杜王町編・第15話 アトム・ハート・ファーザー~吉良吉廣~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「おいっ、何してやがる!テメー!」
しかし写真からは何も返事がない。
「何とか言えッ!コラァ!!」
写真を殴りつけるがうんともすんともいわない。
「億康くん、ヤバい!もしかしたらコイツ、逃げたんじゃあ・・・!!」
「!?」
康一も焦り出す。
――――――――――――――――
「ずいぶんレトロな箪笥っスね」
「うん」
一方、里美は奥の部屋にあったズッシリとした箪笥の引き出しを上から順番に開けていた。
「それにしてもこの箪笥が気になるんっスか?」
「うん、女性の勘とでもいうのかな~・・・『大切なもの』って箪笥の奥にしまっておいたりとかするんだよね」
二段目、三段目と調べ終わり、一番下の段・・・四段目を開けた時、2人は驚愕した。
「こ、これは・・・!」
「弓と矢だ!何故これがここに・・・スピード・ワゴン財団で保管してあるはずのこれが何故、ここに!?」
「予想が当たっていたってことか・・・」
「何ですって?」
「承太郎とも話していたの・・・もしかしたら弓と矢は『1組だけじゃない』かもしれないって」
「なっ!?まさか・・・!」
そこへ承太郎が駆け込んで来る。
「里美、仗助、吉良の父親が逃げた!こちらの部屋の方に向かっているぞ!」
「「!」」
『うああああッ!!』
一瞬遅かった、吉廣が矢を持ち去ってしまった。
『吉影の「キラー・クイン」を引き出したこの矢!重要なのはこの矢なのだ!これだけは絶対に渡さん!!』
吉廣はそのまま外に逃れ、自分の着用していた衣類の端から糸を解き、カラスに掴まって逃亡した。
『ハーッ!ハハハハハッ!!』
「!」
5人が縁側から吉廣の姿を見つけた時にはもうずいぶん遠くに行ってしまっていた。
「里美、撃ち落とせるか?」
「駄目・・・写真自体が小さすぎる」
いくらアイス・フェアリーでも視力で見えないものは撃ち落とせない。
「くそっ・・・俺のせいだっ!」
「億康くん、君のせいじゃないよ・・・あの親父の方が上手だっただけ」
「そうだな、あの父親あっての息子というところか・・・あの父子の『決して諦めない』、『生き延びる』という執念にしてやられたというわけだ。
しかし、弓と矢か・・・・1組だけではないと思ってはいたが・・・」
「そうだね、これで10年前のことも納得がいく。
DIOたちが短期間でどうやってあんなに多くのスタンド使いを集められたのか・・・」
「ああ、奴らは何組かある弓と矢を使って世界中に仲間を作っていたんだ。
そしてその後、そのうちの1組はエンヤという老婆を通して吉良の父親が・・・億康の兄・形兆も別の1組を手に入れて杜王町に来た。
スタンド使いはスタンド使いと引き合うらしいからな・・・この町に来たのもその因果だろう」
「それは私たちの今後においても言える事・・・おそらく吉良の父親は私たちを殺すまで諦めないはず。
そのためにはあの矢を使ってスタンド使いを生み出していく」
「ということは・・・」
「うん、あの親父に能力を引き出されたスタンド使いと・・・私たちはこれから戦うことになる」
続く