杜王町編・第1話 クレイジー・ダイヤモンド~東方仗助~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「しかし、えらく奇妙に治ったね。その帽子」
「ああ、というより『治っている』のか?これは?」
承太郎は帽子を外す。
「でもこれが顔じゃなかったのが幸いね、さっきの不良くんみたいに変形してたかもしれないってわけだし」
「ああ、恐ろしい能力だぜ」
「でもこれから味方になってくれると思えば頼もしいんじゃないかな?」
「ああ、そうだな」
帽子ををかぶり直して、里美に手を伸ばす。
「さっきの写真、貸してくれ」
写真を受け取ると承太郎は歩き出した。
「まずはこいつのことを調べるぞ、スピード・ワゴン財団にあらかじめ調査依頼はしてあるが・・・やれやれ、仕事が山積みだぜ」
「報告書も届く手筈になってるし、ホテルは決まってるんだし、カフェでもよってお昼買ってから向かおう。私たちも少し休憩しよう」
「ああ」
2人は宿泊先の『杜王グランドホテル』に向かった。
――――――――――――
「いらっしゃいませ」
「チェックインをお願いします」
「かしこまりました、失礼ですがご予約はされていますか?」
「『空条承太郎』で連絡をいれてあるはずなんだが・・・」
「『空条』様ですね、少々お待ちください」
ホテルのロビー担当は予約表を確認する。
「お待たせいたしました、空条承太郎様、空条里美様で承っております。
ご本人様確認の身分証明書のご提示をお願いいたします」
2人は免許証を見せる。
「ありがとうございます、こちらがホテルのキーとなります。
お荷物は予めお預かりしてお部屋に運んでありますのでご確認ください。
お部屋まではあちらのエレベータをご利用ください」
「お世話になります」
キーを受け取ると2人は部屋に向かった。
「ふうぅ~~!」
部屋につくなりドサッとベッドに仰向けに倒れ込む里美。
「日本かぁ~~、久しぶりだなぁ~~」
「お前は高卒ですぐあっち(アメリカ)に来たからな」
「ええ、誰かさんのおかげでね」
承太郎も里美の隣に腰を下ろした。
「でも私、後悔してないよ。産むって決めたのは私だし、承太郎ともお義父さんとお義母さんとも話したじゃない。
大変だったけど絵の勉強もさせてもらえたし、私の作品の評価に貢献してくれたのもジョセフさんご夫婦の協力があってのことだし、だから今の私がいるんだし。
後悔はしてないよ、全然ね!まあ・・・子供ができたタイミングには私を含めてみんな驚いてたけど・・・」
「・・・苦労かけて、すまないな」
「ううん、承太郎も大学進学した後、留学のためアメリカに来てくれたし、ちゃんと結婚式も挙げられたから・・・いいんだよ。それに嬉しいんだ、私」
「嬉しい?」
「うん、私さ、両親が同じクリエイティブな仕事してて、自宅兼事務所みたいな感じでお互いを支え合って頑張ってるの見てさ。
『自分もお父さんみたいな人と結婚したいな』って思ったんだよね、それで両親みたいにお互い支え合って末永く添い遂げる夫婦関係でいたいって気持ちが強くて・・・だから仕事でも承太郎を助けられるし、スタンドっていう能力を持ってこうして調査に同行できることも感謝してるんだ」
承太郎は里美の頭を撫でた。
「照れた?」
「うるせー・・・」
そう言うと承太郎は立ち上がる。
「スピード・ワゴン財団に連絡を入れてくる、写真の男のこともあるしな」
そう言って部屋の電話の受話器を取って連絡し始めた。
里美は今、この状況は幸せだった。
どんなに危険で、どんなに厳しいことがあっても彼の助けになれるのだから。