杜王町編・第13話 シアーハートアタック
名前変換
この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「見覚えもなにも・・・そのボタンなら、ほら・・・そこに修理したばっかりのヤツがあるよ。
昨日全く同じボタンを付け直してくれっていうお客さんが来てね」
「え!?」
「「!」」
「ほら、あの紫色のジャケットだよ、ボタンが同じだろう?」
シングルのハンガーにかけられたジャケットを見てみると店主の言うように同じボタンがかけられていた。
「承太郎さんッ!!里美さんッ!!」
「やれやれだ・・・、見つけたぜ」
「『見つけた』?何のことだ?」
「このボタンをお返ししたいんですけど、このジャケットのお客さんのお名前は分かりますか?」
「『名前』?そりゃあわかりますとも、馬鹿にしちゃあいけませんよ?
注文を受けたお客の名前は全て覚えてますよ、それがお客に対する思いやりってやつです、何千人何百人だろうとね!」
「本当か・・・」
「やっ、やったァ!スゴイッ!教えてもらえませんか?」
迫ると店主は気まずそうに立ち上がる。
「それより~、ジャケットのところに名札がついてますから見た方が早いですね~」
『ホントは忘れてたな』と呆れた里美だが、気を取り直して名札を覗こうとする。
ところが・・・いきなり店主のコーヒーカップを持っていた手が吹っ飛んだ。
「え?え?」
自分の吹っ飛んだ片手を見て驚く店主。
『コッチヲ見ロ』
「「!」」
キュルキュルキュル・・・と歯車の音が聞こえたかと思うと、店主の右肩に車輪のような跡が見える。
「な、なあんだ――――――ッ!?わたしの手がぁ―――――――ッ!」
『オイ・・・コッチヲ見ロトイッテイルンダゼ』
「っ!?」
店主も自分の右肩が重くなっていることに気付くが何があるのか見えない。
すると今度は口の中に何かが飛び込んで来る。
「あごォッ!!」
「うわああああああ!!」
倒れた店主を見て慌てふためく康一。
「『犯人』のスタンドか・・・!?」
承太郎が店の外を確認する。
「承太郎っ!ジャケットがっ!」
「!」
気づけば店の裏口から入ったのか、シングルハンガーの後ろのドアから腕が伸びジャケットを掴もうとしている。
「ヤツが!『犯人』がいるッ!上着を持っていかれるッ!」
「やれやれ、ヤツが服を取りに来るとは・・・」
承太郎たちが緊張な心構えでいる間、上着を取りに来た犯人・吉良吉影も同じ気持ちだった。
「まさかどこかで失くしたかと思っていた上着のボタンを調べている者がいるとは・・・・見られたか?この吉良吉影の名を・・・。
なぜ最近こんな目にばかり遭うんだ・・・?こいつら・・・。
とにかく消えてもらう、我が『キラークイーン』の第二の爆弾で・・・、『重ちー』とかいう小僧のようにな」
この吉良吉影こそ15年前に杉本鈴美を殺し、この杜王町で殺人事件を起こしている犯人である。
吉良は女性ばかりを狙い、殺した女性の手首を記念に取っておくという性癖がある。
先日殺された重清はそんな吉良の異常な性癖を偶然的にも知ってしまったため殺されたのだ。
一刻も早くジャケットを回収し、ここを出なければ・・・。
「どうしよう!上着を持っていかれるッ!」
「待て!うっかり追って行くんじゃあない・・・あの上着の引っ張り具合のもたつき・・・演技くさい。
あそこに近づくように誘っている・・・それに、このスタンド・・・」
店主の口の中に納まっているスタンドを見る承太郎、スタンドからは何やらカチコチと音がする。
「里美・・・」
「ええ」
カチリ・・・
「伏せて!!」
「「つっ!!」」
ドオオオォォン!!!
「わあああ!!」
爆発が起きた、康一は承太郎に覆いかぶさられて爆風から庇われる。