第7話 力~ストレングス~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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ジョセフの指示で周りの物には触れずに船室での待機を命じられた水兵たち。
そして当然アンにも船室に行くようにと言われた。
「大丈夫?」
1人で船室に向かうアンを気遣って里美も同行することにした。
「うん・・・」
「怖かったでしょ、女の子が見るようなものじゃないからね。
でも、私たちの旅はこういったことが起こることが多いの。それくらい危険なことなんだ」
屈んで視線を低くする里美。
「巻き込んじゃってごめんね、でも君がシンガポールに着くまで絶対守るからね!必ず、守りきってみせるから、だから空条くんやジョセフさんたちのこと怖がらないであげてね」
「・・・・うん、わかった」
「・・・ありがとう。よしっ、じゃあ行こ」
―――――――
中に入るとまたあのオラウータンが檻の中からこちらを見ていた。
「またあいつ・・・」
アンは怯えて里美の後ろに隠れる、しかし里美は檻に近づく。
「ねぇ、お前の主人はどこにいるの?」
オラウータンに話しかける。
「・・・・・」
「お前に餌をくれる人がいるはずなんだけど、どこにいるのかな?」
するとオラウータンがりんごを差し出してきた、りんごは綺麗に半分に切られている。
しかし里美は不自然なことに気が付いた。
「このりんご・・・・切り口が新しい」
「本当だ・・・」
そう、オラウータンの持っていたりんごは切り口が綺麗すぎるのだ。
「お姉さん、やっぱりこの子に餌をあげている人がいるんだよ!」
「うん、でも・・・これだけ探してるのに何で見つからな・・・」
里美が言いかけるとオラウータンがピンナップの雑誌を広げているのが目に入る。
さらにその合間にこちらをじーっと見て来る。
里美とアンはなんだか背筋が寒くなった。
「おい、気を付けろ」
その時、船室から水兵が出てきた。
「オラウータンは人間の5倍もの力があるんだ、腕なんか簡単にへし折られるぞ。
あなたもです、スタンド使いだということは知らせを受けてわかってはいますが力を抜きにすれば普通の女性なんですから」
「はい、すみません・・・行こう、アンちゃん」
「うん」
2人は船室に入っていく。
中では他の水兵が無線機を直しているようだった。
「無線も繋がらないんだ、でも・・・だとしたらこの船の乗組員はどうやって外部と連絡を・・・」
「ねぇ、お姉さん・・・」
「ん?どうしたの?」
アンに手を引かれたので屈む。
「あの、海水でベトベトするから・・・シャワー浴びたい」
「あー、そっか。海に落ちたからね」
2人は体に付いた塩を洗い流そうとシャワールームへと向かった。
「アンちゃん、私が見張ってるから先に入っちゃって」
「え?お姉さんも入ろうよ!」
「でも、誰か入って来たらマズイでしょ?」
「大丈夫だって!声で入ってるってわかるしさ!
ね?一緒に入ろうよ!あたしお姉さんと入りたい!!」
ぐいぐいと手を引っ張ってくるアンに折れた里美はキャミソールだけ着てシャワーの個室に入った。
「はぁ~~、気持ちいい!!」
暖かいシャワーを浴びて嬉しそうなアンを見て里美も笑っている。
「アンちゃん、髪の毛洗ってあげる。後ろ向いて」
「うん!」
傍から見ると姉妹のようである。
「お姉さんって色白で綺麗だよね」
髪を洗ってもらっているアンがふと里美の腕を見る。
「ん?そう?」
「うん!それに髪も綺麗!染めてるの?」
「ううん、これは地毛なの」
「え!?てっきり染めてるのかと思ってた!」
「目が黒いから髪も黒いのかと思ったの?」
「うん」
「ふふふ、よく言われる。バランス悪いでしょう?」
「ううん、そんなことない!すごいキレイだよ!
お姉さんもそうだけどあのジュナっていう人も色白でキレイでいいなって思うんだ」
「ありがとう、でもアンちゃんだってもう少し大きくなったらキレイになるよ」
「え?ホントに?」
「うん、今はまだ体が成長途中だからわからないだけ。数年すればキレイな女性になるよ、きっとね」
髪の水気を取ってくれる里美の言葉に嬉しくなり上機嫌のアン。
里美も自然と笑顔になった、ところが・・。
「!?」
何やら視線を感じ、振り向くと・・・。
「ウー・・・」
何と檻の中にいたはずのオラウータンがシャワー室に入ってきている。