杜王町編・第9話 ラット~ネズミ(虫食い)~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「10年経っても変わらずだな」
「フフフ、おかげ様で♡」
これで承太郎が里美に試し撃ちをさせなかった理由がわかった。
長年の付き合いというか、夫婦ならではなのか信頼されているのだろう。
「これで私の腕は納得してもらえたかな?仗助くん?」
「ええ!もちろんっスよ!文句なしっス!」
「フフフ、ありがとう。でも、仗助くん。問題はここからだよ」
「え?」
「里美の言う通りだ、静亜、お前も注意して聞くことだ」
「へ?」
「追跡前の忠告だ、生き物を相手にする場合、『早さ』よりも『落ち着く』ことを第一に考えろ」
「そう、今は標的は『動かない空き缶』だったけど、本来は『動く生き物』を標的にしなければならないということを忘れてはいけない」
承太郎は静亜に里美は仗助にそれぞれ言い聞かせるように話し出す。
「もしネズミを射程内で見つけておきながら外したら、もうそのネズミは俺たちの射程内には入ってこないからな。
だから命中すると確信が持てるまでは発射するな、いいな?」
「生き物は、そのところ敏感だから・・・くれぐれも軽はずみに連発しないようにね」
「「別にプレッシャーかけるわけじゃあねーがな(ないけどね)」」
ビシッと指を向けられる仗助と静亜。
「・・・・・」
「十分、かかりました・・・プレッシャー・・・」
2人は笑顔が引きつらせている。
――――――――――――
世界中に約1000種あるネズミ類のうち、人間の生活内で生活するのは、たったの3種類である。
1.ハツカネズミ
2.クマネズミ
3.ドブネズミ
音石明は用水路でネズミを射たという。
この3種類のうち、水を好むのはドブネズミだ。
大きいもので体長20~30cm、体重は1kgにも達するものもあり、ジャンプ力は2m以上、よく泳ぎ、どこにでも住み、何でも食う。
それが『ドブネズミ』だ。
「地図だとこの辺りの用水路ね」
4人は杜王町南の畑の近くにある用水路に辿りついた。
「見ろ、ネズミの足跡だ」
承太郎が用水路沿いの道にネズミの足跡を見つけた。
「何匹いるかはわからんが、間違いなくネズミはいる」
「鳥の足跡っていう可能性はねーんっスか?」
「前足の指が4本、後ろ足が5本、そしてこのS字に部分的に引きずっている線は『尻尾』の跡だ。
ネズミで間違いないだろう、おそらく体長20cmぐらいだ」
「図鑑とかで見たことない?ネズミやリスって齧歯類(げっしるい)なんだけど、人間や猿以外の哺乳類の中で唯一、手で物が持てる動物なの。
ただ親指は退化しちゃって無くなってしまっているけれど、よく『こういう』風に木の実とか持つでしょ?」
両手で親指を内側に曲げて木の実を持つようにして見せる里美。
「ほほ~う、言われてみれば・・・見たことあるっスね」
「でしょ?」
「おい」
承太郎がまた何か見つけたようだ。
「この葉っぱの裏に『ダニ』がいる。
ってーことは、ここをしょっちゅうネズミが通っているってことだな。
道から見てあやしいのはあの排水溝だ、奥に巣がある。とりあえず、ここに何個か罠を仕掛けておこう。仗助、カバンから出してくれ」
「はいッス!」
「ついでにビデオカメラで録画しておく、もしスタンド使いなら、その罠に対して何かする所を撮影できるかもしれん」
「相手のスタンドの能力がわかるってことだね」
「その通りだ、静亜。お前も仗助の手伝いをしてくれ、手を挟まない様に気を付けるんだぞ」
「うん!」
仗助のところに駆け寄り、承太郎のリュックから仕掛けを取り出す。