第7話 力~ストレングス~
名前変換
この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
〈 このオラウータン、どうやってここへ・・・、しかもここに来るには水兵さんたちがいる無線の部屋を通らなければならないはず・・・ 〉
「!?」
いや、通らなかったのではない。
このオラウータンは通ってきたのだ、しかも水兵たちを皆殺しにして・・・。
〈 さっきの水兵さんはオラウータンには人間の5倍もの握力があると言っていた。
その握力で檻を壊し、無線室に入り、水兵たちを皆殺しにして私たちのいるシャワー室に来たとでも言うの! 〉
「フー―・・・」
「!」
里美は咄嗟に掛けてあったバスタオルをアンに巻かせる。
オラウータンは鼻息を荒くして、里美とアンに迫ってくる。
「お姉さんっ・・・」
「大丈夫よ、私の後ろにいて」
アンを守るように前に立つ里美。
そんな里美の姿に興奮したのか、更に息を荒くして近づいてくるオラウータン。
視線は里美の体を上から下まで舐め回すように眺め、後ろにいるアンにさえ視線を送ってくる。
「フゥー、フゥー・・・ぐがあぁぁっ!!」
舌なめずりしたかと思うと突然、飛び掛かってきた。
「きゃあぁぁ!!?」
「オイ!!」
「!」
ドゴン!!
アンの悲鳴に続いてオラウータンの背後から声が聞こえた、そしてオラウータンが振り返ったと同時に脳天に錠前が叩き込まれる。
「JOJO!」
「空条くん!」
負傷したオラウータンは逃げようとするが・・・。
「てめーの錠前だぜ、これは!」
続いて顔の側面に錠前を叩きつけられる、しかしオラウータンは承太郎の胸倉を掴む。
「このエテ公・・・・ただのエテ公じゃあねぇ!ひょっとするとこいつが!!」
承太郎が言いきらないうちにオラウータンは飛び上がり、蹴りつけてくる。
『オラッ!』
スター・プラチナで受け止めた承太郎。
「空条くん、危ない!!」
「っ!ぐっ!」
そこへ扇風機の羽が肩に突き刺さった。
「これは・・・こいつが外したのか!
だとすれば、このエテ公がスタンド使いか・・・しかし、スタンドの像はどこだ?何故見えないのだ!?」
「空条くん・・・もしかしたら・・・」
「?」
恐る恐る言いかける里美。
「どうした?高瀬」
「空条くん、スタンドは『見えない』んじゃなくて、『もう既に見えている』のかもしれない・・・」
「『見えている』?何のこと・・・」
承太郎は肩に刺さった扇風機の羽を抜こうとするが、奇妙に曲がったかと思うと承太郎の手を弾く。
「なに・・・!鋼のプロペラが、ひとりでに曲がっ・・・ぐっ!!」
また曲がったプロペラによって承太郎は弾き飛ばされた。
「空条くん!」
承太郎はドアを突き破り、更に奥に吹っ飛ばされる。
〈 鋼のプロペラに吹っ飛ばされただと・・・!
そういうことか、里美の『もう既に見えている』っていうのはこういうことか!! 〉
「UKYAA!!」
「っ!?」
オラウータンが鳴き声を発したかと思うとドアのガラスが割れ、承太郎に向かって飛んでくる。
更にオラウータン自身も飛び掛かってきた。
「アイス・フェアリー!!」
アイス・フェアリーの長い髪がガラスの破片から承太郎をブロックする。
「スター・プラチナ!!」
『オラァ!!』
ボゴオォォン!!
すかさずスター・プラチナがオラウータンに拳を叩き込んだ、その衝撃でオラウータンが壁に打ち付けられたが・・・。
「ウキャアア」
そのまま壁の中にめり込んで消えてしまった。
「くそ、逃がしたか・・・」
「JOJO!」
「空条くん」
シャワー室から2人が出てきた。
「とてつもなくやばいぜ、2人とも俺の傍に来な」
里美はアンを連れて、駆け寄る。
「おい、高瀬」
「!」
「さっき言った『見えてる』っていうのはその言葉通りだよな?」
「うん、私にも感じたの、あのガラスをアイス・フェアリーが受けとめたとき確かにスタンドの力が感じられた。
何故今まで気づかなかったのかが不思議なくらいに・・・」
「ああ、その意見には俺も同意見だ・・・つっ!?」
「きゃっ!」
急に船が揺れ出した。