杜王町編・第9話 ラット~ネズミ(虫食い)~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「いたァ~~~っ、いやがったっスよ、里美さん!」
「うん・・・でも、食べるのに夢中でこちらにはまだ気づいていないみたい。
ということは、冷蔵庫の扉はコイツが開けたってことになる」
「そんなことってあるんスか?
って、都合のいいように考えたんですがねェ~、俺も・・・このネズミはスタンド使い、何をやっても不思議はねェ・・・」
「承太郎はまだいる?」
仗助が廊下を確認するが姿は見えない、どうやら静亜を連れて向こうの部屋に行ってしまったようだ。
「ダメっスよ、いないみたいス・・・」
「そう・・・じゃあ、私たちで仕留めないとならなくなったってことね。
ちょうど、あちらさんもこっちに気付いたみたいだし・・・」
「え?うっ!?」
再び振り向くと、バッチリとネズミと目が合った。
ネズミは肉片らしきものをムシャムシャと食べている。
「やっぱり、フンの内容物は肉だったようね。
それも・・・普通の肉じゃあない」
ギギギィ―――・・・・
すると冷蔵庫の扉が全開になった。
「こっ、これはっ!?」
何と冷蔵庫の中にはこの家の住人である老夫婦が体を溶かされて、固められ、収納されていた。
「うぐ・・・」
「ううう・・・・」
完全に溶かされたわけではなく部分的に残っているため、意識はあった。
呻き声がなんともおぞましい。
「このネズミ・・・この家の老夫婦を自分のスタンド能力でさっきのネズミの煮凝りみたいにして、しかも冷蔵庫に保存していたようね」
「うげェ・・・なんて、ひでーことしやがるんだっ、コイツはよォ!」
「仗助くん、ベアリングを・・・こう狭いと私のスタンドは不利だわ。
君のクレイジー・ダイヤモンドであいつを仕留めて」
「お、俺がやるんスか!?」
「そうだよ、ここは君の出番・・・さっきの試し撃ちでも言ったけど、生き物を相手にする場合は、まず『落ち着く』こと。
決して焦ってはいけない、アイツは今、私たちの出方を見定めている。
射程距離がわかってしまったら、もう仕留めるチャンスはない」
「・・・・プレッシャーっスよ~~っ!」
仗助はポケットからベアリングを取り出す。
しかし仗助のいる場所からはテーブルとイスが微妙に標的に被さるので上手く狙えない。
もう3歩横に移動しようとする。
ジリ・・・ジリ・・・
2歩ほど足を進めた時、ネズミが肉をかじるのを止めた。
〈食べるのを止めたぞッ!ちくしょーッ!限界かよ!!
ここが奴の近づけさせる射程距離の限界ってーところかよ!しょうがねえッ、冒険だぜッ!
この位置から叩き込むしかねェ!!
里美さんにも良いところを見せてやらなくっちゃあなァ―――っ!!〉
ネズミが後足に力を込める、走り出すようだ。
「今だッ!」
ドバアッ!!
仗助がクレイジー・ダイヤモンドでベアリングを放つ方がネズミの動きより早かった。
そして見事、ネズミの左肩辺りに命中した。
「やったぜっ!」
「ギャースッ!」
しかし弱らせたようだが、致命傷には到らなかったようだ。
そしてネズミは『この野郎!お返しだ!!』とでもいうようにスタンドを発現させた。
「これがヤツのスタンド!」
「俺たちを攻撃しよおっつーのか?なめてんじゃあねーぞ、てめ~!第2弾で必ず仕留めてやるぜ!」
「仗助くん、気を付けて!」
ネズミはすぐに攻撃してくるかと思いきやテーブルの下に隠れた。
どうやら威嚇のつもりでスタンドを発動し、そのまま物陰を利用して逃げる魂胆だったようだ。
「逃がすかよ!!」
クレイジー・ダイヤモンドでテーブルをひっくり返し、入り口を塞ぐ仗助。
「上手い、仗助くん!そのままヤツを逃がさないで!」
「了解っス!」
「承太郎!ネズミはこっちにいるっ!早く来て!」
向こう側の部屋にいる承太郎に向かって声を放つ里美。
「里美さん!」
「!」
「ギギ―――ッ!!」
逃げ道を失ったネズミは椅子の陰に隠れたが、どちらか片方を殺してその隙に逃げようと考えたのか、スタンドで里美を標的にした。
「・・・・このスタンド、もしかして・・」
狙われた立場だが、それでようやくヤツのスタンド能力が分かってきた。
「仗助くんッ!ヤツが私を狙っているうちにベアリングを撃って仕留めて!」
「で、でもッ・・・」
「いいから!!」
「ギャアアァァ―――ッ!!」
ドンッ!
ネズミのスタンドが何かを発射させる。