杜王町編・第10話 岸辺露伴の冒険
名前変換
この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
これは、とある日の下校時刻に起こった事である。
「あ!康一さーん!」
「え?」
名前を呼ばれたので振り返ると、そこにはハトホルとアヴドゥル、イシズがいた。
「アッレ~~?ハトホル!それから・・・アヴドゥルさんとイシズさんでしたよね?」
「ああ、君は広瀬康一くんだったな。娘が世話になっている。私たちが見ていないうちにスッといなくなってしまうから・・・いつもヒヤヒヤしているんだが、里美から君の話を聞いてね。
個人的にお礼がしたいと思っていたんだ、なあ?イシズ」
「ええ、私からもお礼を言うわ。お転婆な子だから見てると大変でしょ?」
「いえいえっ!そんなことは・・・しっかりしてていい子ですよ!
同じマンガのファンっていうこともわかって、ますます仲良くなりました!」
「マンガ?」
「『ピンクダークの少年』!ほら、学校で人気で読みだしたのパパもママも知ってるでしょう?」
「ああ・・・あの妙に生々しいマンガか」
アメリカの自宅でハトホルが読んでいたのを思い出したアヴドゥルとイシズ。
「その原作者の先生がこの間、里美さんが話してた岸辺露伴さんだよ」
「ああ、仗助くがボコボコにして、挙句里美に脅されてた・・・・」
「イシズさん、そういう言い方はないでしょう・・・たぶん、ああでも言っておかないとあの人、人のプライベートにどんどん踏み込んで・・・」
「康一くん・・・」
「はい?」
不意に声をかけられて言葉を止める康一、そして周りをキョロキョロ見回す。
「今、僕のこと呼びました?」
問いに『否』と答える3人。
「ここだよ、康一くん」
「つっ!!」
もう一度声がしたので振り向くと、そこには今しがた話題にしていた岸辺露伴がいた。
「あああああァァ――――ッ!岸辺露伴ッ!!」
「「「!」」」
康一の声に身構える3人。
「おいおいおい、そんなに身構えるのはよしてくれ、僕は気害を加えるつもりはないんだ」
看板の横から出てくる露伴。
「君に何かしたら、あの恐ろしい東方仗助が黙っちゃあいないだろうからね。
それに里美さんとも約束したから、君たちには何もしないよ」
「何で里美さんを『さん』付けで呼ぶんだ?」
「ふむ、良いところに気が付くね。
僕はね、彼女を尊敬しているんだよ!同じクリエイターとしてね!イラストレーターと漫画家は作業の工程は違えど『絵を描く職業』に違いはないッ!!
それに、僕は彼女のイラストの画集を数多く持っているんだよ!」
「え?」
「僕が『ピンクダークの少年』を描き始めたのは16歳の時だ、つまり4年前!
僕は本屋でまだ名前が売れ出した時の彼女のイラスト集を見たんだ。
僕はあまり人を尊敬しない人間だが、彼女の絵には好感が持てたんだよッ!
特に海の生物のイラストはリアリティーを追求したものだ、とても素晴らしい!!
だから僕も日々のリアリティーを大事にしているんだよ!
イラスト集はペンネームで描かれていたから、本人が空条里美だとは知らなかったんだが、怪我を負った時の治療の際に君が僕の本棚の画集を見て言ったことを聞いて驚いたよ!」
「あ~・・・」
仗助が里美に言われて自分の壊した露伴の私物を直しているとき、本棚の資料を見たのだ。
そこにたまたま里美の画集があり、露伴に尋ねたのだ。
露伴もまさか自分の尊敬するイラストレーターが目の前で自分を治療しているスタンド使いだとは思わず、年甲斐もなくはしゃいでしまったくらいだ。
「ずいぶん・・・いや、かなり変わってるな」
「そうね、里美が呆れていたのにも頷ける」
アヴドゥルとイシズはため息をついてる。
「ん?あなた方は・・・確か・・・炎のスタンドを使うモハメド・アヴドゥルとイシズだったか・・・?」
「初対面で『呼び捨て』とは、失礼な坊やだこと」
「すまないね、僕は『尊敬した人物』にしか『さん』付けしないんだ」
アヴドゥルとイシズの頭に『怒り』マークがついたのは言うまでもない。