杜王町編・第8話 ヘブンズ・ドアー~岸辺露伴~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「さあ!早く次の『経験』が欲しいんだッ!次のページを見せてくれッ!
ページを取れば取るほど君の体重は減っていくけど、かまいやしないだろう?
君は『傑作』としていつまでも生き続けられるんだからねェ―――ッ!!」
露伴はそう言うと文字のビッシリ書かれた1枚のメモを取り出した。
しかし、そのメモは少し妙だ。そのメモは『人の顔の形』をしているのだ。
そしてそれを見た康一は全て思い出した、昨日、岸辺露伴に何をされたかを・・・・!
「あ、ああああ・・・・ああああ―――っ!!」
康一の顔や体の服や皮膚が剥がれ、下から本のように文章が現れる。
「お、思い出したッ!うああああ――っ!『ヘブンズ・ドアー(天国への扉)』!!あなたはスタンド使い~~~~ッ!!」
「おいおい!『作品』じゃあなく一コマ見ただけで『本』になっちまったぞ!こいつはスゴイッ!僕は成長しているぞッ!『漫画家』としても!『スタンド使い』としてもッ!」
露伴は容赦なく康一の顔の文章を引きちぎる。
――――――――――――
「あれ~?里美さんとハトホルじゃあねェか~?」
「おはようっス!」
康一が家に入るのを見ていた里美とハトホルだったが、そこへ仗助と億康がやってきた。
「仗助くん、億康くん」
「どうもっス!どうしたんスか?」
「実は康一くんがこの家に入って行ったのよ」
「康一が?実は俺たちも康一が通学路とは別の方向に行くのが見えたんで追ってきたんスよ」
「そうなの、少し前に入って行ったよ」
「おやおや・・・あの顔は・・・『クレイジー・ダイヤモンド』の東方仗助と『ザ・ハンド』の虹村億康、『氷の妖精(アイス・フェアリー)』の空条里美じゃあないか・・・あの子供は確か・・・」
康一の顔のメモから探る露伴。
「そうだ、『ハトホル』だ。ジョセフ・ジョースターの護衛でやってきたモハメド・アヴドゥルとイシズの娘・・・、随分と大人数で来たものだ。
しかし、何故ここに来たんだ?康一くんが僕のことを喋るはずがないし、不思議だな・・・」
シェードの隙間から4人を観察している露伴だったが、ふと後ろを振り返る。そこに康一の姿はなかった。
当の康一はというと外にいる4人に助けを求めるため、這いずりながら階段を下りていた。
「仗助くんッ・・・億康くんッ・・・、里美さんとハトホルもいるッ!
何で、僕がここにいるのかわかったのは知らないけれど、助かるかもしれないッ!なんとかして彼らに助けてもらわなくてはああああ~~~っ」
ようやく玄関にたどり着いた康一、ドアノブに手をかけて思いきり押し出た。
「あれ~~~っ?億康くんに仗助くん!里美さんにハトホルもいるじゃあないか!何でここに僕がいることがわかったの?」
「何でって・・・君が通学路とは真逆の方向にいて、フラフラしながらこのお家に入っていったのが見えたからよ」
「え?そんなにフラフラしてました?僕?」
「ええ、体調でも悪いのかと思ったんだけど・・・その様子じゃあ大丈夫そうだね」
「はい!実はここだけの話なんですけど~~、ここ、岸辺露伴っていう漫画家さんのお家なんですよ!」
「え!?ここがあの人気漫画を描いている人のお家なんですか!」
「うん!そうなんだよ!ハトホルも見てるの?『ピンクダークの少年』!」
「はい!大ファンです!」
2人は盛り上がっている。
「岸辺ロハン?知ってるか~?仗助」
「いいや、俺『パーマン』も知らなくって間田に馬鹿にされたぐれーだし」
「へえ~、ここがねェ・・・」
里美は家を見上げる。
「ねえ!中に入って一緒に見学しない?」
「え!でもお仕事中なんじゃないんですか?露伴先生」
「大丈夫!大ファンだって言ったら快く入れてくれたんだ!」
「そうなんですか!どうしますか?里美さん」
「ふーん・・・康一くん、君、学校の時間は大丈夫なの?遅刻しちゃうよ?」
「そうだぜ!それに有名人ってキンチョーしちまうから俺も遠慮しとくぜ」
「おれも~」
「そっか・・・」
少ししょぼんとする康一。
「見学は康一くんから後日にしますって『露伴先生』に伝えておいて、そしたら今度来れるでしょう?」
「あ、そうですね!」
「それから時間もないし、区切りよくして早く登校しなさいね」
「わかりましたッ!」
「そいじゃなー、康一」
そう言って4人と別れた康一。
しかし、何かスッキリしない・・・本当はもっと別に伝えることがあったはずだ。
モヤモヤしながら露伴宅に戻る康一だが・・・。
「ああああああっ!!思い出したあ―――っ!!」
どうやら思い出したようだ。
しかし、何故か危険を知らせることが出来ない。露伴が言ったように昨夜、入浴する前に体重計に乗った時、20kgも減っていた。
おそらく露伴が『本』となった康一の資料を剝がされたため体重が減少したのだろう。
さらに、露伴は康一自身を本にした際に余白に書き込みをしていた。
『岸辺露伴を攻撃することはできない!』
この書き込みがある限り、露伴の身に危険が及ぶこと、不利になることは康一にはできないのだ。