杜王町編・第5話 レッド・ホット・チリ・ペッパー~音石明~
名前変換
この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌々日・・・仗助と康一、億康は店も何もない原っぱへ集合していた。
「なあ、仗助。何でこんなさびしいところに呼び出したんだよ。
カフェドゥ・マゴかトニオさんとこじゃあ駄目なのかよ?俺、さっきから虫に刺されて・・・かゆくてたまらねーよ」
「ここに呼び出したのは承太郎さんだ」
「承太郎さんが・・・?何の用かな?」
「『チリ・ペッパー』のことだろーぜ」
「え!?『チリ・ペッパー』って・・・あの『レッド・ホット・チリ・ペッパー』のこと!?」
康一が叫ぶと億康の雰囲気が変わった。
「現れたのか?」
「ああ、一昨日の夜・・・・俺んとこにな」
「おめー!何で俺を呼ばねーんだ!?」
確かに『レッド・ホット・チリ・ペッパー』は自分の兄の仇だ、それが目と鼻の先に現れたのだ、億康としては気が気ではない。
「知らせない様に言ったのは私たちだよ」
「「「!」」」
その時、承太郎と里美がやってきた。
「ここに呼び出したことにも訳があるの、電気の通っている場所じゃあ話の内容を『チリ・ペッパー』に聞かれてしまうから」
「億康、俺だってよぉー・・・『チリ・ペッパー』にゃあ完全に頭に来てるんだぜ!ヤツは知らねー間に人ん家に入り込んでやがった・・・・聞いたり、カッパラったりはやつの自由さ。
いろんな家で物や金を盗んでいると俺は見たぜェ~~~」
「そ、そおーいやあ、この間、キチッとやっておいた宿題が朝起きたら机の上から消えていた!
てっきり僕は母さんがゴミと間違えて捨てたのかと・・・」
「ンなこたあー大した問題じゃあねェーだろッ!康一ィ――――ッ!
俺が言いてェ――――のはなあっ、『チリ・ペッパー』は俺たちがいるからまだ騒ぎを起こさないだけで、その気があったらスケベ電話をかけるのと同じくらいの手間ヒマで頭に来た人間の命を電線の中に引きずり込めるってことさッ!
弓と矢でブッ刺すのはもちろん、もう既に誰かがそうなってるかもしれねェ―――ッ!」
「まあ、確実に射抜いているでしょうね・・・あの挑発めいた口調からしてかなり行動派だと思う。弓と矢を手に入れたら試し撃ちをしたくなる性格でしょうね」
「ええ、それにもう1つ・・・俺はヤツが力を付けていることを実感した!
早いとこ『チリ・ペッパー』の本体を見つけ出さなくっちゃあならないッ!」
「でもどうやって見つけ出すの?仗助くん・・・」
「その方法を考えるためにここに集まったんでしょう?承太郎さん、里美さん」
「いや・・・少し違う、『見つけ出すことはできる』のだ、『見つけ出すことのできる』人物が今日の正午、杜王町の港に到着することになっている」
「え~~~~!!正午ってあと2、30分だよ!?」
「マジかよ・・・『チリ・ペッパー』の本体を見つけ出すことが出来る人物だと!」
「スタンド使いっスか、そいつ!?」
驚く3人。
「ええ、スタンド名は『隠者の紫(ハーミット・パープル)』・・・念写の能力を持っていて写真やテレビ、地面などに映し出すことが可能。
ただ、かなり高齢だから実践の戦闘能力としては皆無、あてにしない方がいいかも・・・」
「高齢って・・・そいつ何歳スかァ?承太郎さんと里美さんの知り合いスか?」
「ええ、とてもよく知っている男性でね・・・昔は結構マッチョな体格をしていて面白い人だったんだけどね・・・」
ポリポリと頬を掻いている里美。
「趣味がコミック本集めだったからな、だが・・・今じゃあもう見る影もない。年齢は79歳だったか・・・」
「79!?クソジジイじゃあねーかよッ!」
表情が引きつる仗助。
「ああ・・・足腰は弱くなって杖をついている。
2年前に胆石除去の手術をしたし、白内障も患っている。
歯は総入れ歯で・・・『Tボーンステーキが食えない』と嘆いていたよ・・・頭もボケ始めている」
「おいおい~~・・・まさか今じゃあポストとお話しするのが趣味っつーんじゃあないでしょおーね――――ッ、そいつッ!」
「あ、それはないから安心して。ポストと人間を間違えるとかそういうのはないから」
「はあー・・・そうですか」
そこで仗助は承太郎の言葉のある個所が気になった。
「今、『ステーキ』って言いましたよね?外国人っスか?そいつ?」
「ええ、私たちはできるだけ関わらせないように止めてたんだけど・・・『弓と矢』の話を知った途端に勝手に日本に渡って杜王町に来たらしくてさ。
私たちも知ったのは一昨日なの・・・全く、困ったもんだわ」
「やれやれだぜ・・・お前らにはジジイを守ってもらうためにここに集まってもらった。
もし、ジジイの存在を『チリ・ペッパー』のやつが知ったらジジイを殺すだろう!『チリ・ペッパー』は本体を捜されるのを一番恐れているだろうからな」
「あ、あの・・・・」
「なーに?康一くん」
恐る恐る手を上げる康一。
「ちょっと確認なんですけど・・・その正午に杜王町の港に来るっていうおじいさんって、もしてして・・・」
察しが良いとばかりに苦笑する里美。