杜王町編・第11話 ハーヴェスト~矢安宮重清~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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3人はホクホク顔で歩いている。
「あ・・そうそう。
はい!仗助さんに億康さん、分け前の1万円だよ・・・」
そう言って重清は1万円札を差し出す。
「重ちー・・・?なんだ、これは、いったい?」
「俺たちには友情があるんだよねェー、俺たち友達だよねェー」
「ああ、仲間だぜ」
「だから『それは友情の印』だよ、しししっ」
ニヤリと笑う重清。
「ちょいと待ちな、約束が違うんじゃあねーか?重ちー・・・半分が俺たちの取り分で、おめーはそれを『OK』した、61500円の半分は30750円だぜェ?」
「そ・・・そーかなー、そんなこと言ったかなぁー?」
焦りながらしらを切る重清。
「そ、それに!!『カメユー』のシールを集めたのは俺の『収穫(ハーヴェスト)』だ!あ・・あんたたちは喋ってるだけで何もしなかった!」
「だから、仗助が『アイデア』を出したから61500円が手に入ったんだろうがよォ!!」
「おらだっていずれは考えついたよぉ――ッ!おらはスゴイ男なんだぞ!」
「いいや、お前のオツムじゃ考えつかなかったねッ!」
億康がピシャリと言うと重清の顔つきが変わる。
「億康さん、ちょっと・・・」
「おっおっおっ!何だよ!?」
そこで今度は静亜が億康の学ランを引っ張って引き剥がす。
「言わんこっちゃない・・・」
呆れてる静亜。
「億康さん、仗助さん、お金っていうのは人を変えるんだよ?
特にああいう『オツム空っぽ』のおバカは・・・『ぜーんぶママとパパにやってもらって今までやってきました』って部類のやつだからお金の有難みも分かってない」
「静亜の言う通りです。
小銭ならバラだけど、6万円とかまとまったお金が目の前に飛び込んでくると他の人に渡すのが惜しくなるんですよ。
精神的に私たちよりも『子供』ってことですよ、『自分が得をすれば他はどうでもいい』ってやつです」
「チッ・・・しょうがねェー、ここは俺たちが大人になるか」
仗助は受け取った1万円札を財布に入れた。
「でもよぉ~、なんだかムカつくよなあ―――、こーゆーのってよぉ~~、なめられてんじゃあねーのか?」
「まあ、何にしてもここでケンカしたって良い事ねェーぜ。
少しずつでいいから重ちーに『大人の契約』を教えてやるんだよ。
いやー、悪かったな!重ちー、さっきのはありがたくもらっとくぜ!」
「フフン♪♡」
機嫌が直った重ちー、なんとも単純である。
――――――――――――
公園に戻った仗助は『あるもの』をゴミ箱に大量に捨てる。
「仗助さん、それは?」
「これは『収穫(ハーヴェスト)』が集めてきた中で『役に立たなかった券』だ。
年末の福引券とかハンバーガー屋のハズレくじとか映画の割引券だよ」
「ああァァ―――ッ!もったいねェーことすんなよ!俺が重ちーに言って集めさせたんだよ!!」
「億康さんが?」
「でも、ハズレのお年玉年賀状とか期限切れの割引券とか商品券とか・・・・見たところ役に立ちそうなものないよ?」
「どおーして『ハズレてる』ってわかんだよぉー!
番号確認忘れてて、結構景品交換に来ねェーヤツが多いとみてんだよ!
当たったら今度こそ、半分もらうからな!重ちー!」
〈相当、根に持ってるなぁ・・・〉
呆れる静亜。
億康はさっそく当選番号の書かれてる雑誌を取り出し、くじや年賀状を照らし合わせる。
「オメー、そーゆーせこくてメンドーくせーバクチ好きだよな~」
〈せこいのは仗助さんもです・・・〉
ため息をつくハトホル。
すると、億康が『年末グレート宝くじ』をゴミ箱から取り出し、照らし合わせていた時に、ふと聞いてきた。
「なあ・・・もしもよぉ~、万が一当たったらよぉ~・・・交番に届けんのか?」
「バ~~カ、届けるわけねーだろ~~っ。
『収穫(ハーヴェスト)』は落としたもんじゃなくて捨ててあったのだけを拾って来たんだぜ―――ッ?
だいたい、そーゆーことは当たってから心配しろよ」
「仗助さん・・・、ヤバイかも」
「ああ?どうしたんだよ?静亜、ハトホルも・・・」
「ヤバイです・・ヤバイ!!」
「だから何がだよ~~ッ?」
「『SG組』121314ッ!!『SG組』12・13・14ッ!!」
いきなり大きな声を億康が上げる。
「おいおいおいッ!億康も!いきなりデカイ声を出して・・・」
「・・・つっ!」
静亜が宝くじと当選番号雑誌を腰を抜かした億康から取り上げて仗助の目の前に突き出す。
「当たってるのッ!宝くじの3等!賞金のとこ見てッ!!」
仗助がくじと雑誌を交互に見る。