第9話 黄色の節制~テンパランス~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「この・・・こえだめで生まれたゴキブリのチンポコ野郎のくせにっ」
男の前髪を掴んで持ち上げたかと思うと・・・。
バックブリーカーで男の骨をバキバキいわせている、当然男も痛さに叫びをあげる。
「こいつはメチャ許さんよなあああ」
力を強めれば強めるだけ骨が軋む。
「か、花京院くん・・・」
変貌した花京院に驚く里美。
「おい!何をしているんだ花京院、死んじまうぜ」
承太郎が止めに入る。
「やめろ、血を吐いている」
制止に入った承太郎をじーっと見る花京院。
「す・・・すごい!バックブリーカーなんて荒技を!
それにあんな下品なセリフをあの人がはくんて・・・」
アンも驚いているようだ。
「ほら、ほーらほーら」
また力を籠める花京院。
「やめろと言ってるのがッ!わからねぇのかッ!」
見かねた承太郎が無理矢理花京院と男を引っぺがす。
「てめー、花京院。どうかしてるぜ、興奮してるのか?」
「・・・・・」
花京院は承太郎を睨みつける。
「痛いなぁ・・・なにも僕を突き飛ばすことはないでしょォ。
こいつは僕の財布を盗ろうとしたとっても悪い奴なんですよ、懲らしめて当然でしょう?」
そういうと財布を拾い里美の持っていたヤシの実の果汁を受け取る。
「ちがいますかねェ?承太郎くん!」
「・・・・・・」
「んん?何睨んでるんだよ?
随分とガンたれてくれるじゃあないか、承太郎くん。
まさか、あんたァ――こんな盗っ人をちょっと痛めつけたってだけで、この僕と仲間割れしようっていうんじゃあないでしょうねぇ――?」
「・・・・・・」
「っ・・・・」
緊張した空気が襲う。
「わー、カブト虫だ!」
「カブト虫?どこ?」
「あそこ!あそこ!4匹固まってる!」
しかし、その空気は無邪気な子供たちの声に破られた。
「フフフ・・・。
JOJO、どう大袈裟に考えないでくれよ。今日はちょっとばかりイラついていたんだ・・・旅に疲れ始めてね。
機嫌が悪いって日さ・・・君だってそういう時があるだろう・・・?
確かに、ちぃーっとばかしやりすぎて痛めつけてしまったな」
「機嫌が悪い?・・・・・良さそうに見えたがな」
そう言うと承太郎は踵を返す。
「じじいとアヴドゥルは列車でインドへ向かった方がいいと計画している。
明日出発だ、シンガポール駅へのチケットを予約しに行くぜ」
「・・・・・」
「行くぞ、高瀬」
「あ、うん」
花京院の様子が気になるが承太郎についていく里美。
「ねえ、空条くん」
「何だ?」
「花京院くん、今日はちょっと変だよね。いつもの雰囲気というか・・・落ち着きがないというか・・・」
「・・・・・」
「空条くん?おっと・・っ!」
するとアンが背中に抱き着いてきた。
「どうしたの?アンちゃん」
「な、なんでもない・・・」
「何でもない」と言うわりにアンの顔は真っ青だった。
―――――――
「ケーブルカーで丘の上まで行くのかい?」
「ああ」
「アンちゃん、どう?少し落ち着いた?」
「うん」
アイスクリームを食べながら話している2人。
「なぁ、里美ちゃん。そのチェリー食うのかい?食わないならくれよ、腹が減ってしょーがねーぜ!」
「え?うん、いいけど・・・」
「ありがとう、おおっと――あぶないッ!承太郎くん!」
チェリーを取るついでにと言わんばかりに花京院が里美の左隣にいた承太郎の背中を押した。