杜王町編・第13話 シアーハートアタック
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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それはあまりにも急な知らせだった。
――矢安宮重清が死んだ・・・
杉本麗美の言葉に杜王町のスタンド使いたちは息を呑む。
元々はぶどうヶ丘高校に通う仗助が中等部にいるはずの重清のハーヴェストを見つけたことがきっかけだ。
いつもは何匹もいるはずのハーヴェストが血だらけで、しかも仗助と同じく一緒にいた億康の目の前で散り散りになった。
異常事態だと認識した仗助たちは中等部や重清が行きそうな場所を探した。
しかし彼は見つからなかった・・・そしてもしやと思い、杉本麗美のところに向かったのだ。
そして彼女の口から聞かされた言葉は『この子はもう死んでいる』ことと『ヤツの仕業』だということだ。
『ヤツ』―――
つまり鈴美を15年前に手にかけた男だ。
――――――――――――――――
「重清くん・・・会ったことはないけれど残念だったね」
「ああ・・・」
承太郎と里美はとあるものを調べていた。
それは『ボタン』だ。
このボタンは重清のハーヴェストが消える前に仗助の所へ持ってものだ。
重清がハーヴェストを使い、死ぬ間際に犯人の服から引き千切って持ってきたようだ。
2人は仗助からボタンを預かり、仕立て屋や修復をしている洋服店を探しているのだ。
「あ!」
「「?」」
横から声をかけられたので振り向くとそこには康一がいた。
「あら、康一くん」
「こ、こんにちは・・・承太郎さん、里美さん」
「こんにちは、学校の帰り?」
「は、はい・・・」
康一は里美の隣りに走り寄ってくる。
「あのォ~~、その後、何か変わりはありますか?」
「ン?いや・・・別に・・・だな」
「は、はあ・・・」
頑張って承太郎にも話しかけようとしている。
「あのォ~~、どちらへ行かれるんですか?」
「いや・・・別に、その辺だ・・・な」
「はあ?」
2人の空気がぎこちない。
〈まいったなあ~~、里美さんはとても話しやすいんだけど・・・承太郎さんは苦手だよォ~~。
同じ大人の男性でも露伴先生とは大違いだ、あの人は『強引』だけど承太郎さんは『沈黙』が怖いよ~~~〉
康一は何とか話題を探そうと考えを巡らし、クルッと振り向いた。
「あの・・・そのコート、ステキですねェ!」
しかしそこに2人の姿はない。
2人はある店の貼り紙を見ていた。
「珍しいわね、この靴屋さん」
「ああ・・・」
「え?何がですか?フツーの靴屋ですよ?」
「だって・・・ほら」
窓にある貼り紙を指す里美。
『簡単な洋服の仕立て直しいたします』
「ああ~~!これね!
ここ、靴屋なんですけどスカートのウエストやズボンの裾をちょっと短くする程度のお直しをアルバイトでやってるんですよ」
「へえ~、他にもあるのそういうお店」
「ありますよ、花を売っている電気屋とか・・・でも、それがどうかしました?」
承太郎がコートのポケットから何かを取り出す。
「盲点だったな」
「ええ、お直しだから『仕立て屋』とか『洋服店』を中心に聞き込みをしていたけど・・・こんな小さなところに落とし穴があったとはね」
承太郎の手元にあるもの、重清のハーヴェストが拾って来た証拠品のボタンだ。
「さっそく聞き込むぞ」
「ええ」
店の中に入って行く2人、康一も後を追いかける。
「フ~ム」
店主にボタンを見せる。
「このボタンがどうかしたの?」
「実はこのボタンがついていた服を探しているんです、見覚えありませんか?」
「ふ~~ん・・・」
店主はコーヒーを飲みながらお菓子の箱をもう片方の手で掴む。
「坊や、たべっ子どうぶつ1つどお?ラクダが最後に食べるって決めてるからそれ以外なら何個食べてもいいよ」
「あ、いいえ・・・結構です、ところでどうですか?このボタン、見覚えありませんか?」
「あらそう・・・」
お菓子の箱を置いた店主はハンガーを指す。