杜王町編・第10話 岸辺露伴の冒険
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「話はまとまったわね、じゃあ出口に案内してもらえるかしら?鈴美ちゃん」
「ええ!」
表情が明るくなった鈴美は先頭を歩き出す。
「出口はポストの先を左に曲がってスグよ」
「やったあぁ――っ!」
「慌てないで、康一くん!
ポストから先を通るにはちょいとした『ルール』があるのよ。
その『ルール』は・・・『あのポストを越えて曲がった後、20mくらい先に出口が見える。
けど、そこへ到達するまで何があろうと後ろを振り向いてはいけない』」
「『後ろを振り向いてはいけない』?」
「そうよ、約束して・・・『この世とあの世の決まり』なの、太陽が東から昇って西に沈むよのと同じように・・・そういう『ルール』なの。
振り向いて見ちゃあいけないの、決してね・・・・いいわね?
アーノルドだって理解して、できているのよ」
「振り向いたらどうなるんだい?」
ふと露伴が聞いてみる。
「私たちの魂が『あの世』へ引っ張られてしまう・・・つまり『死ぬ』わ」
「「「「「!」」」」」
「あっあ~~ッ!怖がらないで!振り向かなければいいのよ、簡単なことでしょ?
私は何度もここに来てるのよ・・・・振り向かなかったから、ずっと『あの世』にも行かずに幽霊としてい続けられたのよ」
鈴美はポストの前に立つ。
「いい?ポストを越えるわよ・・・・」
5人は鈴美の後を追ってポストを越えた。
すると妙なことが起きた、何かが足の間を通り抜けて自分たちの背後に回ったのだ。
「・・・つっ!?」
ハトホルが振り向きそうになったのをアヴドゥルが頭を掴んで抑える。
「向くじゃあない、落ち着くんだ・・・いいな?ハトホル」
「うん・・・ありがとう、パパ」
「お父さんと一緒でよかったわね、他のみんなも落ち着いて・・・絶対振り向いちゃあダメよ!」
鈴美は前を向いたままひたすら歩く。
5人もそれに倣うが、背後からは『何か』が追ってくる。
その『何か』は、音を立てたり、生温かい息を吹きかけたりなど、こちらを振り向かせようと仕向けてくる。
「もう少しよ、頑張って」
鈴美も恐怖にさらされているのに凛として歩いている。
それを見ていると自然とハトホルも冷静になってきた。
「あの光が『出口』よ!」
鈴美が指した方には光が射している。
「ぼ、僕ッ・・・もう我慢できない!!」
康一が走り出す。
「慌てないで!転ばされるわよ!」
鈴美の声も聞かずに走った、走り続けてだんだん足元がおぼつかなくなってくる。
「うああああ!!」
康一は必死で走った。
「康一くん、もう大丈夫よ。乗り越えられたわ、そこからは振り向いてもいいわよ」
鈴美の声に安堵する。
「ああああっ・・・よかったあぁ~~!恐ろしかったよォ、安心したァ――っ!」
康一は振り向こうとする。
「ダメよ!康一くん、振り向かないで!!」
しかし、遅かった・・・康一はもう『振り向いてしまって』いた。
「私だけの時はこんなことされなかった・・・『騙す』なんて・・・」
そう、まだ『振り向いても大丈夫』な領域には達していなかったのだ。
康一は背後にいる『何か』が発した鈴美の声にまんまと騙されてしまったのだ。
「うわああああッ!!」
康一が見たモノは無数の手だ、その手が自分やエコーズを掴んで闇の中に引きづり込もうとする。
「康一くんッ!」
こうなっては鈴美にもどうしようもない。
しかし、こいつだけは違った。
「フン!何だか知らないが『見なきゃあ』良いんだろ?僕と一緒で良かったな、康一くん!
『天国への扉(ヘブンズ・ドアー)』!!
君は何も見えなくなって吹っ飛ぶ!」
康一は露伴のスタンドによって書き込まれ、そのまま『何も見えなくなり吹っ飛んだ』。