杜王町編・第3話 『ザ・ハンド』と『バッド・カンパニー』~虹村兄弟~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「来ちゃダメッ!」
「「!?」」
突然の制止の言葉に驚く億康と康一。
「見ない方がいい・・・君には酷すぎるよ、億康くん。できれば康一くんも・・・」
「!」
その言葉に何を見つけたのか想像できた億康、制止を利かずに外へ上がった。
「っ!?」
億康が見たものは・・・電線に横たわっている兄の焦げた死体だった。
おそらく先ほどの電気を操るスタンドが弓と矢を奪った後に感電死させてそのまま電線の上に放置したのだろう。
「億康・・・」
仗助が声をかけると拳を強く握った億康。
「兄貴はよ・・・ああなって当然の男だ・・・まっとうに生きられるはずがねえ宿命だった・・・、でもよ・・・でも兄貴は最後にッ!俺を・・・最後の最後に俺を庇ってくれたよなあ~~~っ、仗助~~~、おめーも見てただろォ~~~?」
「ああ・・・確かに見たよ、おめーの兄貴はおめーを庇った」
「ううっ・・くっううう・・・ッ!!」
それを聞くと億康は泣き崩れた。
「やっぱり、罵っていてもバカ呼ばわりしていても・・・君のお兄さんは昔も今も『弟想いの優しいお兄さん』だった。兄弟っていうのはそう簡単に断ち切れるものじゃあないんだよ」
里美は嗚咽している億康の背中をさすっていた、そして仗助の手を借りて上がってきた康一も形兆の死体と泣いている億康を見て状況を把握したようだ。
「億康くん、泣くなら後で思いきり泣こう。お兄さんをいつまでもあそこに寝かせているのは可哀そうだしね」
「・・・・つっ・・ああ・・」
4人は形兆の死体を下ろすためにその場を後にした。
虹村形兆は杜王町の西の国見峠霊園に埋葬された。
何者かに奪われた弓と矢は依然・・・行方不明、いったい何人くらいのスタンド使いがこの町にいるのだろうか・・・。
――――――――――――
「ありがとうございました、里美さん・・・」
「いいんだよ、億康くん。君が大きな罪にならなくてホッとしているし、君のお兄さんも最後に弟を守れてよかったと思うよ。
お母さんのところで見守っていてくれるといいね」
「・・・・・」
里美は秘密裏にスピード・ワゴン財団に連絡して虹村家の墓へ形兆の埋葬の手配をした。
弁護士にも相談し、今までの事件に間接的に関係したとはいえ直接、殺人などを行っていないとのことで億康は罪には問われなかった。
さらに里美の尽力で虹村家はスピード・ワゴン財団の援助を受けられることになった。
「お父さんのこともあるし、私の善意だから遠慮なく受けてね。
君にはこれからたくさん楽しいことをしてほしいんだから」
「は、はいッ!あざーっす!」
「それに仗助くんも康一くんも友達が減るのは嫌でしょ?」
「あー、まあ・・・そうっスね」
「もちろんだよ!これからよろしくね、億康くんッ!」
「仗助~~ッ、康一~~~ッ」
あんなことをしたのに受け入れてくれた2人に感動している億康。
「さてと・・・じゃあ、行きましょうか」
「え?行くって、どこへ?」
「杜王グランドホテル」
「「「え?」」」
「承太郎に報告しておかないといけないことがあるし、億康くんも紹介しないとね」
3人は里美に引っ張られてホテルに向かった。
「よく来たな」
ドアを開けた承太郎は3人を招き入れた。
「紹介するね、私の夫の空条承太郎よ」
「ほへ~~っ!」
承太郎を見た億康は呆気にとられていた。
「何だ?」
「いや、デ、デカいっスね~~」
「・・・・」
「あはははっ!良く言われるよ、なんせ195cmあるからね」
「「「ひゃ、195ォォッ~~~!!」」」
「何で仗助くんや康一くんも驚くのよ」
「いやあ~・・・デカいとは思ってましたけど、195もあるとは思ってなかったというか」
「まあ、そうだよね・・・」
「里美さんは驚かなかったんですか?」
「うーん・・・もう見慣れたというか、夫婦生活10年だからね。
まあ、高校の入学式の時はびっくりしたけどね、これだけ大きいから」
「フン」
笑いながらソファーに座るように促す里美。