杜王町編・第5話 レッド・ホット・チリ・ペッパー~音石明~
名前変換
この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「うーん、例えば・・・ラジコン、とか・・・」
ニッコリ答える里美。
「そう、おそらくヤツは街の模型屋からラジコン式の模型飛行機を盗んでいるだろうな」
「ら、ラジコン式の・・・」
「模型飛行機だとぉ~~!?」
「でも、ありうるよッ!スピードが乗れば模型飛行機とはいえ時速100キロ以上は出るっていうし!
このモーターボートより早いッ!しかも操縦は『チリ・ペッパー』だから燃料とバッテリーが続く限りどこまでも遠く。どこまでも高く飛べる!」
「そうだ、だから仗助。
お前はここに残って何かが飛んだら本体を探さなくてはならない!
里美を残すのはこいつのスタンドの射程距離がこの中の誰よりも広範囲だからだ、港から飛んだ物は難であろうと叩き落とす。
そして康一くん、君にもエコーズで探すのを手伝ってもらうぞ。射程距離は50m、手伝うには十分だ。
さっきも言ったがヤツが俺たちよりも先にボートへ着けば負けだ!
自分の父親はおめーが陸地で守らなくてはならないんだッ!」
「・・・・・・」
「わかったな・・・仗助」
「ああ・・・1秒を争う事態だっつーことはよーくわかってきたよ・・・」
「よし、それじゃあボートに向かうぞ。億康」
「は、はいッ!」
ボートに乗り込む承太郎。
「億康くん!」
「!」
「頑張ってね、億康くん」
「・・・・おう、ありがとうよ・・・康一・・・」
仗助もボートから陸地へ上がる。
「里美、こっちは任せたぞ」
「うん、承太郎も気を付けて」
里美、仗助、康一はボートを見送った。
「はあ・・・・」
「複雑?」
「え?」
「『ジョースターさんと会うのが気まずい』って顔に出てる」
顔を覗き込む里美。
「仕方ねーっスよ・・・父親っつっても今まで顔すら見たことなかっただから・・・」
「・・・そうだね」
苦笑する里美。
「でも・・・私は会ってほしいな。確かに複雑かもしれない、でもジョースターさんがいたから君が生まれたんだし、私たちは出会うことができた。
『父親』だと思えとはいわないから『会う』だけでもしてほしいな、君だけは」
「・・・・里美さん」
「こういう言い方は卑怯かもしれないけど・・・・大人になる最初の勇気だと思ってほしい。承太郎も私も君の家族だから・・・私たちを受けとめようとしてくれた勇気をジョースターさんにも出してあげてくれないかな?」
「・・・・・・」
少しの間、沈黙した仗助だが・・・。
「わかりました・・・父親ってのがまだイマイチ、ピンッとは来ないっスけど・・・守ってみせますよ。
あの人が死ねばお袋もワンワン泣くだろうしな」
「本当に・・・君は優しいね」
「へへへ・・・」
2人して笑う、その光景に自然と和む康一・・・しかし、次の瞬間、3人の顔は強張った。
『くそぉ~~、承太郎か・・・この俺の本体を探すためにお前らをここに残したのは~~~!』
「「「!」」」
『ラジコン使う計画が完全に読まれてるじゃねーかよッ!』
「『レッド・ホット・チリ・ペッパー』!」
『YEAH!』
排水溝の中からラジコン飛行機を持ったレッド・ホット・チリ・ペッパーが出てくる。
「空条承太郎・・・頭の切れる男だ、やっぱり、あの男には見つかりたくないぜ。
『星の白金(スター・プラチナ)』はもちろん、判断力もすごすぎるんだよぉ~~、あいつはよぉ~~~っ」
「でしょうね、私だって自分の夫ながら恐ろしくなることもある」
「お前は空条里美か、可愛い顔してお前も頭回るじゃあねーかよッ!
承太郎の考えていること、いつもお見通しだろ?じゃなければこうまで息の合った行動が出来るはずもねぇ~~ッ!」
「全てじゃあないよ、実際読めない部分もあるからね、うちの旦那は。
でもそのへんの金遣いやら夜遊びやらでいつもキーキー喧嘩している夫婦よりはいいかもね」
「フン、だがな・・・いくら息の合った行動と言えど予想外ってもんは付きもんさ。
このラジコン、『スピットファイヤー』は時速150キロまで加速可能、5分もあればジョセフ・ジョースターのいる船まで行ける!
一方、モーターボートは船まで8分から10分ってとこかな・・・つまり!!3分ぐれーでおめーらを始末して飛び立てば余裕で追い越せるってわけだなッ!」
自信満々に解説してくるレッド・ホット・チリ・ペッパーの本体。