杜王町編・第10話 岸辺露伴の冒険
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「どうしたの?パパ、ママ」
「この道・・・・いや、この『空間』というべきか、何かがおかしい」
「ええ、家だけじゃあない。道にも『人が来る気配』さえないわ」
アヴドゥルとイシズは試しに先の道の角を曲がってみた。
「やはりな・・・」
露伴、康一、ハトホルは2人の後に続く。
「ああ!!」
角の向こうの風景に康一は驚く、同じなのだ。
自分の後ろにある風景と先にある風景が・・・。
「『同じ場所』だ!道に入ってから1つ目の角を曲がった先の道と同じだ!!
あの郵便ポスト!『米森』さん、『本間』さんに『小野寺』さん・・・『沼倉』さん!
表札もみんな同じだ!!あの空き家も!犬小屋も!小屋に貼り付けてある名前も!!」
「自動販売機の電気も切れている・・・同じだ、丸っきり同じだ!さっき僕たちがいたところに!!
おかしい・・・右左右と3回しか曲がっていないのに・・・何故、最初のポストのところに戻るんだ!」
「ひィ~~~~っ!!気味が悪い!!アヴドゥルさん、イシズさん、露伴先生、すいませんが僕は引き返します!!」
そう言って来た道を戻り出す康一。
「無駄よ、康一くん」
「え?」
「来た道を戻っても・・・『もう帰れない』」
「『帰れない』って・・・どういうことですか?」
『納得できない』というふうな康一にイシズが言う。
「じゃあ、試しにその角を曲がってみなさい。多分、私たちの背後に現れるはずよ」
「・・・・・」
康一はそう言われて角を曲がってみた。
「!?」
イシズの言ったことは本当だった、アヴドゥルやイシズたちの前を走っていた自分が・・・今度は彼らの後ろ姿を前にしている。
「康一くんッ!?僕たちの前を走っていた君が何故、後ろから来るんだ!?」
「ぼ、僕にだってわかりませんよ―――っ!」
完全に混乱している康一と露伴。
「アヴドゥル」
「うむ・・・『魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)』!」
アヴドゥルが空に自分のスタンドを放った。
「何してるんですか?」
「空から私たちの位置を見てみる、今の状況が知りたいからな・・・つっ!?」
しかしすぐにアヴドゥルの顔が強張った。
「何だ・・・この場所は、何かいるぞっ!」
「『何か』?スタンド?」
「わからん・・・だが、今、私のスタンドに『何か』が触れたぞ!」
アヴドゥルの言葉に全員、上を向くが何も見えない。
「何もいないぞ?気のせいじゃあないのか?」
「いや・・・確かに『何か』に触られた」
「今度は私がやってみるわ、『平和の杖(パシフィック・ワンド)』!」
イシズも自分のスタンドで空間を作ろうとする。
「ダメね・・・空間が繋がらないわ」
「ということは・・・」
「この路地は『普通の道』じゃない、少なくとも数分前まで私たちの通っていた道とは別空間ということよ」
「何だとっ・・・?」
「そ、そんなことって・・・」
露伴と康一が驚愕していると・・・。
「あなたたち・・・」
後ろから急に声をかけられた。
「道に迷ったの?」
振り返るとそこには1人の少女が立っていた。
〈人?今まで気配すら感じなかったこの路地に・・・!〉
〈いつからいたのだ?この少女は・・・?こんなに距離を詰められていたのに気づかなかったぞ!〉
アヴドゥルとイシズは警戒している、ハトホルもいきなり人が出てきたので怖がっている。
「案内してあげようか?」
「『天国への扉(ヘブンズ・ドアー)』!!」
すると露伴が空中に絵を描いた、それが飛び出たように少女に向かって行く。
「先手必勝!」
露伴のスタンドによって少女の顔が資料になる。
「これがこいつ(露伴)の能力か・・・」
「里美からは『原稿などの絵を見たら資料に変えられる』と聞いたけど・・・空中にも絵を描けるのね。
スタンド使いとして成長したと言った方がいいのかしら」
「『波長が合った』だけですよ、こいつはもう僕たちに危害を加えることができなくなった」
露伴がどうやら『資料』に書き込んだらしい。