杜王町編・第9話 ラット~ネズミ(虫食い)~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「ボサッとしてないで身を屈めなさい」
2人の頭を抑えつけて岩場に身を潜める里美。
「承太郎、斜面中腹と言っていたけど距離はどれくらい?」
「60mってところだ、あの3つの岩場に隠れてこちらを狙っているんだろう」
〈里美さん(母さん)も切り換え早ェー!(い!)〉
「したたかな奴だ、次のスタンドの針を撃ってくる気配がない・・・発射地点を知られたから様子見をしているってーところか」
「でも、陽が落ちて暗闇になったら私たちが不利になる。ネズミは五感では私たちより鋭い」
「ああ、一か八かに出るしかねーな」
承太郎は自分のライフルの弾丸を仗助に渡す。
「仗助、俺の分の弾はお前にやる」
「え?」
「俺が囮になって『虫食い』に攻撃させる、お前は発射地点を見つけ出してヤツを狙撃しろ」
「な、なんスてェ~~!?」
「60mの距離なら弾丸はスライダー気味に浮上するからターゲットより1cm下を狙え、それで命中するはずだ」
「な、なんで俺なんスかッ!?」
「俺は『傷は治せない』、そしてお前は『自分で負った傷は治せない』。
その両方ができるのは里美だけだ、だからこいつに囮をやらせるわけにはいかない。
静亜はスタンド経験が浅すぎる、『虫食い』の相手をするには、ちと力不足だ。
残るはお前か俺だ、だがもし、俺や里美が動けなくなった場合、頼れるのはお前だけだ。
だから『狙撃する役目』をお前に頼むんだ、お前がやらなくちゃあならないんだよ。
いいか?気合入れろよ・・・!!仗助!!」
そう言うと荷物を置いて岩の陰から出て行く承太郎。
ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!
標的が向かってくるので攻撃を再開する『虫食い』。
「『スター・プラチナ・ザ・ワールド』!」
時を止めながら『虫食い』の攻撃を避ける承太郎。
「おいおいおいおい!!心の準備ってのが~~~~っ!」
「そんなことを言ってる時間はないよ、仗助くん」
里美は自分の双眼鏡で発射地点を探る。
「どうだ?里美」
「撃った後、移動しているみたい、一か所に留まることはしてない!」
「なら、斜面横から回り込んで近づいてみるか・・・仗助、撃つ瞬間を見つけろ!」
「う、撃つ瞬間!?」
承太郎の双眼鏡で覗き込む。
ドシュババババッ!!
承太郎に連続的に撃ち込んでくる。
「!!」
連続攻撃によって『虫食い』が見えた。
「いたッ!見えたぜ!」
承太郎はスター・プラチナで時を止めて徐々に近づくが・・・。
「!」
数本の毒針が右足と右腕に命中した。
「どうして!?承太郎は避けたはず!」
「野郎・・・俺がかわすのを計算して、岩を使って針を反射させやがった・・・『跳弾(ちょうだん)』ってやつか」
刺さったところから肉が溶けていく。
「うぐっ!」
「承太郎!」
「承太郎さんッ!」
体勢を崩したことにより意識が承太郎の方にいく仗助。
「俺を見ているんじゃあねーぜッ!仗助ッ!!
ヤツをしっかりと狙え!攻撃してくる時、必ず仕留めろ!!」
承太郎はそう言うがあの足では時を止めても、もう満足には動けないだろう。
弾丸は4発あるが『虫食い』が4発撃たせてくれる余裕はくれないだろう。
仗助は再び、双眼鏡を覗く。
『虫食い』の居場所は変わらない、承太郎の負傷具合を見て、動けないことを悟ったのだろう。
〈やるしかねェッ!!〉
仗助はライフルの弾をクレイジー・ダイヤモンドで構えるが岩が邪魔をして一撃で仕留めるには無理がある。