以下にしようとするが・・・。
「仗助さん、そのまま曲がって!仗助さんが怖気ずくなんてらしくない!」
「!」
ハトホルの声に背中を叩かれる仗助。
〈・・・そうだッ!この仗助くんならできる!曲がり切ってやるぜェ!!〉
右下ギリギリまで体を傾けて膝を擦りむきながら曲がろうとする仗助。
「うおおおおおォォォ!!」
ズザザザ―――ッ!!
危ないところだったが曲がり切った。
「よっしゃ曲がり切ったぜ!見たかハトホル、この根性!」
「はい!カッコイイです!」
「そうだろ!って・・・何ィィ~~~!!こっち側も海だと!?」
「ええェ――ッ!?」
目の前には『通行止め』の立て札がある。
「『クレイジー・ダイヤモンド』!」
『ドラララララララッ!!』
すると仗助は倉庫の壁を破壊し始めた。
「ハトホル、俺の腰にしがみつけ!」
「!?」
キキィ――――ッ!!
急にブレーキをかかったかと思うと体が浮く感覚に見舞われたハトホル。
仗助は自身とスタンドを使ってバイクが海に落ちないように引きずって止める。
「壁の瓦礫を直す!」
仗助のスタンド攻撃はハイウェイ・スターから自分とハトホルを遮断させるための壁を作るために破壊したものだった。
スンスン・・・
ハイウェイ・スターの動きが止まった、どうやら壁の材質の匂いに惑わされ、仗助たちを見失ったようだ。
「やっぱりな、こいつは『匂い』だけで追ってきていやがる・・・つまり壁はこいつには見えてねぇ。
攻撃に計画性がみえねーってことは本当に『養分を吸い取る』ためだけに追ってきてるってことだ」
「でも、どうするんですか?、前には敵スタンド、後ろは海・・・逃げ道がない」
「海・・・そうだ!」
「?」
ハトホルは仗助に引っ張られた、どこに行くのかと思いきやバイクを排水溝の中に放り込む。
「乗れ!」
「は、はいッ!」
再びバイクを走らせる仗助。
「海に続いている排水溝があったのはいいが、ますます追い込まれちまったぜ!」
排水溝の道は二手に分かれている。
「どっちに行けばいい!?後ろが海だったから右も海・・・ってことは左だ!」
判断を誤ればすぐに捕まる、即決で左に曲がる。
しかし次の道も分かれ道だ。