杜王町編・第12話 シンデレラ~辻彩~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「そう、いい子ね~~、そのまま動かないで、目を開けちゃあダメよォ~」
彩が由花子に手を伸ばした時・・・・。
「やっぱり、あなた『ただのエステティシャン』じゃあないね」
「!?」
彩の首を里美のアイス・フェアリーの髪の毛が締め上げた。
そして彩の体から出てきた何かをも縛り上げる。
「なっ・・・里美さん、あなたっ、見えるの!?私の『シンデレラ』が見えるの!?」
「そう、そのスタンドは『シンデレラ』っていうの・・・スタンド能力であれば、不思議でも何でもない」
「ど、どうしてっ・・・!」
「由花子ちゃんの顔に触れた時、スタンドパワーを感じたの、10年も経験してると神経も敏感でね。
でも、あなたは敵じゃない。もし敵なら由花子ちゃんに対して初めから何かしてくるはずだもの、だけどそうはしなかった。
純粋にスタンド能力を『人の幸せのために』使いたいって気持ちの持ち主だということは分かった」
「あなた・・・まさか、私と同じっ!」
「私だけじゃない、由花子ちゃんもスタンド使いだよ」
「つっ!」
由花子は2人のやり取りを黙って聞いていた。
「どうする?由花子ちゃん、続けてもらう?」
「ええ、スタンド能力だろうと何だろうと康一くんとの恋が叶うなら何でもいいわ」
「わかった」
アイス・フェアリーが拘束を解いた。
「ふう~・・・びっくりした」
「早く始めて」
「ンフ・・・素敵な子、いいわ、腕を振るってあげる」
すると彩は再び、シンデレラを出現させる。
シンデレラは由花子の体のパーツを入れ換える。
「『シンデレラ』は肉体のイメージを変換するスタンド・・・これで完璧に『愛を捉えるエステ』を完了したわ。
はい、あとはこの口紅を『30分』ごとに唇に塗ってね、絶対に忘れちゃあダメよ・・・運勢が保てなくなってしまうから・・・」
完了して起き上がった由花子に口紅を渡す彩。
「わかった・・・」
「頑張って・・・あなたは恋に関して『無敵の肉体』になったのだから・・・・」
2人を見送る彩は微笑んだ。
――――――――――――――――
「ありがとう、里美さん・・・お金は必ず返すわ」
帰り道で由花子は何度も里美にお礼を言った。
「いいえ、今回は良いの。あなたが『変わる』って約束をしてくれたから。
エステ料金は今後のあなたの周囲の接し方の行動で返してもらえると嬉しいかな」
「ええ・・・約束するわ」
「そう、それが聞けて安心した。ところで・・・由花子ちゃん、さっそく運気が向いてきたみたいよ」
「え?」
「その鞄、康一くんのじゃない?」
「え?」
由花子が鞄を見ると確かに自分のものではない。
「さっきのカフェで康一くん腹痛に気を取られていて由花子ちゃんの鞄を持って行ったみたい。
それがないと康一くん、困るんじゃない?」
「そ、そうね!届けに行くわ!」
「あとこれ、私の番号。何かあったら連絡してね」
「はい、ありがとう・・・」
「頑張って!」
「ええ!」
駆けていく由花子の背中を見ながら自分も杜王グランドホテルへ帰って行った。
ところが2日後、事態は急変した。
PRRRR....PRRRR....
里美の携帯が鳴った。
「もしもし?」
『うっ・・・ひっく・・・』
「もしもし?どちら様ですか?」
『私・・です、由花子です・・・』
「由花子ちゃん?」
『里美さん・・・私、どうすればっ・・・!』
喋り方からして泣いていることに気付いた里美は承太郎に外出する旨を伝えてホテルを出た。
「今、家?それとも外?」
『外に・・いるわ』
「じゃあ、2人でお茶を飲んだ公園で待ってて。すぐ行くから」
里美は走った。
公園に到着した後、すぐに由花子を探す。
「里美さん・・・」
振り向くとベンチの後ろの薄暗い木陰に帽子を被った女性がいた。