杜王町編・第14話 逃亡
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「よくたったひとりで孤独に闘ったな、康一くん・・・・尊敬するぜ」
「ええ・・・成長したね、本当に」
二人はふらついたかと思うと傷口から血が噴き出る。
「うっ・・・」
「や、やっぱり・・・今の私じゃ、限界・・・」
ドサッ――・・・
二人はその場に倒れた。
――――――――――――――
「康一ッ!承太郎さんッ!里美さんッ!」
そこへ康一が電話した仗助が億康を伴ってやってきた。
「こいつは、いったい・・・何があったんだァ~~~?」
店の状態を見て驚いている億康。
「大変だ、こりゃああっ!!」
「こ・・・康一っ!承太郎さんッ!里美さんッ!」
さらにその先に倒れている3人の姿を見つけて驚愕する仗助。
「用心しろよ、億康ッ・・・」
「な、何が起こったんだこりゃあっ!承太郎さん!康一ッ!里美さん!」
「慌てんなっ!まずは生きているか調べるんだ、生きてんなら『クレイジー・ダイヤモンド』で治せる!」
「・・・・」
騒がしい声に吉良は目を覚ました。
「やった!承太郎さんと里美さんは息があるぜッ!かろーじてだがよッ!」
「康一もだ!よしッ、みんな助けられるぜ!!」
〈うっ・・・〉
なんてことだ、仗助と億康が来てしまった。
二人が来る前に逃げ出すはずだったのに・・・しかし、自分が死んでないだけ良しとするしかない。
承太郎と里美の攻撃は素早く威力はあったものの本体が弱っていたために自分の命を取るまでには至らなかったようだ。
〈何て1日だ・・・こんなヒドイ1日は、障害初めてだ・・・だが、私はこんなところで捕まるわけにはいかないッ!
ヤツらの見えないところに隠れなければ・・・・私はこれからも安心して、熟睡するッ・・・〉
吉良は自分の今後の安寧のために這いずって逃げようとする、しかし二人がそれを許さなかった。
「おい、何してんだアンタ?」
「!?」
「どこに行こうってんだ?」
吉良の後ろには二人分の陰が射す、仗助と億康だ。
「こいつ・・・・意識あるぞ」
「おい、妙な動きをすんじゃあねーぞ」
「っ・・・・」
どうする・・・仗助の言う通り、ここで妙な行動を取れば今度こそ自分は捕まってしまう。
「ゆっくりこっち向けィ・・・面見せろ!」
億康の声に吉良は覚悟を決めた・・・『騙す覚悟』を・・・。
「ああああああ~~~っ!みんな気を付けろッ!靴のムカデ屋に行っちゃあいけないッ!
わけのわからない爆発が起きるぞッ!!」
「「?」」
「私はただ靴を買おうとしただけなんだ!でもイキナリ店の主人が吹っ飛んでっ・・・いったい何が起こったんだ!?わけがわからないっ!!
あそこの3人も・・・私の目の前で傷だらけになったんだ!!」
「爆発だと?」
「お・・・おい、アンタ落ち着けよ。巻き込まれたのか?」
「私はただの会社員です!でも、もう私は死ぬっ・・・血もいっぱい出ているしっ・・・い、痛いよおおっ~~~!!」
「おいおい、落ち着きなって!もう大丈夫だ!安心しなよ、傷は俺が治してやるぜ」
「・・・・・」
もう少しで・・・うまくいく、吉良はそう確信した。
「『痛い』ってどこをやられたんだ?」
「アバラ骨が肺に刺さっているのかもしれないっ、し、死にそうだァ~~!!」
「・・・・」
「っ・・・」
その時、承太郎と里美が身じろぎする。
マズい、彼らが目覚めてしまったら自分のことを二人に話してしまう。
「は・・・早く、治してくれェ~~~!」
「『早く治してくれ?』だと・・・ほう、どっから誰が見ても高校生にしか見えないこの俺に何故『治してくれ』と頼むんだ?
こんなナリだからパチンコ屋にも入るのに苦労するっつーのに、てめーには俺が医学部卒のお医者様にでも見えたってーのか?」
「つっ・・・!」
「引っかかりやがって・・・てめえには俺の『クレイジー・ダイヤモンド』が見えてたな」
吉良はハッとした、この場から逃げたい一心だったため墓穴を掘ってしまった。
「つまり、お前が『敵』だ。承太郎さんと里美さんはおめーと相討ちになったんだ」
「・・・・・」
もう言い逃れはできない。