杜王町編・第11話 ハーヴェスト~矢安宮重清~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「コレ(大量の小銭)って全部『拾って』来たの?」
「ああ、重ちーが言うには自動販売機の下やら道路の取れにくい隙間に入っちまったのとか全部拾って来たんだってよ」
「ひえ~~っ、こんなに落ちてるもんなんだ・・・小銭って」
「ああ、でもドロボーじゃあないよ・・・おまわりさんは『とどけなくってもいい』って言ってたんだ。おら!悪いことは嫌いだからなぁッ!」
重清がのほほんと言った。
「ああ!悪いとは言っちゃあいねえーぜッ!誰も困っているやつはいねーんだもんなあ―――ッ。
むしろ社会貢献だと思うぜ、金額は少ないが金を『日本経済』の中に戻してやってんだからなぁ~、立派なことだぜ」
確かに人が落として手のつかなくなった小銭を拾い集め消費している。
『見捨てられたものを戻す』というところでは良いことをしているだろう。
「そお~~お?りっぱでスか?ねえ?おらって立派な人だと思う?」
重清は集めてきた小銭をフルーツの缶に集めだす。
「アイディアの盲点ってやつだぜ・・・誰もこんな事して金を手に入れようってやつはいねェ・・・」
「うらやましい・・・頭いいぜ~~~ッ」
〈〈感心するのもどうかと思うけど・・・・〉〉
静亜とハトホルは複雑である。
「え・・・?今、君たち・・・おらのこと『頭いい』って言ってくれたの・・・?
は、初めてだ、そんなこと言われたの・・・今まで12万円拾ったけど、それ以上に嬉しいよぉ~~~っ」
「「「「じゅ、12万ッ!?」」」」
小銭の集計数字に驚愕してしまう4人。
「トータルで12万か?こ・・この杜王町だけでか?」
「ンダよ!杜王町の外には、おら行かないんだ・・・迷子になって人攫いに連れてかれるからね。
あ!そうだ!これさあ、半分あんたたちにあげるよ」
そう言って重清は小銭のたくさん入った2つの缶の片方を仗助たちに差し出した。
「ちょ、ちょっと待ってください!いくら何でもそれは・・・!」
「おらたちは仲間だよね?『同じ能力を持つ』仲間でしょ?」
「ほ・・・本当か~~?」
「ラッキー!!♡」
「「だから、そうじゃなくてェ―――ッ!!」」
2人が仗助と億康の学生服を引っ張る。
「な、何だよ?静亜!」
「ダメですよ!小銭とはいえ、そんなにたくさんの金額受け取ったりしたらッ!
重清さんもそんなにホイホイ人にお金をあげたらッ!」
「え~?なんで~~?友達と仲良く分けるのはいいことだよォ~~!」
「『友達』でもしていいことの限度越えてるってェ―――ッ!!私の50円玉だけ返してくれればいい・・・むぐっ!!」
すると急に億康に口を手で塞がれた静亜。
「ちょっと4人で話させて~~っ♪重ちーくん!」
億康は静亜を引きづって、仗助とハトホルも連れていく。
「プハッ!!何すんですか!億康さん!!」
「あのなぁ~~、静亜、くれるっつーんだからよ!!もらっておけばいいんだよォ!ボゲェ―――ッ」
「億康さんッ!あれは度が過ぎてますって!
友達として『100円貸す』とかの次元じゃないですよッ!」
「でもやつが拾って来たのは誰の金でもねーんだろ?」
「俺も静亜の意見に賛成だな、こういうのはプライドが許さねぇんだよ、この仗助くんはよォーッ!
あの重ちーとかいう中坊はおめー以上に頭がスットロそーでよォ~~、自分の言ってることがわかってねえんだぜ!」
『うんうん』とハトホルも頷いている。
億康はそれを聞くと泣き出す。
「おれはくれるっつーもんは病気以外なら何でももらうかんな―――、コラァッ!」
「泣かなくてもいいでしょう!!億康さん!!」
「落ち着けよ、億康!おめーの気持ちも分かるがよ!」
すると仗助が億康の肩を抱く。
「そこでだ!この仗助くんが『みんなが幸せになるナイスなアイデア』を閃いたぜ!」
「「・・・・・」」
嫌な予感がしている静亜とハトホル。
「なあ、重清くん・・・ちょいと、ここに座りなよ」
「ん~~?」
「なあ、これからは『重ちー』って呼んでもいいかい?」
「いいよ」
承諾を得たところで本題に入る。
「悪いがな、重ちー。この金は受け取れねぇ・・・今、おめーの野郎としていることは『金で友情を買おうとしている』ってことだ。
『友情』つーもんはよ、何かを通して育てていくもんだと思うのよ」
〈〈結構まともなこと言ってる〉〉←失礼なこと思ってる静亜とハトホル
「え!そ、そんなんじゃあないんだ!おらはただ・・・」
「わかってる・・・まあ、聞けよ。
おめーの気持ちもわかる、俺や億康、静亜たちは『スタンド仲間』だ。
それでだな・・・これから、ひとつの『ビジネス』を通して『友情』を育てていこうじゃあないか!」
ズコ―――ッ!!
仗助の言葉に一気にズッコケる静亜とハトホル。