杜王町編・第3話 『ザ・ハンド』と『バッド・カンパニー』~虹村兄弟~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「仗助くんっ、後ろ!!」
「!」
「野郎ッ!許さねえぜ!もう、許さねえ!」
スタンドを出した億康が突っ込んできた。
「こいつ!近づくとマジで怒るぜッ、今里美さんが治療中なんだ!邪魔はさせねーぜッ!
それに俺のスタンド、クレイジー・ダイヤモンドに破壊されたものは顔を殴りゃあ顔がッ!腕を殴りゃあ腕が変形するぜッ!」
「やってみろ!コラァ――――ッ!できるもんならな――――ッ!」
『手(ザ・ハンド)』が右手を振りかぶる。
『ドラァ――――ッ』
「仗助くん、殴っちゃダメ!!腕を掴んで止めなさい!!」
「え!?」
咄嗟だったがギリギリに『手(ザ・ハンド)』の右腕を掴んだクレイジー・ダイヤモンド。
「どうしたんスか?里美さん」
「その子(億康)、右手に異常な自信をもっている。
それにスタンド名の『手(ザ・ハンド)』にも何か感じる、直感だけどその右手はやばい!!」
「ほう、さすがに同じスタンド使いを何度も相手にしてきただけのことはあるな」
億康の兄が感心したように笑う。
「うぐっ!」
「右手を放さんかい!ダボがぁ!」
『手(ザ・ハンド)』がクレイジー・ダイヤモンドの右脇腹に膝蹴りを入れた。
「!」
やられると思ったが何かに引っ張られた仗助。
「ふうぅ―――・・・」
見ると億康の背中が前に見える。
「なっ・・・」
「危なかった」
どうやら里美がクレイジー・ダイヤモンドと仗助を億康と『手(ザ・ハンド)』から引き離したようだ。
「大丈夫?仗助くん」
「っ!里美さん、康一はッ・・・」
「大丈夫、『氷の妖精(アイス・フェアリー)』の髪の毛を一部巻き付けてきた、自然治癒してるところよ」
その言葉にホッとした仗助。
「逃げてんじゃねーぞッ!仗助ェ――――ッ!友達見捨てんじゃあねーぜ、俺の腕を変形させるんじゃあなかったのかよぉ~~~ッ!」
「仗助くんは康一くんを見捨てたわけじゃあない、ちょっと『障害物』があるから先にそっちを片付けようとしているだけだよ。
そのために君に言っておくことがある、君のスタンドの『手(ザ・ハンド)』、妙にその右手に自信があるようだけど・・・何かあるでしょ?
君はスタンドは近距離タイプ、長年のスタンド使いとの闘いである程度どんなタイプがいるのかは分かっているつもり・・・そして君の場合はその『右手』が能力の鍵ってわけじゃあないかな?」
「ンなこたあ、くたばってから考えやがれッ!」
「死んだら考える頭もなくなるんだけど?分かって言ってる?」
「うるせーッ!行くぞ、コラ――――ッ!」
「ったくこの町の子は何でこうも血の気が多いのか・・・ん?」
そう思った時、億康の後ろの門の表札が目に入った里美。
「ねえ、仗助くん・・・あの表札、ちょっと妙じゃない?」
「え?」
仗助も表札に視線を移す。
〈確かに・・・何かおかしいぞ。
どこか、前と違っているぞ・・・『立』・・・『禁止』・・・〉
考えている間も億康は距離を縮めようと歩み寄る、仗助と里美は後退る。
「おい、友達公からどんどん離れていくぜ~~~~っ、俺を片付けるつーんらよぉ、もっと近づいて来なよッ」
「近づいたら危ないから距離取ってるんだけどねえ」
「里美さん!あの表札、『入』って文字がねえ!
わかったぜ、お前のスタンドの能力がッ!
『削り取った』んだな、お前はその右手で『空間を削り取った』!」
「へへへッ!その通りだ・・・・東方仗助!
俺の『手(ザ・ハンド)』の右手が掴んだものは削り取ってしまう!
そして切断面は元の状態だった時のように閉じる・・・・もっとも、削り取った部分は、削り取った俺でもどこに行っちまうかわからねぇがよぉ~~~っ」
「なーるほど、つまり里美さんが俺に言ったアドバイスは当たっていたわけだ」
あの時、クレイジー・ダイヤモンドの拳が掴まれていたかと思うとゾッとする、自分の体の一部が無くなっていたということだ。