杜王町編・第9話 ラット~ネズミ(虫食い)~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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〈そんなこと言ってもよォ~~、俺の靴・・バリーだよ!25000円もしたのよ、これ!靴下はミスター・ジュンコだしよォ~~〉
仗助はローファーと靴下を脱いで裸足で水溜まりに入る。
〈うえ~、気持ち悪い感触だぜェ・・・〉
そう思ったのもつかの間・・・。
「仗助くん、何してるの!」
「んぐ?」
口に靴下を咥えている仗助は既に水溜まりから出ている里美を見た。
「その中、ヒルがいたよ!裸足で入ったら危ないよ!」
「うえっ!!」
『ヒル』という言葉につい、身じろぎしてしまった仗助。靴下とローファーは水溜まりの中にボシャン・・。
〈うぎゃあああ~~~っ!!俺のバリーとミスター・ジュンコがああァ~~!!ネズミの野郎ォオオオ―ッ!〉
『見つけたら絶対に許さん』と思った仗助だった。
――――――――――――
それから数十メートルのところで・・・信じられないことが起こった。
「ばかな・・・」
「やられた・・・」
「どうしたんスか?承太郎さん、里美さん」
「気をつけろ、仗助・・・続いていた足跡が、ここでいきなり消えている」
そう、足跡が消えているのだ。
空でも飛ばない限りそんなことはできない、まして相手はネズミ、空も飛べるわけがないのだ。
「な、何で足跡が消えてるんスか?!ここの土は柔らかいんスよ、消せるわけがないッ!
わかった、土の中だ・・・穴を掘って潜って蓋をしたんだ!」
「いいえ・・・もっと単純なことだよ」
「単純?」
「『バックトラック』」
「何スか?それ?」
バックトラックとは・・・
進んできた足跡をそのまま同じように踏んで、数メートルバックして、どこかで木とか草むらに飛び移るという、野生動物がやる信じられない特殊技能である。
日本では『ヒグマ』や『イタチ』、『ウサギ』がよく巣に戻る時に追跡されないためにやるといわれている。
『ネズミ』がバックトラックをしたという記録はない。
「つまり・・・こーゆーことっスか?
『俺たちは完全にネズミのやつにいっぱいくわされた』」
「そうだね、おそらくヤツは私たちを雑草の茂みの見えるところから狙っている。
完全に術中に嵌った、こちら側が狙われる立場になったッ!」
4人には視線がビンビン伝わってくる。
「落ち着け、仗助、静亜。
『虫食い』のスタンド攻撃は見えないスピードじゃあない、発射地点を見逃すな、いいな?
潜んでいる場所が分かれば逆に狙撃できる!」
仗助と静亜は近くにある岩の陰に隠れながら周囲を警戒する。
「・・・・?」
そこで仗助が何か見つけた。
「何だ、コレ?」
手に取ろうとした時、急に痛みを感じた。
「うぐうっ!?」
「仗助さんっ!」
「「!?」」
「な、何だこりゃあ~~~っ!」
仗助が手を見ると、それは自分たちが仕掛けた罠だった。ネズミ捕りの罠に手を挟まれたのだ。
「ネズミが俺たちの罠を使っただとォ―――ッ!」
ドシュウ―――ッ!
「なっ!!」
仗助の喉に毒針が刺さる。
「仗助さんッ!」
「『スター・プラチナ・ザ・ワールド』!」
承太郎が時を止めた。
「やれやれ、なんとか1秒止めるのが精一杯ってところか」
ビシッ!
腐った肉片ごと毒針を弾いた。
「おおおおおおお!!」
「慌てるな、仗助・・・毒が回る前に『針』は抜いておいた、刺さった部分の肉ごとな。
もう『溶け』やしない、雑菌が入る前に里美に止血してもらえ」
アイス・フェアリーの能力で治療される仗助。
「そして正確ではないが、ヤツの位置が分かった・・・あそこの斜面中腹だ」
「あの短時間で仗助さんの対応もネズミの居場所も分析するって・・・」
「スゲェぜ・・・完璧に俺たち置いてきぼりじゃあねーか」
感心している静亜と仗助。