杜王町編・第9話 ラット~ネズミ(虫食い)~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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〈針・・ッ、おそらくコレに触れたことによって、あのネズミや老夫婦は溶けたんだわ〉
「『氷の盾(アイス・シールド)』!」
ネズミのスタンドの放った針はアイス・フェアリーの氷に阻まれて里美には届かなかった。
「仗助くん、ヤツはっ!?」
「・・・・・」
椅子に小さな穴が開いている、どうやらベアリングは言われた様に撃ったようだ。
問題はヤツに命中して、尚且つ仕留めたかである。
「さっきの針が肉体を溶かす凶器、不意打ちや至近距離の戦闘だとかなり厄介になってくる・・・おまけにヤツに私たちがベアリングを使うということはもうバレている」
仕留められていればいいが・・・と思ったが、椅子の陰からネズミが顔を出した。
「死んでない!」
「野郎ッ!しぶとい!」
3発目を取り出す仗助だが・・・。
「ギャース・・・」
血飛沫をあげて倒れ込むネズミ。
どうやら2発目は命中していたようだ。
「やったッ!今度こそ仕留めたぜ!!」
「ほっ・・・」
安心して座り込む2人。
「眉間には当たらなかったけど、やっつけたぜェ~~~!危なかった・・・」
「それでもよくやったよ・・・焦らずに落ち着いて対処できた、前進よ」
「どうもっス・・・」
まだ安心してる座り込んでる仗助に余所に承太郎を呼びに行く里美。
「承太郎、ネズミが台所にいたよ!仗助くんが仕留めてくれた・・・」
「母さーん!!」
すると静亜が泣きながらやってきた。
「ど、どうしたの?」
「父さんがッ・・・父さんが向こうの部屋で!!」
「え?」
部屋の方を見ると脂汗をかいた承太郎がやってきた。
「もう何やってんスか!肝心なときにイネ――んスからよォ~~、俺、心細かったっスよォ―――!」
「仗助さん!そんなこと言ってる場合じゃないよォ!!」
まだ泣いてる静亜。
「お、おおお――っ!?ホントにどうしたんだよ?」
「仗助、どうやら日没までに追跡しないと厄介なことになるな・・・」
ネズミの死体を確認していた承太郎は立ち上がってとても深刻そうな顔をしている。
「どういうこと?それに何で静亜がこんなに泣いているの?」
承太郎は隠していた右手を見せた。
「「!?」」
「もう1匹いたの!スタンド使いになったネズミが・・・向こうの部屋に!」
「調べていると窓のところから、いきなり撃たれた。
かわすべきだったが『星の白金(スター・プラチナ)』でその針を掴んで調べようと思ったのが間違いだった」
「あの針を掴んだの!?」
「ああ、どうやらあの針には『スタンド毒』のようなものがあったようだ、回るとスタンドさえも溶かされる」
承太郎の右手は黒ずんで溶けた部分からはブクブクと膿んで腐った体液が垂れてくる。
「静亜は無事だったの?!」
「私は父さんが庇ってくれたから大丈夫・・・」
我が子が無事だったことにひとまず安心した里美。
「もう1匹は、そのまま外へ逃げ去った・・・仗助が台所でもう1匹を始末したことを悟ったんだろう。
針1発でこんな有様だ、5~6発も刺されりゃあ人間ひとりドロドロだな・・・」
「すぐに治療する、仗助くんは老夫婦の方をお願い」
「ウイっス!」
クレイジー・ダイヤモンドとアイス・フェアリーで各々治療を始める。
「でも、もう1匹いたって子ネズミがいたってことでスか?」
「いいえ、音石がネズミが射抜いたのは10日ほど前・・・ネズミの妊娠期間は20日から22日くらい。
だから、スタンドの遺伝ということはありえない」
承太郎の治療を終えた里美はあるところに電話をし始めた。
「もしもし、空条里美です」
『ああっ!里美さん!ずっと連絡してたんですよ!承太郎さんにも!』
「ごめんなさい、例の音石の射抜いたネズミを追跡していたから電源を切っていたの。
・・・・連絡っていうのは音石の供述に変化があったからね?」
『そうですッ!音石明はネズミを『2匹』、矢で射抜いたことを隠していました!』
「やっぱり・・・念のため確認するわ。
あいつは確かに『2匹』と言ったのね?『3匹や4匹』ではなく『2匹』だと・・・」
『はい!間違いなく『2匹』と言いました!』
「わかった、ありがとう」
電話を切るとため息をついた里美と承太郎、しかしコンマ数秒で怒りのオーラが出ている。
「やれやれ、音石明・・・やってくれたな」
「今度、刑務所に行ったらどうしてやろうかしら・・・フフフ」
仗助は改めて『この2人、怖ェー・・・』と思った。